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子どもとパルクール ~「無理」という言葉を使う子どもたち~

2017年03月02日 11時28分31秒 | parkour
こんにちは。かずやです。

うちの会社はパルクールのコーチを保育園、幼稚園、小学校、中学校へ派遣したり、子どもたちを対象としたイベントに参加してパルクールを体験できる機会を提供することが主な仕事です。

今回のブログではその中で感じることと、それに対する私個人の考え方を書いてみたいと思います。
子育て世代や子どもたちの教育などに興味がある方に読んで頂ければ嬉しいと思います。
もし共感したり、いいね!と思えば、ぜひシェアや拡散にご協力をお願いいたします。

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私は保育所、幼稚園、小学校、中学校までの子どもたちと、日々パルクールを通じて関わっているのですが、その中で非常に多く聞く言葉があります。それは、 「無理」 という言葉です。

パルクールに初めて触れる子どもたちは必ずと言ってほどに「無理」と言います。
しかしパルクールを実施する中で少しずつ、子どもたちは「無理」という言葉を言わなくなっていきます。

“なぜ” 子どもたちは「無理」というのか、
“なぜ” パルクールを実施することで子どもたちは「無理」と言わなくなるのか、


その “なぜ” を考えていきます。

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“なぜ” 子どもたちは「無理」というのか

「無理」 という言葉の意味を、理解して使っている子どもは、あまり…いや、ほぼいないと思って良いのではないでしょうか?

おそらくですが、周りが「無理」と言っているのを無意識的に真似してしまっているのだと思います。
実際に「無理」だと思って言っている訳ではなく、反射的に、自分の 「出来ないこと」 や 「出来そうにないこと」 を遠ざけているのだと、私は考えています。

その、もっと奥深い部分には、 「失敗したくない」、「恥ずかしい」、「よく分からない」、「怖い」 などといった負の心理が働いているんだと思います。

そのすべてを一言で表してしまっているのが、「無理」 なんではないでしょうか?

「無理」という言葉の裏側にある、子どもたちすら無意識な感情が、もしかしたら根本的な理由なのかもしれない、と私は考えています。(このように仮定してアプローチを考えています)

非常に簡易な書き方をしていますが、社会的な状況や家庭環境、趣味嗜好、学習環境などによる影響も充分にあると思いますので、それはもちろん大前提とした上で、このブログをお読みくださいね。

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“なぜ” パルクールを実施することで子どもたちは「無理」と言わなくなるのか

前述した自分の考えからいくと、「無理」という言葉を使う理由は「負の心理」ではないかというお話しなのですが、私は「負の心理」が根本的な原因と仮定し、それに対する有効な関わり方を、パルクールというものの中に忍ばせています。

明確に有効な関わりかと問われれば不安になる点は多々ありますが、子どもたちと丸3年間、パルクールを通じて関わってきた経験と考察からお話しいたします。

「有効な関わり方」と言いましたが、子どもたちが「どういう状態」になれば有効であったのかを、私は以下のように考えています。

子どもたちには「こういう状態」になってほしいわけです。
〇 「無理」という言葉の減少(最初からではなく、せめて挑戦してから言う程度に)
〇 自分が出来ないということを認めることが出来る
〇 出来ない状態から、出来る状態になる過程を楽しめるようになる
〇 出来るようになるために「どうしたらいいか考えられる」ようになる
〇 自分のやりたいことに没頭できる
〇 周囲から動きや考え、視点を学べるようになる

これらは、おそらく「負の感情」の反対、
「正の感情:自信がある状態」 に子どもたちがなること、とも考えることが出来るのではないかと思います。

今の状況や自分に対して、「正の感情:自信」 を持てれば、きっと「無理」という言葉は使う必要がなくなっていくのだと考えています。

では次に、子どもたちに「正の感情:自信」 を持ってもらうための具体的な関わり方を考えていきます。

子どもたち一人一人が、自分自身の事をどのように捉えているかは十人十色、千差万別といった具合で、「こうすれば良い」なんて明言は不可能です。しかしながら、少ないながらの共通点やなんとなく感じる方向性などをここに記載し、このブログを読んでいるみなさまの参考にして頂ければと思います。

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1.有効ではなかった関わり方

無理(むり)の意味は、理(ことわり)を欠くこと、道理に反すること、理由が立たないこと、などです。この言葉の意味からすると、子どもたちの言う 「無理」 は不適切です。

この世の中のほぼすべてに関連して「理」が存在し、多くの研究者によりその「理」は解明され始めています。構造や手順、仕組みなどが順序立てて存在しており、それを理解して実践することで「出来ない状態から出来る状態」になることが出来ます。

目標に対して、
調べたり勉強することで知識を蓄え、
その知識を駆使して考察し(考え)、
効果的かつ簡易なやり方や方法を導き出し、
反復練習を含む各種トレーニングを繰り返すことで習得し、
目標をなし得ます。

(超論理的)

論理的、かつ大人な関わり方を保育所、幼稚園、小学校、中学校の子どもたちに積極的に実施して、あまり有効ではありませんでした。冷たさや義務感が顕わになりやすく、子どもたちもその印象を強く感じているような気がしました。楽しさや自己表現に欠け、指導者である私自身も楽しめませんでした。

しかし、関わる時期やタイミング、関わっている時間によっては、効果的なこともありました。私達指導者を信頼、尊敬などをしている状態になっている子どもたちには有効だった気がしたので、論理的かつ大人な関わりは、比較的後から効果が出るのかもしれません。

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2.有効であった関わり方

一方で有効であった関わり方は、
指導者本人が 「子どもと一緒になって目一杯楽しむ」 といった関わり方でした。
子どもたちに指導的な立ち位置(上から目線、大人と子供を区別するような言い方など)から指導をおこなうのではなく、「子どもと同じことをする」のです。

こんな名言があるのは、ご存知ですか?
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やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かず。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

山本五十六(やまもと いそろく)
新潟県古志郡長出身の海軍
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まさにこの通りでして、論理立てたお話しだけでは子どもたちの心には響きません。
指導者自らが動き、語り、子どもたちのヒーローになる位の気持ちで接し、子どもたちの言動を促し、認め、育てていくことが最も重要だと、私は考えています。

ちなみに、前述にある「有効ではなかった関わり方」をこの「有効であった関わり方」の中に小さく分割して忍ばせていくことで、有効ではなかった「論理的な関わり」が有効になっていきます。

具体的な関わり方の例を挙げましょう。
① 指導者は圧倒的カリスマ性(子どもがカッコ良い!やってみたい!と思うこと)を魅せつける
子どもたちのヒーロー、目標、憧れになります。一目惚れさせます。

② 真似させる(指導:は簡単な模倣しかしない)
順序立てた指導はしません。目で見て、肌で感じて、技を盗むことをさせます。

③ 的確なアドバイスをして、出来る(出来そう、出来るかも)という感覚を感じてもらう
出来ない子、出来そうな子をよく観察して、動きの一部だけを変化させて「こうしたら出来るかも!」というレベルまで持っていきます。ここはコーチングのスキルかも知れません。パルクールの資格(ADAPT)を保有する我々だからこそ出来るものかもしれませんね。

④ 指導者も新しい挑戦や反復トレーニングを「その場で子どもと一緒に」実施する
パルクールに限らず、何事も上手くなるためにはトレーニングが欠かせないことを、背中で語ります。常にトレーニングをしている姿を魅せ続けることで、子どもたちはこうやって上手くなるんだな、ということを学びます。

⑤ 子どもたちの「こうしたい、やっていいの?、どうしたらいいの?見てほしい」などの意見を出来る限り肯定する。
基本的なルールは設けません。ケガもケンカも、失敗も成功も、やりたいやりたくないも、すべてが学びの機会であり、自分自身と向き合って、照らし合わせて、省みて成長していく機会です。この機会を逃し、奪う事は絶対にしません。しかし、命に関わるような事柄などは別、であることはわざわざ言うほどのことでもないでしょう。

例ですので、かなり端折っていますが、こんな感じで子どもたちと関わると、子どもたちは次第に「無理」という言葉を使わなくなります。

自分の周りの子どもで思い当たる方が居れば、ぜひ参考にしてみてください。
くれぐれも、「大人がやっていない事を、子どもに強いることのないように」、気を付けて下さいね。

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追伸、
宮城県は2010年~2016年まで6年間、メタボ県としてNo,2でした。(下から2番目)
その大人たちが「子どもの運動能力低下は問題だ!」と言って政策を発表していますが、
その大人の中の誰が継続的な運動をしていて、劇的な生活習慣の改善が出来ているのでしょうか?

私は今30歳ですが、タバコも、酒もやめました。
週に3回以上、1時間以上、肩で息をする程度の運動を8年以上継続しています。

子どもたちの未来を考え、本気で寄り添い、共に成長しながら心身を育むことを実践できるのは、いったい誰なんでしょうか。
私は、自分たちだと思っています。

ではまた。
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パルクールとストレッチ ~ストレッチはトレーニング?~

2017年02月23日 14時04分21秒 | parkour
はい。ストレッチはトレーニングです。

逆にトレーニングって筋トレだけを指すわけではないですよね。
身体と心をレベルアップさせていくこと、すべてがトレーニングになり得ます。

というわけで今日は「ストレッチ」について少し解説しようかと思います。

先日、仙台パルクールのメンバーでトレーニングをしていて、最後辺りにストレッチをしたら、

「筋トレとスキルトレーニングはやるけどストレッチはしていなかった」
「ストレッチって何をどうやるの?どこがどうなっているの?」

みたいな話になりました。
筋トレみたいに 「うぉー!!ココの筋肉つらたん!ココ鍛えてるぜエエエー!!」 みたいな感じではないので、やっている感じとか少なくて確かに分かりにくいのかも知れないですよね。

でも、筋トレと同じくらい大事なのが 「筋を適度に伸長させること」 なのです。

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筋出力や筋持久力などは筋の 「太さ」 と 「長さ」 で変化します。

例えば、分かり易く記載すると、

太く、長い筋では出力大
細く、短い筋では出力小

となります。

そして(イメージとしては)
筋トレは筋の 「太さ」 を増強させるトレーニングで、
ストレッチは筋の 「長さ」 を増強させるトレーニングになります。

筋トレは筋収縮の種類(求心、遠心など)にもよりますが、基本的には求心性収縮が主だったところですので、筋トレばかり実施していると、筋の太さを得る代わりに筋の長さは短くなる傾向があります。
筋トレと並行して、使った筋肉をしっかりと伸長することをおこなうことで、「太さ」 と 「長さ」 を確保して増強させることが出来る、という訳です。

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それでは具体的なストレッチの方法について触れていきたいところなのですが、、、

ストレッチでは全身の筋を一度に伸ばすことは非常に困難であり、可能だとしても「筋群毎」に分け、筋を伸長できるポーズを取る必要があります。

その一つ一つを説明するとしたら全身の筋群だけで容易に100くらいあるんじゃねーかと思うので、そんなアホなことはしません。

今の時代 「ストレッチ 方法 やり方」 とかググればなんぼでヒットするから方法論はそちらで真似してもらって、ここのブログの中では 「ストレッチを効果的にするポイント」 をお伝えしていこうと思います。

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ストレッチを効果的にするポイント
 筋や関節、靭帯などを温めてからおこなう
人の身体を構成するたんぱく質やその中のコラーゲンなどは、「冷えると固まる」という特徴があります。ゼリーとか冷蔵庫で冷やすと固まるのをイメージすると分かり易いかと思います。筋肉や関節、皮膚なども冷えると伸張性や弾力が失われ、せっかくのストレッチが意味を成しません。運動後の体温が下がりきる前か、お風呂上りなどの状態でおこなうのが効果的です。

 ゆっくり、じっくりと動く(伸ばす)
筋肉やその付け根にある腱は、筋肉の収縮弛緩に対して過敏です。伸張反射などの深部腱反射(筋が急激に収縮、弛緩すると逆の反応が自動的に生じる)はリスクに対する防御反応として、どんな人でも必ず生じる現象です。この現象をおこさないようにストレッチを行うためには、「ゆっくり、じっくり」 とおこなう必要があるのです。

 呼吸をとめない
筋の収縮にはATPと呼ばれるエネルギーが必要です。このATPの生産は好気呼吸により合成され、供給されます。つまり、呼吸をして酸素を取り込む必要があります。また強制呼気(無理やり息を吐く)の際に脱力が作用し、筋の伸長を補助します。ゆっくりとした呼吸をとめないように実施することでストレッチを効果的にできます。(高校生のみなさん、ここは生物の授業のレベルで理解できますよ)

 今どこの筋が伸びているかを感じ取りながらおこなう
ストレッチをおこなっているけど、「ところでこの動きはどこの筋を伸長しているの?」 という質問が多数あります。これについてですが、「Aの動きでAの筋を伸ばす」 みたいなのも確かに教科書的には有るのですが、ほぼ無限にあるんですよね。

…なのでお勧めなのは、
「こんな動きをしたらこの辺が伸びてる感じがする」 

…という気付きを自分で研究していくことです。

自分の身体と向き合い、このあたりの筋をたくさん使ったからこのあたりを伸ばすにはどんな方向に四肢体幹を動かせばよいのか、などを思案しながら、ぐりぐりと身体を動かして発見していきましょう。

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さて、どうでしょうか?
なんとなく、ストレッチって重要なんだなぁ、今日から取り入れてみてやっても別に良いけど?
…とか上から目線の人は別にやらなくても良いと思います。
本気で上手くなりたいとか、本気で自分の身体操作をレベルアップさせたいという人だけが、レベルアップするべきだと思いますので。

ではまた。



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神経系のトレーニングって何?という質問への回答

2017年02月17日 13時43分30秒 | parkour
【※注意※】 身体のコントロールについてかなりマニアックな内容です


こんにちは。XTRのかずやです。

唐突ですが、1日は24時間しかありませんよね。
なので、24時間の中で効果的に 「仕事の事、家庭の事、自分の事」 について結果を出していかないといけないと、強く感じるようになってきました。



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結果というのは、
仕事で言えば 「お金を稼ぐこと」 です。
自分も含めた家族が生活していくため、子どもに必要な教育を受けてもらえるため、妻が喜ぶことをしてあげるためには、お金を稼ぐことが必要です。

家庭で言えば、 「時間を割くこと」 です。
家族と一緒にいる時間がなければ、楽しいことを共有することも、話し合うことも出来ません。家族と一緒にいる時間を作りだすことがとても重要です。

自分の事で言えば、 「心と身体が健康であること」 です。
自分がしっかりとしたコンディションでいなければ、仕事を頑張る事も、家族と一緒に楽しむ事も出来ません。 心も身体も、充実するためには自分自身と向き合うことも必要です。

こういう結果を、24時間と言う限られた時間の中で効果的に出していくためには、ダラダラと日々を過ごしていてはいけません。(私の場合は)

私は、自分の一つ一つの言動に意味や展開を含み、それぞれを一つずつ地道に積み重ね、その時が来たら 「ぷよぷよ」 みたいに連立して一気に結果に繋がるように考えながら生活しています。

Facebookで繋がっている人は見たことがあると思います。
「理論期終了/感覚期開始」 とか 「感覚期終了/理論期開始」とか。

理論期:学びの期間であり、ロジカルに計画したり結果を考察する期間
感覚期:アウトプットの期間であり、学んだことを自分の状況に置き換えて実践、応用する期間

これを交互に短い期間で繰り返し、自分の生活状況や結果をセルフフィードバックして生活しています。



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前置きが長くなりましたね。

今日はこの中の
「自分の事」 のさらに中の、
「心と身体が健康であること」 のさらにさらに中の、
「怪我をしないこと」のさらにさらにさらに中の、
「自分の身体をコントロールすること」 について書きたいと思います。
(細かすぎてきった伝わらない)

「身体のコントロール」 とは、
〇 自由自在に身体を動かす事が出来る
〇 思った通りに身体を動かす事が出来る
〇 イメージした通りに身体を動かす事が出来る

こういう感じですかね。

では、「自由自在に/思った通りに/イメージした通りに」 身体を動かすということは、どういう原理で起きているかを簡単に説明してから方法論に入っていきたいと思います。



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運動が起きる流れはこんな感じです。
(細かい部分は省いていますが、分かればそれで良いです)

(刺激) → 脳 → 中枢神経 → 末梢神経 → 筋肉 → 運動の出現 → (刺激) → 脳 →(繰り返し)

※説明
脳:思う、イメージする部分
中枢神経、末梢神経:信号を伝達する部分
筋肉:信号をキャッチし、関節などを動かすための部分

この一連の流れがスムーズであれば、身体を思った通りに/イメージ通りに/自由自在に動かす事が出来ると考えることが出来ます。

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ここで問題です。

Q.筋トレだけしかしていない人は 「思った通りに/イメージ通りに/自由自在に」 身体をコントロールすることに秀でていくことが容易に出来るでしょうか?

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なんとなくでいいので、筋トレだけじゃ「何かが足りない」ということが理解出来れば十分です。
では筋トレ以外に、何が必要かを考えていきましょう。

まず大前提として、
「脳」 の中で 「こういう動きをしたい!/こうなりたい!/こうしたい!」 という具体的な 「ビジュアルイメージ」 がなければいけません。何をどうしたいのか自分でも分からないのであれば、思い通りも何もあったもんじゃありません。

この場合の対処方法は 「情報収集」 です。
(自分は何をしたいんだろう…といった自分探しの旅ではありませんのでご注意ください)

今の時代、YoutubeやGoogle、SNSなどで色々な動きやトレーニング、方法や理論など、世の中にはどんなものがあるのかを知ることが出来ます。こうやってまずは「知識レベル」の情報収集をして、自分の「こういしたい!」というものを脳内にビジュアル化していきます。

次は、
頭の中にあるイメージ通りに自分が動けるのかを確認します。
分かり易いのは 「倒立」 とかどうでしょうか。

まっすぐ、脚を揃えて、地面に対して垂直に倒立するぜ!!と意気込むものの、
「あれ?全然身体が持ち上がらないし、バランスとれない。…ってか全然よく分からない!」みたいな。

この状況がまさに、脳と運動がリンクしていない状況ですよね。

この状況で気付いて欲しいのは、筋肉だけ鍛えても動きは改善しないということであり、
必要なのは 「脳と運動」 のリンクです。



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もう一度、この流れを確認しましょう。

刺激) → 脳 → 中枢神経 → 末梢神経 → 筋肉 → 運動の出現 → (刺激) → 脳 →(繰り返し)

※説明
脳:思う、イメージする部分
中枢神経、末梢神経:信号を伝達する部分
筋肉:信号をキャッチし、関節などを動かすための部分

この一連の流れがスムーズであれば、身体を思った通りに/イメージ通りに/自由自在に動かす事が出来ると考えることが出来ます。

脳と運動のリンクには、神経系における信号の連絡がスムーズである事が必要なのです。
ここまでで 「脳 → 神経 → 筋肉」 くらいまでは理解できたかと思います。



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次は、「筋肉 → 運動の出現」 について考えていきましょう。

脳から来た信号が神経を伝わり筋肉まで到達します。
筋肉が 「収縮/弛緩」 し、運動が出現、、するのですが、
この筋肉、筋力や筋持久力など、
今度は 「やりたい動きに必要な条件」 がそろっているかどうかが重要になってきます。

例)クライムアップ(垂直の壁を登る)
身長:175㎝
体重:65㎏
握力:右/左 30㎏/22㎏

この場合は、明らかに 「筋力:握力」 が足りていません。
神経系の連絡が出来たとしても、筋肉自体が運動に必要な条件を満たしていなければ、運動の出現には至らないというのは、単純なので分かり易いと思います。



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では今度は、この神経系における信号の連絡をスムーズにしていく方法について考えていきたいと思います。
(表現は一般の方向けにしていますので、不適切でも勘弁してちょ)
結論を先に言いましょう。

「無意識で出来るようになるまで繰り返すこと」です。
頭で考えているうちは脳からの信号の量も多いので、神経路が渋滞し、スムーズに信号が連絡されません。
でも慣れてきて、無意識寝起きでも出来るくらい習熟してくると、信号の量も少なく、信号の伝達方法も少し変わってきてスムーズになります。

段階付けて神経系のトレーニングをするとしたら、こんな感じですかね。
① やりたい動きややりたいことについて情報収集する
② 脳内に構造や手順を含めた具体的なイメージを作り出す。
③ やりたい動きややりたいことを細かく分割して、実践的練習をする。
④ 分割したものを少しずつ繋げて練習していく。
⑤ 大きめの一塊になったら、ビデオや写真、ブログや日記などの記録媒体を活用してセルフフィードバックをして自己修正する。
⑥ よく分からなくなったら①からやり直したり、ひとつ前の段階に下げてやり直す。
⑦ 全体的に塊に出来たら、100万回くらい繰り返す(100万回は冗談)



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どうでしょうか。
神経とか感覚とかいうもののトレーニングってよく分からないことがたくさんあると思います。
が、しかし、プロだったり、本気度が度を超えている人たちはこういったことを日々やっています。
コップを持つとき、横断歩道を渡るとき、職場の廊下を歩いている時など。
それだけ毎日、毎回、日々の中に織り交ぜてトレーニングをしていけば、本当に100万回は繰り返せると思います。
このブログを参考に、やってみたい人はぜひチャレンジしてみて欲しいですね。

質問などもどうぞお気軽にしてください。
私も気が向いたら回答します。
では。

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教育関係者は分かるよね?パルクールはアクティブラーニングだ!

2017年01月26日 14時07分00秒 | parkour
こんにんちは。かずやです。

みなさん「アクティブラーニング」って知っていますか?
今結構耳にすることが増えてきた言葉ではないでしょうか。

教育関係者は知っていて当然、といったところでしょうか。
もしまだ知らない、という方はこれを機会に知っておくと良いかもしれませんよ。

さて、タイトルにもありますが、パルクールはアクティブラーニングです。(キリッ)

…と言って意味が分かる人は日本じゃそうそういないでしょうね。



まず「アクティブラーニング」てなんやねん、おい、こら。…っていう人に説明が必要です。

Wikipediaでは、

【アクティブ・ラーニング】
アクティブ・ラーニング(Active learning)は、学修者主体の学習手法の一つであり、学修者が能動的(アクティブ)に学修(ラーニング)に参加する学習法の総称である。

としています。

次に、文部科学省発行の用語集では、

【アクティブ・ラーニング】
教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。



…はぁ…?


って感じですかね。


では、簡単に言うと、学ぶ対ことに対して「自分から学ぶ」ってことですね。


今までの、誰かに「与えられる教育」ではなく、みずからが興味を持つ事柄に対して自分から「求める教育」に世界は移行し始めています。


その流れは世界的規模で、教育大国デンマークやスウェーデン、ドイツなどはもはや当たり前。

ヨーロッパのほぼすべての国で採用されている教育体系です。


…え?日本は?


そうです。日本も実はそれなりの波に乗っているのです。

文部科学省の政策の中には、審議会情報というページがあり、その中には、これから目指す教育体系や指導における在り方などが載っています。

教育者たるもの、こういった情報に対しては常にアンテナを張っているんです。私は。


まぁ、で。どんなものかというと、

こちらを見ると早いので、こちらから跳んで読んでください。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1364316.htm


おそらく9割程度の人が読み飛ばして、このブログに戻ってきたかと思いますので、簡単に要約しますね。

きっと文科省で言いたいことは、
(私的見解も多分に含まれるのでご了承ください)

「自分の人生を自分で謳歌できる人間に育ってほしい

ということだと思います。


学習指導の在り方とか、育成すべき資質や能力、これからの時代など、難しいことはたくさん書いていますが、決して国に税金を納めるだけの奴隷になれとは、教育分野のページには書いていません。(他の分野はどうか知りませんが)

まぁ総合的に国に頼らず、自律・自立してくれる人間は社会にとっても重宝できる人材になりますからね。

そういうことを、国単位で求めているという解釈を私はしています。



であれば、XTRは企業ですので、国策に則った運営方策を立て、お国に貢献すると共に、この日本に暮らす国民の為になるサービスを提供しようじゃないかということです。

あ、ちなみにですが、この文科省が示すアクティブラーニングは、「中学生以下」くらいまでの子どもを対象にされています。
義務教育の範囲がそこまでだからですかね。




で、「パルクールはアクティブ・ラーニング」って話に戻りますが、


パルクールはいわゆる「Mentality:視点」というものがあります。

〇 to be strong, to be usefu(強く、機能的であれ)

〇 never give up(創意工夫をして最後まであきらめない)

〇 start together, finish together(自分の見えない視点に気付かせてくれる仲間を大切にすること)


これは人間的成長を目的にしているからこそ用意された視点であり、個々の生き方を素晴らしいものにしていくための羅針盤でもあります。

人生という長い道のりの途中には、必ずと言っていいほどの苦難が待ち受けており、挫折や大きな困難が立ちはだかります。

この挫折や困難から逃げるのではなく、真正面からでもなく、自分なりの方法やアイディアで乗り越えて克服していくことが、真のパルクールの目的です。

私達は、物理的に障害物を乗り越えることで、その練習をしているのです。

人生という大きな期間での練習はできません。

挫折や困難に直面し、心が砕かれ、生きることすらに失望する人間もいます。

しかしながら、その一部をパルクールとして置き換え、練習することで、小さいな挫折、困難を乗り越える練習になります。

それを積み重ねていくことで、精神的致命傷になることを防ぎ、自殺や他殺などの最悪の結果に至らないようにすることも出来ると思うのです。

パルクールが人の命を救うことだって、出来ると思います。


ちょっと宗教っぽくなったけど、


私が言いたいことは、パルクールはこういった深い考えの基に成り立っており、その考えが見えにくいということが、デメリット、メリットのどちらにも存在するということです。

デメリットは簡単。

「分かりにくい」のです。それ、どゆこと?みたいな。

メリットも簡単。

「とりあえず楽しいからいいじゃん」って言いやすいんです。


先ほど前述した、文科省の提示するアクティブラーニングは「中学生以下」を対象としています。

このような宗教っぽい、複雑な話は、超つまらないのです。

なので、パルクールの分かりにくさは子ども達に提供する上で「メリット」なのだと、私は考えています。


パルクールを、とにかく楽しんでやっていたら、いつの間にか身体も心も成長していて、仲間を思いやったり、アイディアに溢れ、行動力があり、果敢に、かつ計画的に物事を進められるようになっていくのです。


パルクールってすごいんです。はい。


「嘘つけ」と思う方は宮城県富谷市で活動するキッズパルクールサークル「NAC-S」を見学してほしいです。

きっと、理解していただけるはずです。

話長くなってつまんなくなってきたし、アクティブラーニングの話もそこそこだからこのへんにします。

ではまた。
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パルクール論文を紹介します。(part 2)

2017年01月24日 09時16分17秒 | parkour
おはようございます。かずやです。

今朝、Masa君に海外の論文情報ついて教えてもらって、久しぶりに論文読んでます。
やはり英論文は解読にめっちゃ時間かかる。英語頑張ろうと、改めて決意。笑

パルクールに関する論文は、個人のブログや各国の専門雑誌に掲載しているモノは数知れずありますが、Web上、かつ世界的にフリーでも読める形で発信しているものはとても少なく、日本と海外を含め、両手で数えるほどしかありません。見つけるだけでも、なかなか至難の業でございます。

過去にパルクール関連の論文を紹介したことがあるのですが、そちらは2013年までのものしか掲載していませんでした。
http://blog.goo.ne.jp/isizawakazuya/e/ab9f179d11e51fe1ae204a007b47873b

私が紹介した論文は、私は全部読んでいますが、皆さんは読みましたでしょうか?
読んでみると、英語、運動、生理、栄養やスポーツ科学など、様々な学問に触れる機会にあるので、ぜひチャレンジしてみてほしいですね。

論文は先人たちの知恵や経験を集約したモノなので、読むことで知識として蓄え、それを先行研究としてベースにして、自分の仮説を検証したり、新しい展開をさせたりするために役立ちます。

動き的なパルクールだけではなく、動きを色々な視点で解釈したり、説明することにより、新しいパルクールが見えてくるんだと思います。

例えば……



今回、紹介する論文でも面白いものがあったので、それを参考に考えてみてください。

さて、今回のブログでは、2013年以降に新たに学会などで公表された論文を紹介していこうと思います。



2014年 Chinese journal掲載
「Spinal cord injury in Parkour sport (free running): a rare case report.」

ダブルフロントフリップで頚髄損傷を患った24歳の男性について考察されています。
パルクールに限らず、スポーツが致命的な障害に繋がることを示す論文として発表されています。


2015年1月 Comput Methods Biomech Biomed Engin 掲載
「Evidence of dynamic postural control performance in parkour landing.」

パルクールのランディングにおける動的姿勢制御の根拠について考察されています。
実際にプレシジョンジャンプやヴォルトなどを被験者に実施してもらい、パフォーマンスにどのような影響が出るか、また何が姿勢制御に影響しているかを検証しています。


2015年春 Ochsner Journal掲載
「Multiple Unilateral Traumatic Carotid-Cavernous Sphenoid Sinus Fistulas with Associated Massive Epistaxis: A Consequence of Parkour」

パルクールの怪我で生じた外傷性頚動脈 - 海綿状瘻(CCF)について考察されています。
簡単に言えば、蝶形洞と呼ばれる鼻の中にある空洞に出血があり、大量の鼻血が生じるというものです。
パルクールによる頭部外傷が慢性化することでCCFが生じやすくなる、とういったようなことが記述されており、後半はその治療方法について詳細が載っている。


2015年11月 journal of sports science & medicine 掲載
「A Comparison of the Habitual Landing Strategies from Differing Drop Heights of Parkour Practitioners (Traceurs) and Recreationally Trained Individuals.」

パルクールのランディングを物理的、運動学的に分析し、考察している論文です。
習慣的なランディングのトレーニングは着地動作を改善させ、怪我が減ることが証明されており、他のスポーツよりも着地を伴う動作のトレーニングに有効であると結論付けています。また、着地動作の改善を示す指標として「音」が使用されていることが珍しく、特徴的な研究になりました。着地の際の足の着き方が、非習慣的にトレーニングを行う人とは異なることも研究結果として挙がりました。この論文は個人的にも面白い内容だったと思っています。


2016年8月 Europe sports journal掲載
「Performance characteristics of Parkour practitioners: Who are the traceurs?」

これは結構好きな論文で、パルクールが身体活動へどのような影響を与えるかという事が書かれています。
結論としては、パルクールは運動における主要な部位(股関節や肩関節、それらを含む筋骨格系)の改善、向上を促し、実用的な用途を役割として持たせることが出来るとしています。パルクールがトレーニングとして有用であることを示す論文になりました。


2016年11月 Biology letters掲載
「Bridging the gap: parkour athletes provide new insights into locomotion energetics of arboreal apes.」

類人猿がいた時代に、林間を移動するエネルギーはどの程度だったのか?ということを分析するために、パルクールを実践する方々が実験に協力しますよ、みたいな論文ですね。若干専門が異なるので、文章がよくわからないものが多かったのですが、どうやら類人猿に関して「謎」だった部分が、パルクール(トレーサー)を活用することで補完できる、というような感じの研究発表ですね。興味ある方はチャレンジしてみてください。


さて、どうでしょうか?
少しは考えるための参考になったでしょうか?

パルクールを色々な視点で解釈することで、見えてくる事実や間違い、新たな気付きなど、多くの知的好奇心が論文というきっかけで生まれてきます。これを楽しいと思えるあなたは、もしかしたら学者向き?なのかもしれませんね。

パルクールの動きだけじゃなく、こういった学問的な切り口からも関わることが出来ます。
やってみたいけど運動は苦手とか、観るのが好き、考えるのが好き、という方は、もしかしたら、こういう関わり方もあるかもしれませんよ。

では今日はこの辺で。
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