漢字の音符

漢字の字形には発音を表す部分が含まれています。それが漢字音符です。漢字音符および漢字に関する本を取り上げます。

音符 「女ジョ」 <おんな> と 「如ジョ」

2016年09月19日 | 漢字の音符
 ジョ・ニョ・ニョウ・おんな・め  女部

解字 女性がひざまずいて両手を前に合わせている姿の象形。ひざまずく姿は横から見た卩セツの形であり、両手を合わせるかたが左側に配置されている。
意味 (1)おんな(女)。め(女)。婦人。「女性ジョセイ」「女房ニョウボウ」「天女テンニョ」 (2)むすめ。おとめ。「処女ショジョ」「息女ソクジョ」(身分ある人のむすめ。また、他人のむすめを敬っていう語) (3)なんじ。(=汝)
参考 ジョは、部首「女おんな・おんなへん」となる。漢字の左辺や下に付き、女性や女性の状態など表す。常用漢字(2136字)のうち女偏は36字あり部首の第14位。また約14,600字を収録する『新漢語林』では、210字が女部に含まれている。主なものは以下のとおり。
(女+音符「市」)・妙ミョウ(女+音符「少ショウ」)・妖ヨウ(女+音符「夭ヨウ」)
ジョ(口+音符「女ジョ」)・妹マイ(女+音符「未」)・妊ニン(女+音符「壬ジン」)
セイ(女+音符「生セイ」)・婚コン(女+音符「昏コン」)・姻イン(女+音符「因イン」)
 さらに女部の、如ジョ、奴、妟エン、妻サイ、妾ショウ・妥、は音符となる。

イメージ  「おんな」 (女・姦) 
       「ジョの音」 (汝)
音の変化  ジョ:女・汝  カン:姦

おんな
 カン・かしましい  女部
解字  「女+女+女」の会意。女が3人集まり悪だくみをすること。また、奸カン(おかす)に通じ、男女間の不義をいう。日本では、女が3人集まって「かしましい」意となる。
意味 (1)わるがしこい。よこしま。「姦計カンケイ」(わるだくみ) (2)みだら。男女間の不義。「姦通カンツウ」(浮気をすること) (3)[国]かしましい(姦しい)。やかましい。

ジョの音
 ジョ・なんじ  氵部
解字 「氵(みず)+女(ジョ)」 の形声。ジョという名の川の名。仮借カシャ(当て字)されて、二人称に用いる。
意味 (1)なんじ(汝)。おまえ。きみ。「汝我ジョガ」(きみとぼく)「汝輩ジョハイ」(おまえたち) (2)川の名。「汝水ジョスイ」(河南省にある川の名)


           ジョ <神のお告げをうける>
 ジョ・ニョ・ごとし  女部  

解字 「口(神への祝詞を納める器)+女(みこ)」 の会意形声。口は神への祝詞(願いの言葉)を納める器のかたち。如は、女(みこ)が神へ願いをかけ、また、その結果として神のお告げを受ける状態をいう。そこから神意を「はかる」、神意に「したがう」意となる。また、甲骨文は女の手の向きが通常と逆で、女が身をよじって口(器)に向く形で、祈祷や神託をうける時に、神がかりとなる動作を伴ったものと思われる。そんな巫女の状態をあらわす「ごとし」の意となる[字統を参考]。
意味 (1)いかがか。「如何いかん・いかが」 (2)したがう。「如意ニョイ」(意にしたがう。思うようになる) (3)ごとし(如し)。状態を表わす。「如実ニョジツ」「欠如ケツジョ」 (4)もし(仮定)。 (5)「如月きさらぎ」とは、陰暦2月の別称。

イメージ 「神意にしたがう」 (如・恕)
      意味(3)の 「ごとし」 (絮・茹)
音の変化  ジョ:如・恕・茹・絮

神意にしたがう
 ジョ・ゆるす  心部
解字 「心(こころ)+如(神意にしたがう)」の会意形声。神意にしたがう心。神の大きな心で相手をおもいやり、ゆるすこと。
意味 (1)おもいやり。いつくしみ。「忠恕チュウジョ」(真心とおもいやりがあること) (2)ゆるす(恕す)。大目にみる。「寛恕カンジョ」(ひろい心でゆるすこと)「宥恕ユウジョ」(ゆるすこと。宥も恕も、ゆるす意)

ごとし
 ジョ・わた  糸部
解字 「糸(いと)+如(ごとし)」 の会意形声。糸のごとしの意で、古くはマユ(繭)から作った真綿(まわた)を言い、のち綿のわたを言う。
 柳絮
意味 (1)わた(絮)。まわた(真綿)。のち、綿わた。古いわた。 (2)柳のわた毛。柳は楊ヨウ(葉の垂れないヤナギ)も含めて言う。「柳絮リュウジョ」(春に柳の熟した実から綿毛をもった種子が飛び散るさま。また、柳のわた毛) (4)(まわたのように)こんがらかってつながる。「絮説ジョセツ」(くどくどした説明=絮語ジョゴ
 ジョ・ゆでる  艸部
解字 「艸(草)+如(ごとし)」 の会意形声。草のごとしの意から、葉物の野菜をいい、また、その野菜を食べる意。日本では、野菜をゆでてやわらかくする意で使われる。
意味 (1)野菜。「茹菽ジョシュク」(野菜と豆) (2)くう。野菜をたべる。「茹菜ジョサイ」(野菜をたべる) (3)[国]ゆでる(茹でる)。ゆでたもの。 (4)[国]うだる(茹だる)。暑さのため体がぐったりする。
<紫色は常用漢字>

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