ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

図録

2016-12-13 12:38:24 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「図録」です。このブログ内検索で調べてみると、過去に幾つかの記事に「図録」という文字が出て来ましたが、タイトルとしては今回が初めてとなります。

今年も国内で気になる展示会が幾つかあったのですが、お店をやっていると、中々、外に出れる機会が少なく、どうしても行かなければならない石川県内の展示会に限ってしか行けませんでした。そんな場合に非常に有難い存在だと思うのが「図録」です。それは実際の展示会に行かなくても行った気になれるうれしい存在です。

「図録」とは 「図や写真を主とした記録または本」(大辞林 第三版の解説)の事で、展示会を再現し、保存する重要なものです。普通、一般の出版物とは違って書店では購入できず、その展示会場でしか入手できません。ただ、一部のものはその施設で販売しており、展示会に行かなくともお取り寄せで入手可能です。

私が今年入手したお気に入りの図録は神奈川県立 生命の星・地球博物館の「Minerals in the Earth -大地からの贈り物-」という特別展図録です。(どうも現在は完売となったようです。)



この図録は鉱物標本の写真が充実していたと思います。展示も一般的な分類展示ではなく、鉱物の生成する場所・岩石を取り上げ、その岩石に含まれる鉱物を紹介していくという流れになっており、非常にわかりやすい構成になっておりました。しかも、学術的でありながらも鉱物美を堪能できるところが好感が持てました。その図録は私にとっての今年の鉱物本ベスト1となります。



次に紹介したいのは、つい先日企画展が終了した東京理科大近代科学資料館の「数理にひそむ美」という図録です。この企画展は鉱物の結晶美を含む形をテーマにしたもので、数学的な曲線や多面体の美をテーマとしてあり、非常に興味深く思いました。私は残念ながらその企画展に行けなかったので、「石の華」の常連さんのKさんが東京に行く機会にその図録を購入して来て欲しいとお願いして入手したものです。

その図録には興味深く美しい作品?(アート作品と言って良いと思います。)がたくさん載っておりました。最後には常設展示されている菱田為吉の驚異的な多面体模型も載っており、うれしく思いました。

図録という存在はテーマ性がはっきりとしており、内容が充実している事が多いように思えます。それは専門性が高い分、一般の書籍よりも高価であっても良いような気がしますが、うれしい事に予想より安価な事が多く、お得な気がしております。私の自宅の本棚にはそのような過去の展示会の図録が多く並んでいます。そういう意味で、私は図録コレクターであると言っても良いのかもしれません。

今朝、久しぶりにそのような図録が並んでいる本棚を見ていて過去に古書展で入手した一冊の図録を懐かしい思いで手にしました。

それが次の写真です。



これは1964年に国立西洋美術館(今年、世界遺産登録。「数理にひそむ美」にも出てきます。)と京都市美術館で特別公開された「ミロのビーナス」展の図録です。当時、175万人という入場者数があったらしいのですが、もちろん私は行っておりません。

この図録にはミロのビーナスの細部の計測値とプロポーションの詳細データが載っておりますが、何故か黄金比との関係性の事が載っておりません。それは「数理にひそむ美」として良く知られた事だと思っていたのですが、図録「数理にひそむ美」にも載っておりませんでした。当時の世の中はそのような事に関心がなかったのかもしれません。

図録にはその展示会時点の関心事がしっかり記録されており、その当時の関心事がそのまま保存されているのだろう、と思いました。





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