一点への執着を解放すること

「脳の使用率の迷信」という話題がありまして、精神世界では
「人間は脳の１０％しか使用していない」
という表現がよくされて来ました。
このようなキャッチコピーが使用されて来た経緯を調べますと、最初に１９８０年代に流されていた欧米においてのTVコマーシャルで、上記のような「人間の未知性」を意味する表現が好まれたことが発端で、社会に刷り込まれたという説もありました。

医学的には、脳の一部が欠損しましても支障が生じるために、脳は常に１００％使用中だとも言えるようです。
これの答えは、人間の脳については、まだ現代科学でも完全に解明されていないために、どの説も完全ではないようです。
私としては、森羅万象に貫徹している「転写の法則」から、この問題を考えます。
以前から、宇宙の姿と、人間の脳、の相似性を書いて来ました。
（過去記事：http://goo.gl/1DFrnu）

この広い宇宙の中において、私たちは地球から宇宙を観察しています。地球は、広い宇宙の中の超小さな１点に過ぎません。その小さな点の中で私たちは喜怒哀楽を持ちながら、広い宇宙をアレヤコレヤと観察しています。
この宇宙と地球の関係からしますと、大きな人間の脳（宇宙）の中でも、意識している部分はほんの１部分（地球）だけなのでしょう。
そして、宇宙では、地球に関係ないと思われる超遠方の星が消滅しますと、やはり重力の意味では地球に影響を及ぼすのでしょう。
これも、脳の一部が欠損すると、体全体に影響する点で同じです。

つまり、広い宇宙の中でも、地球は生命体のルツボであり、その生命体の中でも特に人類が地球を酷使しています。
私たちの脳も、脳の一箇所だけを酷使する傾向があるのでしょう。
問題は、ここなのです。
少なくとも老子が生きた２５００年以上も前から、人類のサガ（性・欲望・ワレヨシ・・・・）には変化が起こっていません。悲しくなるくらいに、まったく進化をしておりません。
これは、脳の一部分だけを酷使する性質を、人類が抜け出せていないからだと感じます。

人間が、悩む、考え込む、策謀する、執着する、・・・・つまり人類が「何かを意識する」限り、脳の１箇所の酷使が発生すると思うのです。
ここで、生活の中で
「何も意識しない」
「目の前の仕事を懸命にする」
「努力した上でのお任せ」
「執着を手放す」
「一生懸命した上で、お任せにする」

このような言霊の生活をしていきますと、脳の全体での
「無意識な活動」
「カンナガラ（内在神の意志）」
の発露が人類に起こると感じます。
ここで人類は、脳の一箇所の酷使タイプと、脳の全体を調和使用するタイプ、とに２分すると感じます。
その違いに、天地の差が生じることを幻視します。

この脳を持てた時の人類は、地球以外の死んだような星々が、重要な機能を発揮していたことを科学的に認識するのでしょう。
そして、「この世にムダな人間など、誰もいなかったことに気付くのです」。
コノ世の一切合切の生物が、「重要なピースの役割」をしていることに気付けます。

要するに、今日の話で私が言いたかったことは、
「努力した上で、無意識にお任せする練習」
「生活するために一生懸命に努力しながら、成り行きを静観する練習」
「ムダな人間も、自分の嫌いな部分も、ムダな努力も、一切ないことを信じる練習」
これをして行けば、自分の中に「完全なる調和」が再現され（元々在りますから）、
地球に調和と平和が訪れるのです。

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