「ありのままこそ人・我 共によろし」 円山応挙

（ウィキペディアより、国宝・雪松図　三井記念美術館）

学生時代に美術の授業で名前を聞いた円山 応挙（まるやま おうきょ）は、江戸時代後期の絵師です。
「ありのまま」を写す写実主義・写生を重視した画家です。
また、数多くの幽霊画を描いたことでも有名です。

幽霊も「ありのままを写す」に徹した結果、
「応挙の幽霊画は掛け軸から出て来る」
という逸話が有名です、怖っ！

私達は、物事のありのままを見ているのでしょうか？
あの人は、良い、悪い。
あれは、美味しいよ、不味いよ。
この人は、頭が良い、悪い。

このような先入観を持って、最初から人・物事の肩書という虚像で自他を見ていると感じます。
ここで感じますことは、

＊　人は、自分の良さも価値も分かっていない。

ということです。
自分はダメだ。ダメなんだろう。
何をしてもダメ。どうせダメになる。
このように思う人が現代社会には多いと思います。

でも、ありのままの視線で、そう思う人を見ますと、
・だから、何？
・それでも生きている人に違いはない。
・生きているだけで、もう十分じゃないか。
と言えます。

そして、そのままを写す、ということに徹した応挙が辿り着いた心境も、
＊　「ありのままこそ人・我（ひと・われ）　共によろし」

自分も他人も、そのままで最高だ！
という歓喜に至ったことを感じます。

多くの幽霊画を描いたことからも、「視える人だった」「霊感者」だったと感じます。
京都亀岡の出自であり、その家系からは何と近代の新興宗教の元とも言われる出口王仁三郎（でぐち　おにさぶろう）氏も出ています。

どんな悩みや問題が自分に有りましても、
＊　それでも、生かされている。
＊　誰もが一人ひとり、自分の心に内在神を預かる存在。
であることを忘れないで欲しいです。

どんな悩みも問題も、コノ世に置いて誰もが去ることに成ります。
そんな置いて行くことに、今から心を痛めるほど悩まないことが重要です。

「ありのままこそ人・我　共によろし」
これを現代では、漫画・天才バカボンの決めゼリフ
「これでいいのだ」

ディズニー映画「アナと雪の女王」の劇中歌 、
「let it go〜ありのままで〜」
とも言えそうです。

人が、ありのままを見る、ことを鍛錬して行けば、そこらじゅうに神様の片鱗と実在を見るに至ることを感じます。
風景を見ても、他人を見ても、その中に神様を観るのです。

人の形をした神様を見るのでは無くて、そのままが、
「既に神様そのものだった」
ことが真から腑に落ちます。

生かして頂いて　有り難う御座います

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