趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
草江駅 長距離金額式乗車券
宇部線の草江駅を訪問すべく、宇部空港に降り立ちました。
(宇部空港案内板)
宇部空港の空港連絡交通手段は殆どが飛行機の到着便に合わせたダイヤが組まれたバスに依存しており、JR宇部線は運転本数が大変少なく、歩けば10分もかからない最寄り駅であるはずの草江駅の需要は大変少なく、それに比例してか、駅への案内はこんな簡素なものでした。
(道路案内板)
近くに駅がある雰囲気は感じられませんが、空港から5分くらい歩くと、道路に草江駅への案内表示が見えてきます。
(草江駅)
正面に見える道は大変細く、本当にこの先に駅があるのか不安になりますが、案内板の通りに直進すると、すぐに草江駅が見えてきました。
(駅舎)
草江駅駅舎です。
小さな待合しかない、無人駅です。
本当に宇部空港の最寄り駅なのかと疑いたくなってしまうような小さな駅です。
(駅舎入口)
駅舎の入口には乗車券発売についての案内板があります。
(案内板)
案内板によりますと、JRの乗車券は駅前にある「西村商店」さんで購入するようにかかれています。
今回、はるばる草江駅に降り立ったのは、ここで発売されている乗車券の購入が目的でした。
(西村商店さん)
憧れの「西村商店」さんです。
昨年訪問した時はお店がお休みでしたので、1年後リベンジでの訪問です。
(きっぷうりばの看板)
商店の軒先には、草江駅のきっぷうりばである看板が2枚掛かっています。
さて、ここからが「本題」です。
(草江から1890円区間)
これが今回はるばる求めに来た、草江駅から1890円区間ゆきの常備軟券です。
かつて、JR西日本には三段峡駅等にも例があったようですが、今となってはここにしかない、「発売日共2日有効」の長距離金額式券です。
金額式であるにもかかわらず、「下車前途無効」の文字は入っておらず、途中下車が可能なことがわかります。
(草江から140円区間)
これが同駅の最短区間用の乗車券です。
こちらには、「発売当日限り有効 下車前途無効」と記載された、ごく一般的なJR西日本仕様の常備軟券式の金額式券です。
(宇部空港への案内板)
ちなみに、駅にある宇部空港への案内表示です。
すごいですね。これが空港最寄駅にある、空港への案内板とは…
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ほかにも方向変更の取り扱いなど、いろいろ問題があるような気がします。
実際のところ、どういう考え方でこの券を売ってるんでしょうかね。
仰せの通り、この券には少々問題があります。
方向変更の場合で、例えば、新山口経由で山陽本線光駅まで行ったとしましょう。草江駅から光駅までは営業キロ81.0㎞で1,450円であり、途中下車が可能です。
そして、次に光駅から再度乗車し、山陽本線で厚狭駅まで行き、ここで美祢線に乗換えて長門市まで行き、ここで再度山陰本線に乗換えて東萩駅まで行ったとします。
光駅から東萩駅までは営業キロ167.2㎞で2,940円であり、草江駅からの連続乗車区間の運賃は4,390円になります。
しかし、草江駅から東萩駅までの片道は営業キロ94.1㎞で1,620円であり、1890円区間ゆきの原乗車券で乗車することが出来るわけで、もし光駅で途中下車印を捺印されなかった場合、1,890円だけで済んでしまうということも考えられます。
実際にこれが可能なのかわかりませんが、理論上ではこんなことも出来ちゃうわけですよね。
あくまでもこれは「例」でありますので、実際にチャレンジしないように!!
書籍の編集をしている風来堂の小山内(おさない)と申します。
本に掲載する「草江駅」や「西村商店」などのお写真を拝借したく、
ご連絡致しました。
詳しいお話をしたいので、下記までご連絡いただけませんでしょうか。
何卒よろしくお願いいたします。
株式会社 風来堂(担当:小山内)
〒171-0022 東京都豊島区南池袋2-8-18-901
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