チェロ弾きの哲学ノート

徒然に日々想い浮かんだ断片を書きます。

 物は置き場所、人には居場所 (その2) 

2016-09-24 09:12:24 | 哲学

 物は置き場所、人には居場所 (その2)    日常をデザインする哲学庵  庵主 五十嵐玲二


 1. 物とは何か、物はどのように分類すべきか

 ここで言う所の物とは、家庭生活で必要とするものを指します。例えば、人間が生きてゆくために最も必要なものとは、水ですがこれを物と認識すべきか微妙ですが、これも物です。

 水も水洗トイレの水から、洗濯のための水、食器洗いの水から飲み水と多様ですが、世界的に見て安全な水がこんなに豊富にある国は、むしろまれな例です。

 日本では上下水道が完備していますが、海外での難民キャンプやスラムでは、一番重要な問題ですが、ここでは物から除外して考えます。

 a. 衣類、靴   洗濯機、ミシン、アイロン

 b. 食品、飲み物   食器、調理器具  冷蔵庫、ガス台、シンク

 c. 机、テーブル、椅子、ベット、布団   掃除機、クーラー、トイレ、バス、ストーブ

 d. レジャー、スポーツ用品

 e. 本、雑誌、新聞、教科書

 f. 自動車関連、除雪機、自転車

 g. 預金通帳、カード、パスワード、現金出納帳、貸借対照表(資産目録)、領収書

 h. 不動産の権利書、契約書、保証書、卒業証書、免許証、保険書、パスポート、印鑑、鍵

 i. アルバム、ノート、手帳、手紙、会報、住所録、電話帳、文房具、電化製品の説明書

 j. パソコン、スマホ、電話機、プリンター、用紙

 k. 趣味の道具 (楽器、キャンパス、絵の具、筆、写真機材、楽譜)

 l. 美術品、ガラクタ

 m. レコード、CD,ステレオ、ラジオ、音響関連

 n. テレビ、ビデオ、映像関連

 o. 医薬品、歯ブラシ、洗顔料、整髪料、

 p. メガネ、時計、アクセサリー、服装小物

 q. ごみ分別容器


 以上が私がリストアップしたものですが、どのように体系化すべきかは、分かりません。最初は、衣食住で分類すれば、簡単かなと思いましたが、やってみるとそうはいきませんでした。

 物は、何かの機能を受け持って、私の身のまわりに存在し、私の生活を支え、さらには、私の生活を豊かにし、能力を発揮するために存在します。

 物は、製作されて、使用されて、故障して、修理され、寿命と判断されて、廃棄されるという流れの中にあります。現在では、この中の修理されて、再使用されるという部分が希薄になったと感じられます。

 これらの中で注意が必要なのは、鍵、パスワード、電化製品の説明書です。これらの数が多くなり、それらが更新される時、本体との関係を記述し、更新することが、むずかしくなります。

 鍵は歴史も実態もありますが、パスワードは実態がなく、ノートを作成したとしても、何のパスワードかを記述することが非常に難しく、ある時、突然パスワードを要求されても、まったく記憶にないのが、現実です。

 まして、これからの高齢化社会では、パスワードは、できるだけ少しにすべきです。今後が大きな社会問題となる可能性すらあります。

 人は、どのような体系のもとに、物に囲まれるべきかという問題に対して、部分的には多くの本が出されていますが、正面から全体像を捉えているものは、私の知る限り無いように思われます。 (第2回) 

 

 


コメントを投稿