女を捨てず・女に甘えず・らしさを活かす

女性スタッフがビジネス社会で実際に体験したことを中心に「見たこと」「聞いたこと」「感じたこと」をありのままお伝えします。

マイペースはあかん!

2011-09-27 | インポート

  マイペース

この言葉、採用面接をしているとよく耳にする。

多くは「自分の強み・弱み」を語る場面で、これまた多くは女子学生の口から語られる。

「友達からよくマイペースだって言われます」「私はマイペースなところがあって・・・・」

これらは面接でよく、よ~く聞くフレーズ。

少なくとも、本人はこの「マイペース」をNGワードとは思っていない(はず)。思っていたらこんなことを軽々しく口に出すわけがない。

でも、ビジネス社会でマイペースは通用しない。「マイペース」にあわせてくれるほど社会は甘くない。社会のペースに、上司のペースに、仕事ができる人のペースに、お客様のペースにあわせていかないとできる社員にはなれない。

  あくまでも基準、視点は「周り」=上司、お客様

 自分なりでは意味がない。

営業職や総合職として働く女性は、同僚や上司、取引先の担当者や社長とつきあう際、ヒールを履きながら同僚の男性と歩調をあわせるために小走りで歩く(走る!?)だから、パンプスのつま先とヒールはすぐに傷む

ご飯を食べる時も相手を待たせないように急いで食べる。だから、一口で食べる量が増えてスピードがむっちゃ早くなる

ゴルフに行ってもゆっくりお風呂につかっている余裕はない。パパパッと汗を流したらガガガァッ~とドライヤーで髪を乾かしてバタバタとロッカールームを出る。

 社会人になったら、パンプスで颯爽と歩いて、優雅にランチして、ゴルフでも嗜んで・・・なんてイメージふくらませていても・・・。

 現実は汗かきかき、必死のパッチなのだ!

   このペースは、もちろん上記のようなスピードを意味するペースのことだけではない。相手の望むタイミング、相手の発想、相手の気持ち・・・相手軸で考えるすべてのことを指す。

 自分なりのペースが通用するのはプライベートと、思いっきり仕事ができるようになって独立して自分で会社でも興すようになってからの話し。

 

 自分ペースを貫きたいのなら社会に出て組織になんか属したらあかん

 ただ、誤解しないで自分のペースがあかん!というのは自分を殺して相手に合わせろ!という意味ではない。そんなことをしても意味はない。まずは相手の視点で、相手の属している土俵で、相手と同じ言語を使って(=これがペースをあわせるということ)・・・その上で自分らしくふるまおうぜ!!ということ。

 

 女性の涙これもあかん!!

 仕事に失敗しては涙

 上司や先輩に怒られては

 自分も女ながら「泣くのは卑怯」だと思っている。なぜか?泣いた時点で立場が平等でなくなる。で言うなら「白旗」をあげた状態。これ以上攻めないで~っという合図。ビジネス社会はそれぞれの立場の人間が真剣に仕事をして成果を上げるいわば戦場のようなもの。その戦場で自ら白旗をあげるような人間と真剣勝負なんかできるはずもない。本人にそんなつもりがなくてもそうなってしまう。

 泣いてしまった女性に「なぜ泣いたのか?」を聞くと、ちょっと勝気な女性な上昇志向の強い女性がよく言う台詞

 

 「怒られたから泣いたんじゃなくてできなかった(期待に応えられなかった)自分に腹が立つんですぅ~」 

 「自分が情けないんですぅ」

 「悔しいんですぅ」

 

これもマイペース(=自分中心=基準・軸が相手ではなく『自分』)な一面。情けないとか悔しいとかいう自分の感情はまずはどうでもいい。泣きたければ家に帰って一人で思う存分泣けばいい

情けないとか悔しいとかいう感情に浸る前に、どうしたら成果が出るのか?成果が出せるのか?相手の期待(要望)に応えられるのか?を考えるべきちゃう?個人的な感情に浸っている暇なんてない!

かく言う私も、何度も泣き、個人的な感情で落ち込み、周りに迷惑をかけてきた。「『泣くまい』と思っても涙が出てくるんだから仕方がないやん」と思ったこともある。

でもあかんことはあかん。負けは負け。

マイペースでないかどうか?周りに気をつかわせてないかどうか?相手視点で見直してみよう


キラーワード

2011-09-09 | インポート

キラーワード、NGワード

これらは、接客研修の際に使っている言葉で、

キラーワードは、お客様をその気(「やってみようかなぁ」「買っちゃおうかなぁ」という気)にさせるとっておきの決め言葉。NGワードは、「それはお客様に言うたらあかんやろ」というダメダメ言葉のことを指す。

マニュアル通りの接客、パターン通りの声かけではなく、「それぞれのお客様にぴったりの」「その場に応じた」「絶妙のタイミングの」とっておきのキラーワードを投げかけられるような接客を目指そう!と研修では伝えている。

 で、 

 久しぶりに受け取りました  きらっきらのキラーワード 

先日大阪市内のある地下街のセレクトショップにふらっと立ち寄った。パンツの裾上げのお直しが出来上がるのを待つ間の暇つぶしのつもりだった。

このショップでは以前に一度だけ購入したことがある(A4の書類の入るバッグ)。

ショップに入ってしばらくすると、あるスタッフがとびっきりの笑顔で声をかけてきた。

スタッフ「以前黒のバッグお買い求めいただきましたよね。ありがとうございました!」

(心の声・・・「覚えてくれてるんや」)

中村「そうやねん。あのバッグ気に入って結構使い込んでるんよ・・・」

(心の声・・・せやせや、前回もこの子に接客してもらったわ。感じのええ子やったなぁ)

という会話をしながら店内を見回り、以前からほしいと思っていたイメージ通りのニーハイブーツを見つけた。試着したらなんとサイズもぴったり。購入することに・・・。

ただし、購入を決めたのはキラーワードを投げかけられたからではない。確かに感じのよい接客で会話も楽しかった。その日の買い物の目的が「ブーツを買うこと」でもなかった(けど買う気になった)。とは言え、購入の決め手はあくまでも「以前からほしいと思ったいたイメージ通りの商品だったから」。少々接客の感じが悪くても買っていた(と思う)。

 

 キラーワードを投げかけれらたのは、その後レジで支払いの手続きをしている際のこと。

 レジ近くにディスプレイされている黒の大きめのバッグが目に留まった。

(心の声:ちょっと変わった形のバッグやなぁ。皮柔らかそうやし。私好み~

軽い気持ちで声をかけた

中村「その黒のバッグ見せてもらってもいい?」

スタッフ「もちろんです。お試し下さい」

クレジットカードの処理のため下を向いていたスタッフが顔を上げ、笑顔でバッグを手渡してくれた。

バッグを手に取り、右肩にかけ、鏡に映して「はい、ポーズ

(心の声:おおぉ~っつ!!いいじゃん、軽いし形もくったりした感じで可愛い。でも、A4の書類が入らないし仕事であまり活躍しないよなぁ・・・。まぁ、バッグは手持ちのもので間に合ってるし、いらんなぁ・・・

 この瞬間まで、買う気はなかった。

 

(その後)バッグをもとの場所に戻す⇒クレジットカード伝票にサインをする⇒ニーハイブーツを受け取る⇒ショップを出る つもりだった

 とその時、

 

 絶妙のタイミングで、

 「見とれてました

 で~ま~し~たぁ~っ。キラーワード

 見ると、キラキラした目で私を見るスタッフのとびっきりの笑顔がそこにあった。

 「お似合いですね」でも「素敵です」でもなく「見とれてました」

 この言葉にぐっと きた。完全にノックアウト。

 絶妙のタイミングで、自然な笑顔とキラキラした目で投げかけられた「キラーワード」・・・

 かくしてこのバッグはニーハイブーツと共に私の持ち物になった。ニーハイブーツはともかくとして、バッグなんて全く買う気なかったのになぁ・・・

 「中村さんってアホ(単純)やなぁ。そんなんお世辞に決まってるやん」と思うでしょ?

 そんなことぐらいわかってる販売スタッフは「商品を売るのが仕事」。売るためにはそらいろんなこと言うわい! でも、同じ「お世辞」でも「そんなお世辞もうええねん(=しらじらしいねん)」と受け止められるか?「あらっ、そう?(=あなたもそう思う?)」と受け止められるか?

この差はは大きい

楽しくその気(買う気)になって、気持ちよく買い物できたんだからそれでええねん!!

たった一言でお客様をその気にさせる。

恐るべき「キラーワード」