犬小屋の中へ

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ヤスミン・アフマド監督作品特集

2010-08-22 21:25:38 | 映画
アテネ・フランセ文化センターでのヤスミン・アフマド監督作品特集に足を運んできました。
ヤスミン監督の作品は以前東京国際映画祭で「ムクシン」「タレンタイム」を鑑賞し、非常に感銘を受けました。長らく他の作品を鑑賞する機会がなかった中今回の上映、初日は未見の作品が三本同時で公開という事で早速足を運んできた次第です
会場はどの回も行列ができる程の盛況ぶりだったのですが、思ったより会場の席があり落ち着いて鑑賞できました。公開の少ないマレーシア映画だけあって、割と映画通のシニア層が多いのかなと思いきや、幅広い年齢層の人が来場してました。

今回「ラブン」「細い目」「グブラ」を鑑賞。こちら三作品とも、マレー系少女のオーキッド(監督の妹がモデルとの事)とその家族たちがメインキャストとして描かれています。時系列でなぞると、「ムクシン」→「細い目」→「ラブン」→「グブラ」になるのかな?

個人的に印象に残った作品は、主人公オーキッドと露店でvcdを売る中国人の少年ジェイソンの初恋を描いた「細い目」、東京国際映画祭で最優秀アジア映画賞を受賞しています。
オーキッドが金城武のファンだけあって、「恋する惑星」「天使の涙」といった香港映画ファンにはニヤリとする単語も。
最後はショッキングなラスト。携帯電話の声の主は誰?っていう疑問も残るかもしれませんが。。個人的にはあの演出はあり、だと思っています。




続編のグブラではジェイソンの兄が出てくるのですが、、ちょっとその点はメロドラマっぽい感じがしてしまいました。でも続編の声もあったのか、大人の事情でそのあたりは致し方なかったのかな?というか「細い目」でジェイソンのお兄さんって出てきてなかったような。。

ヤスミン監督は祖母が日本人で、これから日本を舞台にした作品も作る予定もあったとの話、まだ51歳という年齢で亡くなられた事が本当に残念でなりません。。オーキッド四部作も、寅さんのように続いたのかもしれません。どの作品を通じても家族の温かさ、女性監督らしい眼差しが反映された作品です。
個人的には昨年鑑賞した「タレンタイム」が一番好きな作品です。おそらく日本でDVD化される事はないでしょうから、ぜひこの期間に(~8/28まで)足を運んでみてください!!


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