ストーリー機能のメリット
スマホで毎日動画を視聴するミレニアル世代のユーザーを惹きつけるために、競合他社とインスタグラムは今日も熱いバトルを繰り広げている。昨年登場したインスタのストーリー機能も効果を発揮し、今やアカウントを持つ企業も自社商品の魅力をいかにして伝えるか、センスを練って活用に励んでいる。この話題のストーリー機能には、大きく3つの利点がある。利点1
第一の利点は、投稿した写真や動画が24時間後に自動的に消えてしまうことにある。これが投稿者の心理に与える効果は非常に大きい。投稿が24時間後に消滅しいつまでも残らないことで生まれる安心感で、より大胆で面白い写真や変な写真、動画がポストされて盛り上がり、いっそうユーザー側の興味を掻き立てる、飽きのこない場所にすることが出来るのである。利点2
次に、フォロワーのタイムラインを独占してしまい、ウザがられるような事態を避けることができる。見たいと思ってフォローしている人でも、とっておきの写真なら良いが微妙な画像を連発されると、なにしろ食傷気味だし邪魔だという気持ちが湧いてフォローをやめたくなったりする。これはフォローされる側にとっては一大事である。ストーリー機能を使えば、スライド方式で一括して一回の投稿で表示できるので、問題は一気に解決する。利点3
三つ目の利点として、誰が見てくれたかが分かりプライバシーも守れるというポイントも重要だ。タイムラインの投稿下に目の印が表示され、横に数字がついてくる。これが実際のビューワーの数である、一人のユーザーが複数回みても、ダブルカウントされないので正確なユーザー数が把握できるのだ。目のマークをタップすると見てくれたユーザーのアイコンが表示され、誰が見てくれたのか一目りょう然で大変便利だ。一方で、変な投稿や恥ずかしい写真であるほど、見せたくない人がいるのは当然だ。そんな時は足跡機能の画面から、簡単に非表示の設定を行うことが出来る。インスタグラム次なる事業
インスタグラムの月間アクティブユーザーが、2016年12月でついに6億人を突破したというニュースが配信された。2年前の3億人という数字から、倍増の快挙である。SNSユーザー数の伸びの鈍化が指摘されている中、同社のユーザー数増加スピードはむしろ加速している。乗りに乗って業績を伸ばしている同社は、次なる方向性をすでに打ち出している。その方向性とは、昨年構築したシステムでアメリカでは実験的に運用が開始されるショップナウ、つまりその場で購入できる機能である。投稿画像に魅せられたユーザーが、そのままダイレクトに買い物へすすめるとなると、これは非常に強力な武器になる。同社が開発したシステムには、若者に人気のある米国のアパレルブランド等が20社が参加している。画面に最大5個の商品アイテム画像を表示させ、気に入ったユーザーが購入ボタンをクリックすれば、実際に買い物が出来るというスグレモノである。この機能は、今後時間をかけてゆっくりと世界へ拡大される予定である。新作のアイテムなどは、実際にデパートやショッピングモール内の店舗のショーウィンドウで見かけて購入を検討するというパターンが多かったものの、この機能が実装されれば、スマホの画面がそのままショーウィンドウに変貌する。わざわざ出かけていく必要はなくなる。しかも、ただ商品を見るだけではない。コンセプトや詳しい製品情報が同時に伝えられ、吟味しながら買い物ができるようにもなるのである。