団地小説短編集を歩く

団地小説短編集の舞台を歩きながら団地や地域の魅力をお伝えします。

小説キャナルタウン 1 兵庫運河祭 回転橋の謎

2016-11-14 16:02:24 | 日記
    小説キャナルタウンは兵庫運河祭から始まります

  「こんにちは」博は突然女性から声をかけられた。そもそも博が社外で若い女性から声を掛けられることはまず
 
  ないことであった。声のぬしは河合祐子であった。
   
   ここは神戸市兵庫区の新川運河に沿ったキャナルプロムナードである。博は開催中の兵庫運河祭に地元企業と

  して出店している同僚の陣中見舞いに来ていたところであった。兵庫運河祭は運河を活かしたまち作りの一環と

  して平成13年から夏の終わりに開催されている。今年は対岸にNHKの大河ドラマ平清盛の歴史館がオープン、

  大いに盛り上がりたいところであるが、朝からあいにくの曇天である。

   堀博と河合祐子は4日前にホテル ラ・スイート神戸ハーバーランドでお見合いをしていた。

  小説キャナルタウンは平成24年9月8日から始まる物語です。

   ブログ小説キャナルタウンも、それに合せて夏の終わりの兵庫運河祭から始まる予定でしたが、なんと今年は

  神戸開港150年のプレイベントとして神戸中央卸売市場の「市場祭り」との共同企画。10時から市場まつり

  13時30分から兵庫運河祭が開催されることになりました。そこでまず


      市場まつり

  

   市場まつりのお目当てはグルメとお買い物です。今年もすごい人出です。

   熊本かたくまモンもやってきました。熊本地震のご支援ありがとうございます。引き続きご支援をお願いします。
 
       兵庫運河祭

               

   今年もオープニングは清盛隊の皆様です。

       

   今年も大変な賑わいです。市場まつりのお客様がぞっと流れて来ました。

    

   清盛鍋の人気は今年も不動です。50メートルを超す行列が出来ました。

        

   水上レストラン「経ヶ島」です。もちろん船で渡ります。

   キャナルプロムナードの対岸の工事中の大きな建物は仮称「イオンモール神戸南」です。平成29年6月開店

  予定で、運河に面してカフェテラスが計画され一帯が、いっそう華やいだ空間になります。

  

   小説の冒頭、祐子が博に声を掛けたのはこの場所です。毎年スーパーボールすくいと消しゴムすくいをやって

  います。子供達に大人気です。  写真 右 の運河に面した会社が博の勤務先です。

        

   新川運河に面して建つ現存する兵庫県最古の賃貸住宅、切戸町アパート。(住宅の募集はしていないようです。

  平成28年10月現在)昭和32年9月の入居開始です。新川運河の当時はの様子は知りませんが、長い間貯木場代

  わりに利用されていましたが平成5年は親水空間として整備されました。切戸町アパートは別に特集する予定です。

       情報提供をお願いします

   兵庫運河活性化会議の皆さんが兵庫運河の紹介をされていました



   「兵庫運河ありし日の風景」の絵葉書6種を無料で配布されてまして、厚かましく6種とも頂きましたがそのうち

  の一枚写真 左 の説明が、和田旋回橋写真 右 となってたのですが、お話を聞いたところ、回転橋が複数存在したと

  言う話もあり、情報があれば教えてほしいとのことでした。

   

   左の写真は、新川運河キャナルプロムナードの説明板にある兵庫運河株式会社第6回事業報告書付属地図(明治30

  年)であるが虫眼鏡で見ると和田旋回橋が開いた状態になっている。そこで他の橋をみると橋の中央に◯が書いてある。

   写真左はURキャナルタウンウエストにある大神戸市景観図(昭和12年頃作成されたが余りにも詳しすぎて陸軍か

  ら発売禁止とされた。おそらく空襲を考えたての判断と思われる。)をレリーフ化した図の一部である。兵庫運河には

  西から第三橋・名前の無い鉄道橋・住吉橋・第五橋・浮橋の表示がある。(住吉橋と第五橋については明治30年の付属

  地図には記載が無い。浮橋と思われるものは描かれている。)

   このことから兵庫運河には5本の橋が予定されていのではないかと思われる。であれば、鉄道橋だけ回転橋にしても

  帆船が主流であった時代、他の橋も橋桁をかなり高くするか、回転橋にしなければ意味が無い。

     見つけました    
    
         鋼構造委員会出版物  

         鉄の橋百選ー近代日本のランドマーク

         土木学会鋼構造委員会歴史的鋼橋調査小委員会 1994年 

      謎をかかえる現存最古の可動橋 和田旋回橋

   和田旋回橋は、明治期につくられた現存最古の可動橋である。しかし今は動かない。和田旋回橋のかかる兵庫運河

  には、運河の開削とともに5つもの可動橋が架設された。戦前・戦後を通じ、これだけ沢山の可動橋が集中的に架設

  された地域は他にない。    中略

   運河の本川には可動橋5つ、浮橋が1つ、支川におは3つの固定橋が架設された。ここで一気に、5つの可動橋が

  架設されたのである。タイプはいずれも、棒磁石のように回転する旋回橋である。和田旋回橋は、この中の一つであ

  り、我が国最初の鉄道可動橋である。  後略 

           「鉄の橋百選」はデジタル化してネット上で公開されています。

   出典は信用できると思われますので、絵葉書の写真は鉄道橋以外の4橋のうちの一つではないかと思われます。

   残る謎は場所です。背景からある程度特定出来るかも知れません。

   4橋のうちの1つは高松橋の場所にあったと思われますので、それでも4つの旋回橋が(第五橋は直線上には見え

  なかったかも)並ぶ姿は壮観であったと思われます。今更ながら八尾善四郎翁の偉大さを感じます。

        キャナルタウン現地案内所  
 

  

   「団地小説短編集」ではキャナルタウン現地案内所は閉鎖とありますが、その後、場所を変えてオープンしました。
    
          詳しくはUR都市機構のホームページをご覧下さい。


     
         小説キャナルタウン他9話

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