「考える」とは

2006-10-26 10:39:26 | 考える


さて、「考える」。
今の生徒たちにもっとも求められていることですね。
どうすれば、考えるようになってくれるか。

大変難しいことですが、考えることをしてもらうため
には、こちらがまず「考える」とは何をすることか
把握しておく必要があります。

十数年前、自分でメモを作ったものがありますので
それを列挙しておきます。
たぶん、これを目安に書いて行くことになりますが
なにぶん書きにくそうなので筆が遅れ気味になるかも
しれません。気長にお付き合いください。

考えるとは、以下のようなことと思います。

A 共通点を発見する

B 構造を見つける
    ①単純化する
    ②グラフ化する
    ③例えてみる
    ④データ読みとり
    ⑤反対のものは?

C 推論する

D 論理を展開する
    ①問いを発する
    ②論理展開
    ③他の論理との比較
    ④分析する
    ⑤構成する
    ⑥例示する
    ⑦シミュレート
    ⑧結論づける
    ⑨次への展開

E 検証する
    ①常識と照らす
    ②確かめ
    ③証明する
    
F 発想をする
    ①なぜと問う
    ②アナロジー
    ③逆転の発想

G 想像する
    ①イメージをもつ
    ②立場を変える
    ③比喩

H 表現する

I 認識する

結構オオゲサに書いてしまいました。
教育学などの勉強もロクにしていないし、政経学部卒
という畑チガイでもある人間です。
書けるかどうか不安ですが、とにもかくにも
塾という現場から「体感」をお届けすればよいだろう
と思います。
塾に長く棲みついた年寄が後輩に体験論を垂れている
あのゾオ~っとする光景、これを横から見てニヤニヤ
としていただきたい、ということです。

ですので横からチャチャいれて下さい。縁台将棋の
気分です。
ただし、学問的な厳密さを言われるとツライ。
気分がナエますので、お手やわらかに願います。

それでは明日から始めます。

考えるということ、その2

2006-10-25 15:25:50 | 考える
考えるということは、普通にイメージするよりも複雑
なことのようです。
私は学者のようにエラクはありませんから、ここで
難しい課題にどれほどのことも書けません。
ただ、塾という現場から見た「考える」について
少々述べることができるというだけです。

そこでまず予め塾では通常行なっていないものは
除外して話をするということをお断りしておきます。

例えば、塾で行ない難いものとしてグループ学習が
あります。その場で考えを進めるということはどうか
などが私には経験がありません。
ほかにも、生徒の間でディベイトをする、とか大規模
な実験をするとか、社会調査、発表会などなど。

塾でもまったく行えないということではありませんが
ここではそれらを除外し、通常の塾で、考える力を
伸ばす、ということに焦点を当てます。

昨日の列挙をまた書きます。
A 共通点を発見する
B 構造を見つける
C 推論する
D 論理を展開する
E 検証する
F 発想する
G 想像する
H 表現する
I 認識する

となりますが
生徒と向き合っていて、いま自分が行なっていること
は何なのか「考える」というとき上記の何にあたる事
をしているのか、これを知らずして塾で仕事をしてい
るとは言えないですよね。
作業をしている、とは言えるでしょうけれど。


Aからです。
共通点を発見する、とは難しく言えば「帰納」です。
それをするために、共通点があると思われるものを
列挙し、つぎに検討することになります。

項目を挙げる場合は当然、幅広く取りあげておかねば
なりません。初めから篩にかけることがないように。
案外、無意識に篩をつかっていることがありますので。

実際問題としても、列挙の段階で良し悪しをいうと
相手の気持がノってきませんしね。

列挙したあと、場合によってグループ分けします。
すこし価値観が加わるのですね。
ただ、ここでもあまり強く篩をかけてはいけません。

材料が並んできたところで共通点を探します。

課題の難易度にもよりますが、大人が先入観を少なく
しておけば、相手も共通点をさがすことも面白くなり
考えを出してくれるようになります。

物語を読んで「主人公の気持は?」といきなり聞くの
ではなく、一つの場面で、何をしているか、話してい
るか、気持の説明、相手のリアクション、情景描写で
の暗示など、だ~っと列挙させ、それを並べ比較検討
するなかで気持を掴む、こういう方が有効です。

ただ、そのような作業をパッと頭で出来ている子には
退屈になることもあるので、注意が必要です。
意表をつくようなことを意識してぶつけてみるとか
高度な要求をするとかして流れに参加してもらいます。
9.13
(明日へ続きます)



その3.キーワードって探せないでしょ?

2006-10-24 09:32:21 | 考える
キーワードを探す、も共通点を探すのと
一見似ています。

違いの一つは「キーワード」には作業の中で価値判断
が大きな比重を持つことです。
それで生徒には難しいことと思われていそうです。

キーワードは説明する側には「便利な」概念ですが
説明された側はその手法を自分の身につけ難いもの
です。

AがキーワードとなってBではない、ということを
生徒にどう説明するか?
案外、説明しきれていないのではないか、というの
が私の感想です。少なくとも私は苦手です。
そこでつい力任せに
「○行目からX行の間に、こう書いてあるから」
なんて言ってしまいます。

根拠を示している風ですが、こちらが断定している
だけで、言われた側が納得しているか、アヤシイ。
次に、自分がキーワードを探すときの力になって
いるかどうかは更にアヤシイ。

そこで生徒は「当て物」の世界に入ります。
答えが当ったか、外れたか。
物事をじっくり考えるより、バクチに打ってでる!

モノの本には書いてあります。
「頻出の語がキーワード」

そこで文はそっちのけで、頻出語を探します。
いくつも出てきたら、エンピツを転がす。
価値判断など登場する間がありません。

頻出していてもキーワードにならないこともあり
ます。「ハズレた!運が無かった」

次は「つまり」と書いてある後にキーがある。
文全体の把握があって初めて絞り込めるハズなの
だから、機械的にならないよう要注意!

キーワードって何のため?と聞くと文章を分かる
ようにするため、と答えが来ます。
でも文全体が分からなくてキーワードが分かる?

どうも「キーワード探し」は難しいようですね。

繰り返しますがキーワードで説明するとすっきり
できた気になります。
説明された側も、何となくわかった気分です。
分かったから幾分かは自分の力になったろう、と
思ってくれます。

でも本当に力がついているかどうか?
できる子には良い説明でしょうが・・

考える力をつけるということでは高度なワザ
に入りそうですね。
9.14

(4)発想を潰さないように

2006-10-22 22:35:51 | 考える

「共通点を探す」について追記します。

共通点だ、と判断した根拠を明らかにしておくことが
大切です。

「答え」が正しいときも根拠の確認が必要です。

万一、根拠がないことをアテズッポウに言うなどして
いたら「考える」ことにはならないからです。

もしかすると根拠は間違っているが答だけ偶然に合っ
ているということがあるかもしれません。
そうでなくても根拠が部分的に正しくないかもしれま
せん。
根拠が正しいかどうかの勉強が力になります。
考える力をつけてくれます。

間違った判断をしているときは、より「根拠」が大切
になります。

何をどう考えて答えにしたか、これをきちんと確認し
どこに問題があるか説明します。
根拠と判断の関係をみつめることで考える力がつく
のです。

このことは「共通点を探す」ということだけに限り
ません。いろいろな場面で言えることですが代表さ
せてここで触れておきます。

分類ということも帰納に関して重要です。

もちろん、価値判断のありようや、根拠などにより
色々な分類の可能性があると思います。

大人の側が既成概念から一定の基準を予め示しておき
それにそって分類させるのはよくありません。
幅広く耳を傾けるべきです。

現代の日本では(学校でも)一般に思われているほど
は個性の強い子とか独創的な発想をする子が評価され
ていません。上の学校に行くと次第に普通の人間に
なってしまいます。

これが若者の考える力を伸ばさない方向に一役買って
いるように思います。
(正反対のお考えもあると思いますが)

折角の才能を大人が潰さないように願うばかりです。

自由な発想を保証するためには、たとえ明らかに間違
っている発想、どう考えても役に立ちそうもない思い
つき、こういったものまで拾わねばなりません。
まずは、独創性を評価しなくては!

特に普段成績の悪い子の発想が無視されやすいですか
ら気をつけてあげたいものです。

これらもまた、分類に限った話ではありません。

例えば、点が出ない子の算数の「考え方」
何を間違っているか何を考えているか、そのユニーク
さは大変勉強になることがあります。 9.15

(5)単純にしてみる

2006-10-21 09:51:25 | 考える

B「構造を見つける」

①単純化してみる

物ごとをハッキリとつかむには単純化してみると分か
りやすくなることがあります。

ものごとの全体を、その中心になる構造部分とそれ以
外の部分とにわけ、この付属部分を削除します。

何が構造体で、何が付属部分かの判断が難しいものも
あります。
けれども比較的簡単に推測できることも多いのです。
やってみる価値はありますね。

もちろん、学問的には「構造」という考え方がどこま
で正しいのか、ということがあるでしょう。
そして、実は単純化をすれば構造が見えるというのは
真反対のことで「構造」が分かっているから単純化を
できる、ということかもしれません。

ただ、実際にはそこまで考えなくても単純化という
作業はやれるし、有効でもあります。
難しいことはエライ方に任せましょう。
(本当は不勉強です、スイマセン)

英語で分からない文があるとしましょう。
本来ならば先頭部分から分かってゆくべきですが
中学で習う文法のあらましを知っている程度で
なんとか分かろうとして「単純化」してみるという
例をデッチあげてみます。

Can't you forget the first impression we
had on the mountain?

疑問文は分かりにくいので

You can't forget the first impression we
had on the mountain.

can'tは取っちゃいましょう。

You forget the first impression we had
on the mountain,

どこで、は付けたしですね。

You forget the first impression we had.

first は飾り

You forget the impression we had.

誰が どうする 何を でみると最後が付けたし
らしいですね。

You forget the impression.

これで基本部分が分かりました。
あとは元へ戻って見なおしてもいいし、難しければ
逆にたどっていってもよいでしょう。


単純化に似たものとして「要約」があります。
どう要約するか難しいことではありますが、物ごとを
把握する力はつきますね。

しばらく前ベストセラーになった『日本語練習帳』と
いう本にも「要約」を説いてありました。

単純化や要約は作業をすることで力がつきます。
実際にたくさんやってみなければいけません。
練習して考える力をつけるのです。
9.16

(6) 目で考える

2006-10-20 08:50:35 | 考える

②グラフ化する(あるいは視覚化する)

見る、聞く、などの諸感覚のうち、人間が他の動物
に比べて一定の高水準にあるものは、視覚です。

グラフは、この視覚を使い、物事を考えたり把握する
ものです。
したがって、グラフにすると色々な物事がはっきりと
しかも早く分かります。納得できます。
官公庁や企業の資料などでグラフが多用されるのも
こういうことからでしょう。
(グラフだけでなく図表なども同一です)

子供達は、どんなグラフを作るか、を考えることから
勉強を始めるのがよいと思います。
ただ、難しいと感じる子には、どんなグラフを作るか
リードしてやる必要があるかもしれません。

テストなどでは、すでに出来あがっているグラフを読
む問題が多いでしょう。
どう読むかを教えることも考えることを導くのですが
その前に色々なグラフをたくさん作っておくことが
読む力もつけてくれます。
グラフを作ることが考えることなのですね。

算数では図表を描いて考えるという手法を使います。
グラフよりも具体的に視覚化する方が多いですね。

中学になると数学で関数が苦手という子がよくいます
けれども、大人であればさほど苦労しないことに躓く
のは、彼らにとって見なれない手法であるのも一因で
あると思われます。
グラフというものがどういうものか分かっていない、
というより慣れていないのです。
グラフをつくる作業を増やすとよいと考えます。
できれば小学生のときに沢山しておきたいですね。

中学で関数を習う場合、こういうことが苦手な生徒
にとっては、新単元の導入時にグラフの練習が足りて
いないのではないでしょうか。
授業を、さっと進められると、得意な子はその方が
よいのですけれども、苦手な子は「まるっきり分から
ない」というわけではないので、とりあえず付いて行
くのです。が、途中でバッタリと足が止まります。
で、実は最初からよく分かっていなかった。
習い初めは機械的に対応してマルも貰っているの
ですけれどね。それが、何だか急にできなくなるので
大混乱するのです。


最初に、人間は視覚、といいました。
これは脳の活性化を図る場合、右脳左脳ともに働かせ
るのがよい、という学説にもフィットしそうです。
もちろん、その説が正しいかどうかはまだ分からない
・・という話も聞きます。

ただ視覚を利用すれば記憶などもよくなる、とは言え
そうです。
地理を覚えるのに、マトリックスを作って覚えるより
白地図を利用する方が効果がありますね。
脳が活動している、とも言えそうじゃないですか。
素人考えですが、記憶に限らず視覚は思考に関係する
と思います。
目で考える、というユエンです。 9.17

(7)たとえをうまく

2006-10-19 09:29:18 | 考える

③例えを利用する

抽象的なこと、概念的なこと、これらを考えるのは
タイヘンです。
うまく「たとえ」を使えば、考える力も増しますから
大いに利用しましょう。

「たとえ」は幅広い意味に使われる言葉です。

たとえ美味しくても食べない  (仮に~としても)
たとえば相手の立場になって  (少し強い仮定)
たとえば実験してみましょう   (提案として)
たとえばこういう例もある   (具体例をあげる)
あの強さは例えばライオンですね (なぞらえる)
地球の歴史を一年にたとえてみます (対照)
彼女は、たとえれば我々の太陽だね (ひゆ)
・・・などなど。

と、沢山あります。今日は以下のことだけ述べます。

数学で文字を使う問題は、抽象性が高いため、習い初
めは難しく感じやすいものです。
その時は仮に具体的な数字を当てはめてみます。

a円をb個といわれると?となる人も「例えば10円を
3個では?」と聞かれるなら答えられます。
すぐに、文字式も同様、とならない人にはいくつか
数字をあげてゆき、どのような計算をしているか
確認させ、文字式の意味につなげてゆきます。

初めは出来なかった人でも、自分からリ-ドなしで
数字を当てはめるなどして考える姿勢ができれば
言うことナシですね。

ただ本当は、上記だけでは厳密さに欠けます。
数字→文字、などとすぐにしてよいのか、検証が
必要でしょう。ただ、難しい話になりそうだし、私も
不勉強ですのでちょっとアバウトにさせて下さい。
実際には小中の生徒で問題にはならないでしょう。

それよりも現実にはマスターしづらい生徒が多い
ことが気になります。すっとできる子も多いのです
けれど、なかなかできない生徒がいます。
考え方になれないセイでしょうか。

ごく簡単な問題から、少し複雑になると、数字を
あてはめてアルゴリズム(やり方)を見つけるのは
難しくなります。

アルゴリズムを見つけるのはやはりタイヘン。
皆がガウスみたいにはなれないですよね。

まず、便利な解き方を探す、という考え方に慣れ
どうやって探すのかその例を勉強する、ことから
始めるのがよいでしょう。

ガウスの1+2+3+・・・+100をさっと計算する
やりかた、などは一つのよい導入ですよね。
アルゴリズムを求める一つの方法として昔から
よく教えられてきたことと思います。

ただ、教えられるほうが「一つの解き方」くらい
にしか思わないで結論を覚えて終わり、にする
ことも多いのでは?

更に、個人の力がそれを理解できないレベルである
場合もあります。その子にはアルゴリズム入門は
やめて、こう考えてこの「やり方」が出来ました
程度に留めおくのでしょう。

私は多角形の対角線の本数、などアルゴリズムの
勉強入門にしているつもりです。
もちろんこの辺りでは数字をあげて、それだけで
自力でアルゴリズムを導くのは困難。
あくまでこちらがリードしながら教えます。
もちろん、かなり出来る子に「教えない」のも
勉強になると思います。 9.19

(8)読み取り

2006-10-18 20:08:14 | 考える

④読み取り

これは③の「例」と順番を逆にすべきですね。
②「グラフ」の後に「読み取り」がくるのが自然
でした。

グラフのところで、すでに読み取りとグラフ化が
切っても切れない関係にあることは触れました。

ただ、読み取りはグラフを読むだけでなく、その相手
は図や表、地図、絵画的表現など数多く存在します。
したがって、読み取る方法も様々あるハズです。

何が平均的で、どこが特異な点か。
どういう共通点がどこに見られるか。
こういう辺りから始まり最後は資料などを作成した
意図を考えるまで幅広いことをしなければなりません。

予め課題を提示された読み取りもあります。
自らが目的を持って「読む」こともあります。

入試問題では何らかの特徴を探せ、という出題がよく
あります。
社会では特殊な部分に注目し、理科では反対に特異な
部分をカットして考えると、言われていますね。

自分が何を考えるのかによって読み方は変わります。

また、相手が何を伝えたいのか、どこにサインがある
か、どう読むべきか、考えなくてはいけないことも多
いのです。

考えた自分の結論を確かめることが難しいので「読み
取り」の習得には指導者の手助けが必要ですね。
9.20

(9)反対を考える

2006-10-17 09:02:47 | 考える
B
⑤反対を考える

考えるべき内容を際立たせたり、より深い思考をする
ために反対のことを考えるのは有効です。
反対だけでなく「対」も同様です。

つまり、モノゴトを複数の視点から捉える勉強です。
進めば、相対的な視野への入り口にもなるでしょう。

少し先に述べることになると思いますが、論理の展開
においても大切なことになります。

人間は、およそ、常に意識していないと自分の考えか
ら離れたものには目が行きません。
頭がカタイのです。
ですから日々意識して、あえて反対のことを考える
必要があります。
生徒に向かうときも忘れないようにしたいですね。

反対のことを考える、といってもそのものを肯定
しよう、などというものではありません、
「人を殺すな」と言うことを考えるとき「殺す」を
考えるのはやむをえないことです。
この段階で価値判断を持ちこんではいけません。

次にしかし反対意見を肯定するわけにはいきません。
で、何故自分の意見を主張するのか、その考えを深
く掘り下げられるのです。
9.21

(10)推論

2006-10-15 00:40:18 | 考える
C 推論する

このことは案外「考える」という「重厚」なテーマ
では軽んじられている気がします。

推論といっても、その中にはかなり確信が持てるもの
もありますし、いちおう根拠のあるもの、そして、ほ
とんど根拠のないもの。
色々な段階があると思われます。

後で述べますように根拠がなくても、場合によっては
そういう推論も必要になります。

推論を「歴史」で行なってみましょう。

ほぼ同時期に起きた二つのよく似た戦いがあります。
桶狭間の戦い、と厳島の戦い。

いずれも数万の圧倒的な兵力を誇る相手に、十分の一
程度の軍で立ち向かい、「急襲」によって勝利を収め
後の繁栄につながりました。

敗れた側はいずれも当時では天下を狙おうかという力
があったかもしれない有力大名。
陶氏は大内氏を下剋上したばかりですが当然拡大を
考えていたでしょう。
当時でもビッグニュースであったはずのニつです。

それにしては現在、桶狭間ほどには厳島の戦いは有名
ではありません。

なぜ?

勝った側の毛利元就と織田信長の差は?

当時は、あの大内氏を継ぐものを破った厳島のほうが
インパクトは強かったかもしれません。

あと信長が日本一を取ったから?
どうして取れた?

二つの戦いで違うものは?
大きく年齢が違うことから何が言えそう?
年齢で変わる?

と、通常歴史の勉強では禁物のレバタラも厭わずに
推論をし、調べ、考える。
生きた勉強になると思いますが、どうでしょう?
ただ、塾ではやり難いですよね。

でも、今の子供が歴史を見る目は、ただのマル暗記
教科でしょ?ナントカ頭を働くように。


理科の実験で、結果を予想させてから始めるという
やり方がありますね。
あてずっぽう、でもよいのです。

実験への興味をひく、というだけでなく、こうする
ことで考えることの出発点になるのですね。

紙を燃やすと重さはどうなる?
スチールウールでは?
なぜそういう結果になったんだろう?
最初の自分の予測はなぜそう思ったのだろう?

いろいろな教科で応用できそうですね。

他には、国語で物語の続きを作る、なんてのもあり
ますね。大概、面白いものはできませんが、それも
何故だろう?

(明日へ続きます) 9.22