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【0709/57:駅名改称問題】「大津京駅」への改称は学問的に誤りと市民が撤回の要望、大津市長が回答

2007-09-13 01:09:13 | Weblog

JR湖西線の西大津駅と雄琴駅の改称に伴う大津市の負担金は約1億3000万円であり、同市は9月市議会で補正予算案に計上していますが、西大津駅を「大津京駅」に改称することについて、市民の岡田啓子さん(前大津市議)が9月7日「大津京」という呼称は学問的に誤りであることは明らかであり、また改称に要する費用の根拠もあいまいであるなどとして、駅名改称を撤回するよう市長宛てに要望書を提出しました(関連ニュース番号0703/14、3月8日;0708/76、8月23日)。

駅名改称は来春に予定されており、西大津駅が「大津京駅」、雄琴駅が「おごと温泉駅」となるとされています。

要望書において、「大津京」という名称は明治時代の歴史学者が誤用し、それが広まってものであり、学問的には正確には「近江大津宮」あるいは大津宮(おおつのみや)であり、小中学校や高校の教科書、日本史辞典でも「大津京」の名称は存在しておらず、「大津京駅」に改称することは誤った歴史をわざわざ全国に発信することになり、市長や市議会の無知・無見識を全国に知らしめることになると指摘しています。また、改称に要する費用の根拠についても十分な説明が行われておらず、市が財政危機にあるなか、急を要するとは思われない駅名改称に多額の公金を支出するのは問題ではないかと疑問を呈しています。

この要望書に対して9月10日付けで市長の回答が寄せられました。市長は回答書において、「大津京駅」に改称することについて、「古い歴史を有する当地域をわかりやすく表現すると共に、古都大津を全国にアピールすることを目的として行なう」、「学術的な異論については学者各位で議論していただきたい」などとしており、平成16年2月の常任委員会において全員一致で承認され、また2003年に行なわれた請願を本会議で議員全員が採択に賛成しており、正規の手続きを経たものであるとしています。

要望書を提出した前市議の岡田啓子さんは「今年の3月議会でも、大津京に改称することに様々な問題点があることを指摘したが納得できる答弁はなかった。わざわざ多額の公金を費やして学問的に誤りであることが明白な名称に変更するのは市民の常識に反している。
財政危機のなか、市は公金の支出にはもっと慎重であるべきだ」と話しています。

【参考】フリー百科辞典《ウィキペディア》の「近江宮」の項では以下のように記載されています。

近江大津宮(おうみのおおつのみや)は、7世紀後半の天智天皇が営んだ宮。近江宮(おうみのみや)とも大津宮(おおつのみや)とも呼称される。滋賀県大津市錦織の遺跡が近江大津宮の跡とされている。なお、本来の表記は水海大津宮(おうみのおおつのみや)であったという指摘がある。/日本書紀には天智天皇の近江の都を「近江京」と表記しているが、平城京や平安京のような条坊制が存在したことを示す記載はなく、特別行政区としての「京域」の存在も確認できない。「近江京」とは、「おうみのみやこ」の意味であると考えられる。/明治時代に歴史学者の喜田貞吉が条坊制の存在を信じて文献史料にはみえない「大津京」という語を用いて以降、歴史地理学や考古学の研究者がこの語を用いるようになった。現在では「近江京」の条坊制の存在を否定する研究者までが「大津京」を用い、その概念や定義は極めて曖昧となり、研究に混乱をきたしている。/JR西日本湖西線の西大津駅を「大津京駅」に改名しようとする動きがあるが、「大津京」という用語や概念をめぐり更なる誤解や混乱を生む恐れが指摘されている。

(9月12日、直接取材)
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