~試験を終えて~
平成23年8月6日(土)
午後6時30分
今,居酒屋で一人打上げをやりながら,これを書いている.
総監受験も今年で3回目となる.
今年の総監記述式問題は,制約条件が多く書きづらかった.
例年に比べ,頭が真っ白になることは少なかったが,やはり時間は不足した.
問題用紙の裏表紙に骨子を書いた.
骨子を練るのに1時間以上も費やしたが,中途半端なものになってしまった.
答案用紙を埋めながら,骨子を追加していく.
その繰り返しだった.
スキル不足を痛感した.
答案用紙に向き合ったのは,2時10分頃,タイムスケジュール遵守を優先した.
この時間を超えると,見直す時間が確保できなくなるからだ.
しかし,結果として見直す時間はなかった.
最後の答案用紙を書き終えたのが,試験終了の5分前だった.
水分補給する時間を忘れるくらい,論文作成に没頭していた.
ただ,論文内容の完成度は横に置いといて….
答案用紙1枚目から躓く.
前提条件が…….
過去問でも問われている前提条件….
しかし今年は,外部資源を活用する設定…?
ということは,プロジェクトメンバーの構成はどうなるの…?
人的資源管理について書くことができないの!
ふっーと天を仰いだ.何度深呼吸をしたことか.
シナリオ…?
BCP,SCM,そんなキーワードが頭を過る….
でも,答案用紙を埋め尽くすだけの内容が思い浮かばない.
時間が無情に過ぎていく.
答案用紙が真っ白なのが辛い.
早く何か書かなければ….
骨子がきちんと整理できない状況の中,とりあえず答案用紙を少しずつ丁寧に埋めていく.
後で復元できるよう,キーワードだけでも書き留めなければ…そう思っていた.
3時を回り,3時30分,まだ,答案用紙2枚目の後半だった.
スケジューリング通りには,何事も進まない.
毎年同じことだけど….
4時,やっと4枚目を書き終えた.
ようやくラストの5枚目だ.
4枚目と5枚目に書くテーマは,骨子を埋めながら何個か決めていた.
何について書くか,最後まで迷ったけど,結局3つのキーワードに絞った.
やっと最後までたどり着けた.
でも,ここまで来たけれど,心配なことがあった.
論理の飛躍はないか!
これだけ不安だった.
でも,十分なチェックができるような時間は残されてはいなかった.
5枚目を書き終えたのは,4時25分,試験終了5分前だった.
復元論文を作成するために,骨子表にキーワードなどを記した.
試験終了!
終わった.
今年も終わった.
祭りが終わった.
ホテルへ戻り,早速,たった今書いてきた論文を復元してみた.
90%くらいは復元できたと思う.
冷静に読み返してみると,内容がないような…OTL.
記述式,恐るべし!
「総監技術を暗黙知」にしなければ太刀打ちできない.
要するに,総監技術を自由自在に使いこなすことができる.
そんなスキルが求められている.
それができなければ,総監は制覇できない.
つまり,青本のすべてを理解していることが大前提だ.
その上で,ケーススタディに対応していく.
それが肝心なのだ.
じゃぁ,試験対策はどうするの?
月並みな言葉だが,日頃から総監技術を意識して…….
こうなるのかな?
気持ちの整理が付いたら,総監を意識した業務遂行はもちろん….
加えて,社会問題となっているニュースに耳を傾け,自分の頭で考えることが不可欠である.
今年も,そういうことを意識していたつもりだったのだが….
特に択一式は,そういう対策が重要だ.
青本だけの対策には限界がある.
確かに青本だけの勉強でも60%くらいは確保できると思う.
しかし,記述式の難度を考えれば,択一式での高得点確保は必須だ.
今回の択一式は,イージーミスが2問もあった.
取れる問題を2問も落とした.
情けない.
今,ここで来年のことは考えたくはない.
Never Give Up! なんだけど….
正直,気力,能力の限界を感じ始めている.
まだ,合否が確定したわけじゃないけれど,あの内容ではなぁ~.
まぁ,とりあえずゆっくりしようと思う.
これまで録りためておいた映画でも見よう.
モチベーションが上がってきたら,昨年の技術的体験論文をブラッシュアップしよう!
★ 最後に,今年の記述式問題を掲載します.
Ⅱ-2 次の問題について解答せよ.
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により,東北地方を中心に東日本は甚大な被害を受けた.エネルギー事業者,食品事業者などは流通網の寸断により被災地のみならず非被災地域においても物資の供給支障をきたしている.また,建設事業においては建設資材がストップした例も見られ,製造業やサービス業などにおいては,東北地方に留まらず,日本各地や海外にまで各種の影響が及んでいる.
このように,現代社会において各種の事業を提案・遂行する場合は,事前に予期し対処することが容易でない事態に直面することも起こり得る.今回の震災は未曾有の大震災という言葉で語られるが,そのような対象の発生であっても,当該事業の社会的意義が高いものであればあるほど,その継続・遂行は重要となる.複雑な相互依存性が高い社会では,完全な備えということは実現出来なくても,事前に想定領域を広げ,事態に直面した際に影響を緩和するような工夫は不可欠な時代である.
上記の状況を踏まえて,以下のプロジェクトに関する事業モデルのケースⅠ又はケースⅡのいずれか1つを選び,当該プロジェクトを提案する立場で,総合技術監理の視点から(1)~(3)の問いに答えよ.ここでいう総合技術監理を構成する監理分野とは,「経済性監理」,「安全管理」,「人的資源管理」,「情報管理」,「社会環境管理」の5つを言う.(問いごとに答案用紙を替えて,それぞれ指示された枚数以内にまとめること.)
[プロジェクトに関する事業モデル]※実際の試験問題では,表にまとめられています.
ケースⅠ
・プロジェクトタイプ:ある製品の生産・販売の実施に関する提案
・事業モデル戦略:製品の加工・組立工場を立ち上げ,継続的に製品を製造し顧客に納入を行う.なお,製造に必要な原材料や部品などはそれぞれ外部から調達するものとする.
・あなたの所属:左記の加工・組立事業を行う企業Aに所属するものとする.
ケースⅡ
・プロジェクトタイプ:大規模構造物の建設に関する提案
・事業モデル戦略:完成後自ら維持,利用していくことを前提に大規模構造物を建設する.なお,建設は複数年に及ぶものとし,必要な資機材や人員などはそれぞれ外部から調達するものとする.
・あなたの所属:左記の事業の事業主体Bに所属するものとする.
(1)本論文において,あなたが取り上げるケースを明記し,それらの製品製造又は建設プロジェクトの概要を定義せよ.定義に当たっては,選択したケースにおいて以後の(2),(3)の問いの解答に必要な事業モデルの内容を記せ.特に,両ケースともそのプロジェクトを遂行する上で,必要とされる外部資源(人・モノ・資金・情報など)や外部環境を明確にせよ.以上を答案用紙1枚以内にまとめよ.
(2)あなたが(1)で記述したプロジェクトについて,事業モデルの存続を脅かすようなシナリオを3つ想定し記載せよ.ここで言うシナリオとは,「外部要因の顕在化」⇒「事業を成立させるために必要な外部資源や外部環境の変動や被害の発生」⇒「事業モデルの影響」の一連の流れを呼ぶものとする.記載する3つのシナリオは種類の違うものを挙げよ.種類の違いとは,外部要因(例えば,自然災害,大火災,海外の地域紛争,規制変化,金融危機)及び選択した事業モデルが受ける影響のタイプの両方が異なることを言う.この際,当該要因が発生してもあなたの所属する組織への直接的な被害は軽微又は無かったものとする.
なお,ケースⅠでは操業開始後に被る可能性としてのシナリオを対象とし,ケースⅡでは建設中に被る可能性としてのシナリオを対象とする.ケースⅠの製品もケースⅡの構造物も,社会的必要性は失われないものとする.以上を答案用紙2枚以内にまとめよ.
(3)当該プロジェクトを提案する上で,(2)で挙げたシナリオについて2つを選び,それらに対して事業継続のために事前に準備しておくべき対策案とそれを行う理由(又は狙いとする効果)及び対策実施上の留意点(対策効果を発揮するためのポイントや対策の実現性に関する注意点等)を,総合技術監理の管理分野の視点を用いて記述せよ.以上を答案用紙2枚以内にまとめよ.
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