徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

建築家という生き方

2013-12-24 09:16:05 | 建築つれづれ…
 先月同窓会の一環で、母校で職業別ガイダンスを行った。今年も我々幹事学年から11名の精鋭が講師役として選ばれた。清悦ながら、私も急遽来れなくなった医師の代打で登壇した。そのガイダンスの様子を収めたDVDを先週もらった。他の同期がどんな講師ぶりなのか、どんな仕事ぶりなのか、また自分の講師ぶりはどうだったのか、興味があったので早速視聴してみた。

 講師は、編集社、イラストレーター、政治家、教師、エンジニア、公務員、検査技師、介護士、そして建築家と多岐にわたった。みんな立派に、自信を持って仕事をしている様子が伝わってくる。立派な40代だ。

 さて、自分はというと…「建築家という生き方」というタイトルで講話したが、上手く高校生に伝わったのだろうか。高校時代、大学時代、サラリーマン設計士時代、そして独立してからと話したが、もっと独立後のことを話した方が、生徒たちに希望を与えられたのではないか。もっと具体的な設計作業の内容を多く語りかければよかった気もした。

    

 映像を見ると、生徒たちは、私の描いたスケッチや作った模型を非常に関心深く見ていた。そして何よりも、楽しそうに話している自分がいる。話してる自分が楽しそうに見えるということは、間違いなく自分は楽しかったのであろう。事実、実際楽しかったのである。その雰囲気が生徒に伝わっていれば、この建築家という職業が楽しいものだ、やりがいのあるものだと伝わったに違いない。

 1年前も母校(大学)の建築学科の学生相手に自分の経験を話ししたことがある。がその時と違い、今回は進路がまだ不確定な高校1年生。彼らの中にどのくらい建築に進む人間がいるかはわからないが、ガイダンスが終わってから、個人的にいろんなことを質問してきたり、模型やスケッチを再度見せて下さい、と来てくれた生徒がいたのは嬉しい限りだった。

 高校1年の時に、私も建築を目指そうと決心した。少なからず何かの縁を感じる。目を輝かせながら、私のガイダンスを聞いた生徒の中から、将来建築家という人生を歩む人が出てきてくれるなら、こんな嬉しいことはない。「高校の時、碇谷さんから聞いた話がきっかけで」と言ってもらえる日が来ることを望んで止まない。

 DVDと一緒に、ガイダンスを受けた生徒一人一人の感想文と、学年だよりが同封されていた。学年だよりを読み返すと、母校で教鞭をとっている同期の挨拶文が載っている。彼はこのガイダンスの責任者。「宝もの」というタイトルで、このガイダンスの様子を書いていた。生徒たちの感想文も一人一人のものを丁寧に読み返した。

 こんな職業もあるよ、こんな生き方もあるよ、これからの選択肢になってくれれば…。

 
 
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2 コメント

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Unknown (みやさん)
2013-12-24 13:35:49
「I.N設定スタジオ代表」様へ
 母校での「建築家という生き方」について講演してくださり、生徒たちも目標をもってどのように生きることが永続する幸福につながるのかを考える良い機会になったに違いありません。
 様々な分野の先輩たちの経験によって裏打ちされた生き方は希望と力を与え、若い生徒さんたちの心に残るものです。その心の芽が将来育ちます。
 私は妻の親と妻の病気の弟の世話で、東京から郷里に帰りましたが、母校の校長先生や教頭先生が、同窓生から私が郷里に帰っていることを聞かれて、母校で講演して欲しいと依頼を受けました。最初は3年生全員に、翌年は1,2年生全員に「希望」という主題でどのように生きるのが良いのかを講演させて頂きました。
 自分が母校の講堂で先輩として後輩の生徒たちに話をする機会が生じることなど、考えたことがありませんでしたが、そのような機会が与えられたことに感謝しました。
 高校生たちは真直ぐにこちらを見て聞き入る姿には私もとても嬉しく思いました。時々生徒さんや先生たちに対話形式も取り入れ、講演は参加型にし、楽しく講演をすることが出来ました。
 母校の生徒たちに話が出来ることは本当に喜びですね。「I.N設定スタジオ代表」様も喜びが大きかった思います。
 私は建築家ではありませんが、建築の設計やインテリアの設計も大好きです。気品と安らぎと温かさの伝わる家の設計が好きです。
 家は家族生活を豊かに育む原点ですから、その設計はとても重要と思います。
 益々素晴らしい生き方・設計が出来ますようにお祈り致します。
 感謝を込めて♪
 
Unknown (I・N)
2013-12-24 17:35:11
みやさん様、コメントありがとうございます。
私の話が生徒たちの将来につながることを期待して止みません。
私にとってもいい経験になりました。

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