“メディア・クローズアップ”放送・通信・ICT・メディア最新情報-国際メディアサービスシステム研究所

国際会議・国際イベントのコンサルタント、国際放送センター(IBC)のシステム開発、メディア研究・調査と評論

東京オリンピック 開催費用 小池都知事 負の遺産 負のレガシー 会場見直し 予算 3兆円 都政改革本部 

2016年12月08日 06時58分45秒 | 政治
“もったいない” 五輪開催費用「3兆円」
小池都知事の“五輪行革”




★ IOC理事会追加5競技会場承認 野球・ソフトボールのメイン会場は横浜球場、空手は武道館、サーフィンは千葉一宮町「釣ヶ崎海岸サーフィン会場」、スケートボード・ロッククライミングは東京・お台場「青海アーバンスポーツ会場」(仮設)、福島開催は会場絞り込みや競技団体の了解が得られず先送り
★ 横浜アリーナ 林横浜市長「かなり難しい」 IOC 35項目の検討実施 結果を元に4者で判断へ
★ 有明アリーナ 東京都、民間資金の活用や民間への運営委託を検討へ


世界に“恥”をかいた東京五輪 “ガバナンス”の欠如
 2016年11月29日、国際オリンピック委員会(IOC)、東京都、大会組織委員会、政府の4者協議トップ級会合が日、東京都内で開かれ、見直しを検討した3競技会場について、ボートとカヌー・スプリントは計画通り海の森水上競技場を整備し、水泳はアクアティクスセンター(江東区)を観客席2万席から1万5000席に削減して建設する方針を決めた。一方、バレーボール会場については、有明アリーを新設するか、既存施設の横浜アリーナを活用するか、最終的な結論を出さず、12月のクリスマスまで先送りすることになった。しかし横浜アリーナの活用案は、競技団体の有明アリーナ意向が強いとして、「かなり難しい」(林横浜市長)情勢だ。
 「大山鳴動鼠一匹」、「0勝3敗」、小池都知事の“見直し”に対してメディアの見出しが躍り始めた。しかし会場変更は手段であって目的はない。目的は“青天井”のままで膨れ上がり、“闇”に包まれたままの開催経費の削減と透明化だ。
 海の森水上競技場については、11月30日放送の報道ステーションに出演した小池都知事は、「仮設というと安っぽい響きがあるので、“スマート”に名前を変えたらどうか。名前を変えるだけで随分スマートになる」とし、20年程度使用する「仮設レベル」の“スマート”施設として、建設費297億円で整備することを明らかにした。これまでの計画では約491億円とされていたのが約200億円も圧縮されたのである。
 海の森水上競技場の整備問題は、2020年東京オリンピック・パラリンピックの準備体制の“杜撰さ”を象徴している。唖然とする“お粗末”としか言いようがない。整備費の変遷を見るとその“杜撰さ”は明快だ。
 招致段階の「69億円」、見直し後の「1038億円」、舛添前都知事の見直しの「491億円」、最終案の「298億円」、その余りにも変わる整備費には“唖然”とする。「69億円」は“杜撰”を極めるし、「1038億円」をそのまま計画に上げた組織の良識を疑う。そして小池都知事が「長沼ボート場案」を掲げたら、一気に300億円台に削減されたのも“唖然”だ。やはり東京大会の運営組織のガバナンスの欠如が露呈している。海の森水上競技場以外に同様に“杜撰”に処理されている案件が随所にある懸念が生まれる。事態は、予想以上に深刻だ。
 4者協議のトップ級会談で、組織委員会が明らかにした“2兆円”は、国際オリンピック委員会(IOC)から「“2兆円“の上限だが、それも高い。節約の余地が残っている。2兆円よりずっと下でできる。IOCは、それははっきりさせたい」と明快に否定された。
 実は、東京五輪開催費用の中で、競技場施設などの建設費はわずか15%程度で、大半は、組織委員会が管理する仮設施設やオーバーレイ、施設の貸料、要員費などの大会運営費を始め、膨れ上がった警備費や輸送費などで占められているのである。IOCからはオーバーレイ、施設の貸料が高すぎると指摘され、“2兆円”を大幅に削減した開催経費を年内にIOCに提出しなければならない。“2兆円”に新国立競技場や都が所管する施設などの整備経費ががどここまで含んでいるのか不透明で、“レガシー”経費の明示が必須だろう。さらに組織委員会が負担可能な経費は約5千億程度とされているので、開催経費の残りの1兆円以上を、国、都、関係地方自治体などと、誰が、何を、一体、いくら負担するのか調整しなければならない。しかし未だに実は何もできていないことが明らかになった。
 ガバナンスの欠如が指摘されている今の組織委員会の体制でそれが可能なのだろうか?
 国際オリンピック委員会(IOC)にも危機感が生まれているだろう。世界は東京大会の運営をじっと見つめているに違いない。
 2020年まで4年を切った。


会見終了後、自ら進んで笑顔で握手して報道陣に“親密さ”アピール 12月2日 筆者撮影

海の森水上競技場、アクアティクスセンターは新設 バレー会場は先送り 4者協議
 2016年11月29日、東京大会の会場見直しや開催費削減などを協議する国際オリンピック委員会(IOC)、東京都、大会組織委員会、政府の4者のトップ級会合が日、東京都内で開かれ、見直しを検討した3競技会場について、ボートとカヌー・スプリント会場は計画通り海の森水上競技場を整備し、水泳競技場はアクアティクスセンター(江東区)を観客席2万席から1万5000席に削減して、大会後の「減築」は止めて、建設する方針を決めた。 一方、バレーボール会場については、有明アリーを新設するか、既存施設の横浜アリーナを活用するか、最終的な結論を出さす、12月のクリスマス前まで先送りすることになった。
 都の調査チームがボート・カヌー会場に提案していた長沼ボート場は、ボート・カヌー競技の事前合宿地とすることを、コーツIOC副会長が“確約”し、小池都知事も歓迎した。
 海の森水上競技場は当初の491億円から298億円前に整備費を縮減。アクアティクスセンターは座席数を2万から1万5000席に減らし、大会後の減築も取りやめたことで683億円から514~529億円に削減されると試算している。

 高騰が懸念されている開催経費について、組織委員会の武藤敏郎事務総長は「総予算は2兆円を切る」との見通しを示し、「これを上限としてこれ以下に抑える」とした。
 これに対し、IOCのコーツ副会長は「2兆円が上限というのは高過ぎる。削減の余地が残っている。2兆円よりはるかに下でできる」と述べ、さらに削減に努めるよう求めた。さらにコーツ副会長は、会合終了後、記者団に対し、組織委員会が示した2兆円という大会予算の上限については、「特に国際メディアの人に対して」と強調した上で、「IOCが2兆円という額に同意したと誤解してほしくない」と了承していないことを強調した。その理由については、「大会予算は収入とのバランスをとることが大切で、IOCとしては、もっと少ない予算でできると考えている。現在の予算では、調達の分野や賃借料の部分で通常よりもかなり高い額が示されているが、その部分で早めに契約を進めるなどすれば、節約の余地がある」と述べた。


小池都知事と上山特別顧問 4者協議トップ級会合 筆者撮影

小池都知事が“主導権” トップ級会合
 四者協議トップ級会合は当初、一部非公開で議論される予定だったが、小池百合子都知事の意向で完全公開となった。会合後に記者団に対して、小池知事は、「フルオープンでない部分があると聞いて、だったら最初から結論を言ったほうがいいと思って、そのようにした」と述べ、変更した理由を明らかにした。まずは異例の“全面公開”の会合にすることで小池都知事のペースで始まった。
 小池都知事は、議論を後回しにして、冒頭で「ボート・カヌー会場は海の森水上競技場、オリンピック アクアティクスセンターは予定通り建設、バレーボール会場は先送り」の東京都案を明らかにした。これに対して組織委員会は不満の意を唱えたが、進行役のコーツIOC副会長が引き取って、IOCとして東京都案を支持すると表明し、東京都案はあっさり承認された。
 小池都知事は会合開始直前に、コーツ副会長に“直談判”をして、“全面公開”と“バレーボール会場の先送り”を承諾してもらったことを、報道ステーション(11月30日)に出演して、明らかにしている。小池都知事は、ボート・カヌー会場を海の森水上競技場することの“見返りに”、バレーボール会場の先送りをIOCに認めさせたのであろう。IOCは、渋々認めたというニュアンスが、「(横浜アリーナの検証作業は)大変な作業になる。野心のレベルが高い作業だ」(コーツ氏)という発言から伺える。
 また小池都知事は、「日常的にメールでコーツ副会長とは連絡を取り合っている」(報道ステーション)と、コーツ副会長とのホットラインが築かれていることを明らかにした。どうやらIOCとのパイプは、森氏だけではなくなったようである。会合が終わって、真っ先に小池都知事がコーツ副会長に近づいて笑顔で握手をしていた。
 森組織委会長は、東京都のバレーボル会場の横浜アリーナ案について強く反発し、「クリスマスまで何を検証するのか」とか「僕の知りうる情報では横浜の方が迷惑していると聞いている」としたが、これに対して小池都知事は「横浜市にも賛同してもらったところで、お決め頂いたら是非やりたいという言葉を(横浜市から)もらっていた」と反論した。
 双方、言い分がまったく違うので、一体どうなっているのかと思ったら、会合終了後、組織委員会から記者団に対して、「先ほどの森組織委会長の発言は、“迷惑”としているのは事前に何の相談もなかった競技団体で、『横浜』ではありません」と訂正要請がされた。森組織委会長は小池都知事にボート・カヌー会場の見直しや横浜アリーナ案に対して、たびたび強い口調で批判をし、両者の間に“火花”が散っていた。
 ちなみに林横浜市長は「困惑はしていない。要請があればそこからスタートする。積極的に是非やってほしいという言い方はとてもできない」と微妙な立場を述べている。また横浜市は東京都と組織委員会に対して、書面(11月25日付)で「国際、国内の競技団体、さらにIOCの意向が一致していることが重要」とか「(民有地を利用する際の住民理解や周辺の道路封鎖などは)一義的に東京都や組織委員会が対応すべき」と事実上難色を示した内容を通知しているこが明らかになった。横浜市は、四者協議の資料として提出したもので、具体的な内容は「配慮のお願い」で新たな意思決定ではないとした。
 さらに開催費用の議論については、東京五輪大会をめぐる“迷走”ぶりを象徴している。
 森組織委会長は、「“3兆円”を国民に言われるとはなはだ迷惑だ」と都政改革本部を批判した。これに対して小池都知事は「“3兆円”は予算ではなく、大会終了後、結果として総額でいくらかかったかを試算するものだ。予算段階では公にできないものもある」と反論した。また森組織委会長は、「警備費や輸送費などは国が持つことを検討してほしい」と述べたのに対し、丸川五輪相は「平成23年の閣議了解で大会運営費は入場料収入や放送権収入でまかなうとしている」と述べ、否定的な姿勢を示した。IOCのメンバーを前に、開催費用や費用負担を巡って、組織委員会、国、都がバトルを繰り広げたのである。コーツIOC副会長は、「関心を持って聞いた」としたが、本音、何ともお粗末な東京五輪の運営体制と唖然としたに間違いないだろう。東京大会の招致で高らかに世界各国に訴えた“マネージメント力の卓越さ”は一体、どこへいったのか? 
 組織委員会は、開催費用“2兆円”とし、その概要をトップ級会合でコンセンサスを得たいという思惑があったと思える。しかし、IOCから“2兆円”は高額過ぎると厳しい批判を浴び、結局、“2兆円を切る”という程度の表現しかできず、組織委員会は東京五輪の開催経費の総額と概要を今回も示せなかった。その“2兆円”もIOCから否定されさらに大幅に削減するように求められ、組織委員会の面目はまるつぶれお粗末さを露呈した。 IOCにとって、“経費削減”、“肥大化の歯止め”は、五輪大会の持続性を確保するために至上命題なのである。“2兆円”を1兆円以上切り込む必要が迫られている。 その対象は競技場の建設費ではなく、組織委員会が管理する大会運営費である。瀬戸際に立たされたのは組織委員会だ。
 一体の東京五輪の開催経費の総額は、いつ明らかにされるのだろうか? 個々の競技場の建設費問題よりはるかに重要だ。
 東京五輪の“迷走”と“混乱”はまだまだ続きそうだ。




小池都知事VSバッハIOC会長 “軍配”は? 
 小池都知事とバッハIOC会長の会談は、当初は、冒頭のみ報道陣に公開する予定だったが、小池都知事の要請で異例の全面公開となった。殺到した取材陣は合計139人、午後2時過ぎに行われたこともあって、民放の情報番組では生中継で会談の模様を伝えた。
 11月に開催される4者協議も、小池都知事はオープンにしたいと要請し、バッハ会長もこれを承諾したとされている。
 翌朝の朝刊各紙は、「同床異夢」(朝日新聞)、「四者協議 都にクギ」(読売新聞)、「IOC会長 先制パンチ」(毎日新聞)、スポーツ紙では「小池知事タジタジ、IOC会長にクギ刺されまくる」(日刊スポーツ)などの見出しが並んだ。
 小池都知事は、都政改革本部が主導して海の森水上競技場など3会場の抜本的な見直しをまとめ、東京都が主導権をとって、IOCや競技団体と協議を行うという作戦だったと思える。ところがコーツIOC会長は、経費削減という総論には賛同しながら、具体的な方策については、「四者協議」の設置を提案し、東京都、組織委員会、政府、IOCの四者で競技場の見直し協議を行うことを提案した。「四者協議」の設置が合意された。国際オリンピック委員会(IOC)からはコーツ副会長が、出席し、IOCの代表を一任される。コーツ副会長は、元オリンピック選手で国際ボート連盟の“ドン”と言われ、五輪開催地の競技場整備の指導・監督をするIOCの調整委員会の委員長で、大きな権限を握る実力者だ。コーツ副会長は、「シドニー(コーツ氏の地元)では海水でボート・レースをやっているから問題はない。日本人は気にすべきでないしIOCとしても問題ない」とし、海の森水上競技場を暗に支持する発言を繰り返している。
 小池都知事の思惑からすれば、「四者協議」は誤算だったに違いない。小池都知事と森組織委会長の対立激化に懸念を深めたバッハIOC会長が業を煮やして混乱の収拾に乗り出して、小池都知事にクギを刺して、組織委員会に“助け船”を出したということだろう。
 これまで五輪を巡るさまざま局面で難題を処理してきたコーツIOC会長の巧みな対応は、さすがということだ。
 しかし、小池都知事は決して“敗北”はしていいない。
 「四者協議」で、都政改革本部が提案した3つ競技場の見直しがたとえうまくいかなくても、“失点”にならないと思える。
海の森水上競技場の見直しでいえば、小池都知事が“仕掛けている”長沼ボート場への変更についても、仮に現状のまま、海の森水上競技場の開催で決着しても、それは、組織委員会や競技団体、IOCが反対したからだと説明すれば、責任回避ができる。
 また、海の森水上競技場は、埋め立て地という地盤条件や自然条件を無視して建設計画が進められていて、極めて難しい整備工事になるのは間違いない。海面を堰き止めて湖のような静かな水面を保つのも至難の業で、難題、風と波対策がうまくいくかどうがわからないし、施設の塩害対応も必要だろう。つまり、海の森水上競技場は計画通り建設しても、実際に競技を開催しようとすると不具合が次々と露見して、追加工事や見直しは必須だろう。まだ誰もボート・カヌーを実際に漕いだ選手はいないのである。競技運営も天気まかせで、開催日程通り進められるかどうか、極めてリスクも多い。
 その責任は、海の森水上競技場を推進した組織委員会や競技団体がとるべきだろうと筆者は考える。整備費、約491億円の中に、なんと約90億円の巨額の予備費が計上されている。つまりかなりの追加工事が必要となる難工事になると想定しているからである。経費削減で予備費も無くそうとしているが、追加工事が必要となったらどうするのか? 風や波対策の追加工事の必要になったらその請求書を東京都は組織委員会や競技団体送り付けたら如何だろうか?
 ボート・カヌー競技の長沼ボート場への誘致に力を入れて取り組んだ宮城県にとっても、たとえ誘致がうまくいかなくても、いつのまにか忘れさられていた「復興五輪」という東京五輪のスローガンを国民に蘇らせることができたのは大いにプラスだろう。これまでほとんど誰も知らなかった長沼ボート場は一躍に全国に名前が知られるようになった。
 また、バッハIOC会長は安倍総理との会談で、追加種目の野球・ソフトボールの被災地開催を検討したいと述べ、結果として「復興五輪」は更に前進することになりそうである。小池都知事が強調した「復興五輪」は、野球・ソフトボールの被災地開催が実現する方向で検討されることになり、形は変わるが小池都知事の“功績”に間違いない。
 開催経費削減についても、海の森水上競技場でいえば、小池都知事と都政改革本部が「長沼ボート場」移転案を掲げたことで、あっという間に、整備費用が約491億円から約300億円に、なんと約190億円削減されることになりそうだ。小池都知事が動かなかったら、東京都民は約190億円ムダにしていたところだ。さらに東京都が再試算すると、オリンピック アクアティクスセンターで約170億円、有明アリーナで約30億円、3施設の合わせて、最大で約390億円削減できる見通しとなったとされている。
 約390億円は“巨額”だ。これも小池都知事の大きな“功績”、東京都民は“感謝”しなければならないだろう。
 小池都知事は「四者協議」の設置で、IOCと同じテーブルにつき、直接、議論をする場を確保した。また「四者協議」で具体的な見直し案を提出できるのは東京都しかと思われる。組織委員会や競技者団体は、経費削減の具体的な対案を提出する能力はないだろう。結局、“受け身”の姿勢をとらざるを得ない。やはり都政改革本部が見直しの主導権を握っているのだろう。しかし、IOCも絡んできたことで、“混迷”は更に深刻化したことは間違いない。一体、誰がどのように収束させるのだろうか?まったく見通せない状況になった。


五輪ボート・カヌー会場見直し 3案に絞り込み検討 彩湖は除外
 2016年10月20日、都政改革本部の調査チームは、ボート・カヌーの会場について「海の森水上競技場」を現在の計画どおり整備するだけでなく、大会後に撤去する仮設施設として整備することを新たな提案として加え、宮城県のボート場に変更する提案とともに、3つの案に絞り込んで検討を進めることを明らかにした。
1案は、海の森水上競技場をコスト削減したうえで現在の計画通り、恒久的な施設として整備するという案、2案は、海の森水上競技場を大会後に撤去する仮設施設として整備する案、3案は、宮城県登米市にある「長沼ボート場」に変更する案でこの3つの案に絞り込んで検討を進めているとした。
 また調査チームは、これまで候補地として提案されていた埼玉県の彩湖については、洪水や渇水対策のための調整池であり、国土交通省の管轄のため難しいという見解を示し、検討をすすめる候補地から除外するとした。
 都政改革本部の上山信一特別顧問は「海の森水上競技場は工事が始まっているので明らかに本命であるが、今回はそれ以外も考えようとしている。アスリートの声は大前提として重要だが、実現可能性の確率が高く、時間がかからないことが絶対的な条件だ」と述べた。
 さらに都の調査チームは、3つの案について、公表されている資料を基に、整備費用などを示した。
 「海の森水上競技場」を現在の計画どおり、恒久的な施設として整備する場合は、都がコストを見直した結果として300億円前後とする試算に加え、観客席など仮設の設備のための整備費用が加わるとしている。
 「海の森水上競技場」を大会後に撤去する仮設施設として整備する場合は、どのような施設にするかなどについて、チームで精査している状況とした。
 宮城県の「長沼ボート場」に変更する場合は、県の試算として150億円から200億円としている。
 調査チームは競技会場の建設費を始め、大会後にレガシー・遺産として残るかや大会後に必要な維持費も検討したうえで、さらに詳細な報告書を小池知事に提出し判断材料にしてもらうとしている。


バッハIOC会長 「複数種目を被災地で」提案 安倍総理と会談
 2016年10月19日、バッハIOC会長は、総理官邸で安倍総理と会談し、東京オリンピック・パラリンピックの複数の種目を東日本大震災の被災地で行う構想を提案した。
 会談後、バッハIOC会長は、記者団の質問に答え、「イベントの中のいくつかを被災地でやるアイデアを持っているという話をした」と語り、東京オリンピック・パラリンピックの複数の種目を東日本大震災の被災地で行う構想を安倍総理に提案したことを明らかにした。これに対し安倍総理は、「そのアイデアを歓迎する」と応じたという。
 またバッハ会長は 「復興に貢献したい。世界の人たちに、復興はこれだけ進捗していることを示すことができる」とし、大会組織委員会が福島市での開催を検討している追加種目の野球・ソフトボールについては、選択肢の1つとした上で、 「日本のチームが試合をすれば、非常にパワフルなメッセージの発信につながる」と述べた。
 野球・ソフトボールの開催地を巡っては、福島県の福島、郡山、いわきの3市が招致している。
 このほか宮城県利府町でサッカーの1次リーグが開催されることがすでに決まっている。また聖火リレーの出発地には、宮城県石巻市の経済団体などが名乗りをあげ、被災地と東京をつなぐルートを提案している。

小池知事がコスト削減説明 バッハIOC会長は理解示す 4者会合開催で合意
  2016年10月18日、会談は東京都庁にバッハ会長が訪れて開かれた。
 冒頭、“3兆円”に膨れ上がったとされる開催費用のコスト削減について、小池都知事は「(競技場)の見直しについては80%以上の人たちが賛成をしているという状況にある。都政の調査チームが分析し、3つの競技会場を比較検討した。そのリポートを受け取ったところで、今月中には都としての結論を出したい。オリンピックの会場についてはレガシー(未来への遺産)が十分なのか、コストイフェクティブ(費用対効果)なのか、ワイズスペンディングになっているのか、そして招致する際に掲げた『復興五輪』に資しているかということがポイントになる」と述べた。
 これに対し、バッハ会長は「“もったいない”ことはしたくない。IOCとしてはオリンピックを実現可能な大会にしていきたい。それが17億ドル(約1770億円)を(組織委員会に)拠出する理由だ」と語り、小池都知事は親指を挙げて笑顔で答えた。
 そして、バッハ会長は、コスト削減を検討する新たな提案として、「東京都、組織委員会、日本政府、IOCの四者で作業部会を立ち上げ、一緒にコスト削減の見直しを行うということだ。こうした分析によってまとめられる結果は必ず“もったいない”ということにはならないと確信している」とした。
 これに対して小池都知事は、「来月(11月)にも開けないか」と応じた。
 また抜本的な見直しの検討が進められている海の森水上競技場については、会談に中では、長沼ボート場や彩湖の具体的な候補地は出されなかった。
 バッハ会長は、「東京が勝ったのは非常に説得力のある持続可能で実行可能な案を提示したからです。東京が開催都市として選ばれた後に競争のルールを変えないことこそ日本にとっても東京にとってもIOCにとっても利益にかなっていると思う」と暗に海の森水上競技場の見直しを牽制した。
 会談は、当初は、冒頭のみ報道陣に公開する予定だったが、小池都知事の要請で異例の全面公開となった。殺到した取材陣は合計139人、午後2時過ぎに行われたこともあって、民放の情報番組では生中継で会談の模様を伝えた。
 11月に開催される4者協議も、小池都知事はオープンにしたいと要請し、バッハ会長もこれを承諾したとされている。
 翌朝の朝刊各紙は、「同床異夢」(朝日新聞)、「四者協議 都にクギ」(読売新聞)、「IOC会長 先制パンチ」(毎日新聞)、スポーツ紙では「小池知事タジタジ、IOC会長にクギ刺されまくる」(日刊スポーツ)などの見出しが並んだ。
 小池都知事は、東京都が主導で3会場の抜本的な見直しをまとめ、その後、組織委員会やIOCと協議を行うという作戦だったが、コーツ会長の「四者協議」提案で、思惑通りいかない状況になってきたのは誤算だっただろう。しかし、「四者協議」の具体的な見直し案を提出できるのは東京都しかないだろう。東京都の掲げる「復興五輪」を組織委員会も国も反対できない。しかし、IOCも絡んできたことで、“混迷”は更に深刻化したことは間違いない。一体、誰がどのように収束させるのだろうか?まったく見通せない状況になった。




東京オリンピック 競技場整備 最新情報 膨張する開催経費 どこへいった競技開催理念

“迷走”海の森水上競技場整備
“陸の孤島” 東京五輪施設 “頓挫”する交通インフラ整備 環状2号線 臨海副都心
東京オリンピック レガシー(未来への遺産) 次世代に何を残すのか?


東京五輪費用「3兆円超」 都チーム推計 3施設見直し案 ボート・カヌー会場は長沼(宮城県)を提言
 
「3兆円を超える」 調査チーム報告書
 「結果から申し上げると今のやり方のままでやっていると3兆円を超える、これが我々の結論です」
 2016年9月29日、2020年東京五輪・パラリンピックの開催経費の検証する都政改革本部の調査チーム座長の上山信一慶応大学教授はこう切り出し、大会経費の総額が「3兆円を超える可能性がある」とする報告書を小池都知事に提出した。
 大会経費は、新国立競技場整備費(1645億円)、都の施設整備費(2241億円)、仮設整備費(約2800億円)、選手村整備費(954億円)に加えて、ロンドン五輪の実績から輸送費やセキュリティー費、大会運営費などが最大計1兆6000億円になると推計。予算管理の甘さなどによる増加分(6360億円程度)も加味し、トータルで3兆円を超えると推計した。 招致段階(13年1月)で7340億円とされた大会経費は、その後、2兆円とも3兆円とも言われたが、これまで明確な積算根拠は組織委員会や国や東京都など誰も示さず、今回初めて明らかにされた。
調査チームは「招致段階では本体工事のみ計上していた。どの大会でも実数は数倍に増加する」と分析。その上で、物価上昇に加えて、国、都、組織委の中で、全体の予算を管理する体制が不十分だったことが経費を増加させたと結論付けた。

 
「司令塔」不在
 上村座長は、「お金の管理ですが、そもそも一体いくらかかるのか誰も計算していない。内訳なども全く情報開示されず積み上げもどれだけされているのかよく分からない。都民の負担を考えるとこれでは際限なく各組織が良い仕事をすればするほど請求書が全部東京都に回ってくる」とし、「今回の準備体制は驚いたことに社長がいない、財務部長がいないという構造になっている。全体を『こう変えていこう』、『こうしよう』と先取りしてビジョンを出す役割の人がそもそも存在しない状況になっている」として司令塔不在の運営体制を強く批判した。
そして、「国と都と組織委員会が別々に予算を管理する『持ち寄り方式』にある。総額に上限を定めた上で、国か都が予算を一元管理すべき」と提言した。
 小池都知事も「「ガバナンスの問題が、結局、ここ一番、難しいところだと思っている。この辺も加速度的に進めていくためにガバナンスの問題は極めて大きな問題だ」と語り、東京都が主導権をとっていく姿勢を明確にした。



都政改革本部 調査チーム調査報告書

3施設の整備見直しを提言 
 ボート、カヌー・スプリント会場「海の森水上競技場」は、当初計画の7倍の約491億円に膨れ上がった経費に加えて、「一部の競技者が会場で反対している」「大会後の利用が不透明」だとして、宮城県長沼ボート場を代替地に提言した。「復興五輪」の理念にも合致するとしている。
 観客席2万席で設計した水泳会場「オリンピックアクアティクスセンター」は、大会後に74億円をかけて5000席に減らす計画を疑問視し、規模縮小や近くにある「東京辰巳国際水泳場」の活用の検討を提言した。バレーボール会場の「有明アリーナ」は、規模縮小のほか、展示場やアリーナの既存施設の活用を提案した。「有明アリーナ」については、既存施設の「横浜アリーナ」への変更を検討していることが報道されている。
仮設施設整備については、約2800億円に膨れ上がった整備について、国や組織委、東京都の費用負担の見直しにも言及し、都内に整備する仮設施設の内、最大1500億円は都が負担し、都外については「開催自治体か国」が負担するよう提言した。
 また東京都は、組織委に58億5000万円の拠出金を出し、245名もの東京都職員を出向させていることから、組織委を「管理団体」にするなど、都の指導監督を強化する必要性も指摘した。
これに対し、森組織委会長は、「IOCの理事会で決まり総会でも決まっていることを日本側からひっくり返すということは極めて難しい問題」と述べた。
 また海の森水上競技場については、「宮城県のあそこ(長沼ボート場 登米市)がいいと報道にも出ているが我々も当時考えた。しかし選手村から三百何十キロ離れて選手村の分村をつくることはダメなことになっているし経費もかかる。また新しい地域にお願いしてみんな喜ぶに決まっているが、金をどこから出すのか。東京都が代わりに整備するのか。それはできないでしょう法律上」と語った。
 一方、IOCのバッハ会長は、東京五輪の開催費用の増加について、「東京における建設費の高騰はオリンピック計画だけでなく、東日本大震災からの復興など、そのほかの理由もあるだろう」とし「建設的な議論をしたい」として柔軟に対応する姿勢で、今後東京都や組織委員会と協議を始める意向を示した
 小池知事は報告書を受けて、都が整備を進めるボート会場など3施設の抜本的見直しや国の負担増、予算の一元管理など、各提案を実行するには、国際競技団体や国際オリンピック委員会(IOC)の承認を受け直す必要がある上で、国や大会組織委員会などと調整が必要で、実現には難関は多いと多いと思われる。


「管理団体」化を求める小池都知事 反発する森喜朗会長
 9月29日、小池都知事は、2020年東京オリンピック・パラリンピックの調整会議で、組織委員会を「報告団体」から「管理団体」にすることを求めた。「組織委員会は都の外郭団体 都政改革本部の調査対象となる」と述べ、組織委員会対し指導監督を強化して、事業・収支を必要に応じて調査に入るとした。 東京五輪の主導権を東京都が掌握しようとするものである。

 これに対し、森組織委会長は、激しく反発した。
「我々の立場は東京都の下部組織ではない。これは何度も前にこう仕上げたと思うが内閣府で認可されている。東京都知事の命令でああしろ、こうしろということができる団体ではない」と述べ、東京都が拠出している57億円を返却する(武藤事務総長)とした。
「管理団体になるのがいやというわけではない。営業努力でお金がたまったから返す」と事実上の“開戦”宣言をした。
関係者によると、森氏の意向を受けた武藤氏が数日前、小池氏と秘密裏に会談して57億円の返還を打診した際、小池氏は「だったら人も返してくれるの?」と突き放したとされる。(2016年9月29 日 産経新聞)
 森組織委会長は、リオデジャネイロ五輪に出席した際に、記者団に対して、
「(小池都知事の)ご意向を僕は聞く必要はないだろう。知事の下請けでやっているわけはない。私はボランティアでやっている。奉仕のつもりでやっているのだから。それをお汲み取り頂けなければ考えなければならない」と述べている。
その後、知事に就任したばかりの小池氏と森氏は笑顔で握手を交わし、開催費用を削減していく方向で協力していくことで一致し、表面上は協調姿勢を装った。しかし、小池氏は組織委への監督・指導を強め、会計監査に踏み込む方向で、次々と先手を打っていたのである。
 森喜朗会長として、小池都知事の“配下”に入るのは到底、耐えられないということだろう。それなら東京都の拠出金57億円を返還すると抵抗した。森喜朗会長の小池都知事に対する激しい反発が伺いしれる。
 しかし、小池都知事は「“負の遺産”を都民におしつけるわけにはいきませんので」
として、一歩も引く気配はない。
小池都知事と森組織委会長のバトルは明らかに再燃した。

組織委員会は東京都とJOCが“拠出”している公益財団法人
 開催都市(東京都)と国内オリンピック委員会(日本オリンピック委員会 JOC)は、国際オリンピック委員会(IOC)とオリンピック憲章に基づき「開催都市契約」を結び、大会の準備及び運営を委ねられて、組織委員会を設立することが求められことになっている。
2014年1月24日、東京都と日本オリンピック委員会は、それぞれ1億5千万 円を「出えん」し、一般財団法人として、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会を設立した。
組織委員会は設立後当初、数年間は収入が見込めないため、財団法人をしても存続条件の「2事業年度連続で 純資産が300万円未満の場合解散となる」をクリヤーして、安定的な運営基盤を確立するために、2014年6月、東京都が57億円を追加で「出えん」して、組織委員会の基本財産を積み増した。
 その後、行政改革の一環として、財団法人と公益法人を分離して、整理を行う「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律)」が施行され、組織委員会は、公益認定の手続きを行い、2015年1月1日、公益財団法人に認定された。
 東京都が拠出している58億5000万円については、1億5000万円が「出資」、57億円が「寄付」のカテゴリーの「出えん」である。(下記 表を参照)
「出えん」とは、「財団法人の設立行為となる基本財産に財産を拠出すること」で、「通常の出資の場合に認められている株式、持ち分等の地位を取得することはなく、寄付の性格を有する」とされている。
「出えん」を受け入れる財団法人は、基本財産に組み入れるので、“出資”の性格を持つ拠出金で、「株式、持ち分等の地位を取得」しないが、“出えん”は緩やかな事実上の“出資”の意味合いを持つと考えるのが妥当だろう。
 東京都は組織委員会に対し、事実上97.5%を“出資”しているのである。



都政改革本部 東京都総務局

組織委員会は東京都の関与が弱い「報告団体」
 東京都は、「都が基本財産に出資等を行っている」または「都からの財政的支援又は人的支援が大きい」団体のうち、東京都が指導監督を行う必要がある団体を「監理団体」としている。
しかし、国や他の団体による関与が強く、都が指導監督する範囲が狭いなどの団体に対しては、監理団体として指定しない適用除外規定を設け、より指導監督権限の緩やかな「報告団体」とする規定を設けている。
東京都は、都が基本財産に「出えん」し、東京都の職員の派遣など都からの人的支援が継続的に行われることなどから、「監理団体」の要件に該当するものと当初はしていた。
しかし、組織委員会の設置がIOCに義務付けられていることやオリンピッ区検証やIOC・NOC・開催都市の間で取り交わす合意書の存在や、IOC理事会の指示に従い全ての活動を進めるとされているため、組織委員会の事業活動に対してIOC等から非常に強い関与があることなどから「監理団体の適用除外規定」にあたると判断し、最終的に「報告団体」として整理した。


東京都は「報告団体」や「管理団体」に何をするのか
 東京都では、自律的経営の促進を目的に指導監督を行う「監理団体」と、自らの経営責任のもと自主的な経営を行う「報告団体」に対して、それぞれ指導監督スキームを整理している。

◆「監理団体」と「報告団体」は、団体運営の状況を把握するため、年1回、役員・管理職名簿、事業計画・予算書、事業報告・決算書等を提出求められる。
◆組織委員会については、「報告団体」とされ、毎年度、役員・管理職名簿、事業計画・予算書、事業報告・決算書等を提出させることで東京都は団体運営の把握に努めることにとどまっている。
 年1回程度とされているため、さまざまな団体で行われている事業報告・会計報告といった極めて“緩やかな”指導監督スキームである。
◆「監理団体」に対しては、組織・職員等の調整など組織に関する関与のほか、情報公開やセキュリティ対策の実施、また、必要に応じて団体運営に係る事業及び収支等に係る調査等の指導監督を行うことが定められている。
 「必要に応じて」という規定なので、東京都は随時、必要が生じれば、組織委員会に対してヒアリング、調査、指導監督などを頻繁に行うことが可能だ。
 組織委員会は、都政改革本部の調査チームの調査に対し、きちんとした対応が義務付けれ、指導監督が随時可能なので、東京都は組織委員会の施設整備計画や運営計画に変更や修正を要求することが保証されことになる。
 東京都が上部団体、組織委員会が下部団体、上下関係は明確だ。


組織委員会に東京都職員が245名
 組織委員会の本部は、新築の高層ビル、「虎の門」ビルにある。組織委員会のメンバーは森組織委会長、武藤事務総長を始め、733名が業務に従事している。内訳は東京都の派遣が245名(33.4%)、国が32名(4.4%)、地方自治体が113名(15.4%)、団体(JOC/JPC、民間事業者)が260名(35.5%)、契約職員等が83名(11.3%)である。民間事業者は、電通やJTBが大挙して要員を派遣している。
 東京都の派遣の245名は、五輪開催準備作業の中核部隊となっているのは明白だろう。東京都からの“出向”なので、給与などは基本的に東京都が全額負担する。年間約20億円を超える巨額な経費だ。
 これだけ組織委員会にコミットしている東京都は、組織委員会に対して監督指導権限を発揮するのは当然で、むしろその権限を行使しないと東京都民に対しての説明性が確保できず、“怠慢”と言われてもやむを得ないだろう。



都政改革本部 東京都総務局 

すでに破たんしている組織委員会
 致命的な問題は、組織委員会の収支の破たんが明白なことであろう。
 2016年11月22日、4者協議の作業部会が東京大会の開催費用総額を“2兆円前後”で調整していることが明らかになった。当初計画(約8300億円[資材費等の高騰を調整済])の約2・5倍に膨れ上がった。(読売新聞 各紙)
 この内、恒久施設、仮設施設、警備、輸送、技術、エネルギーの主要6項目は、1兆2311億円とされている。
・仮設の競技会場の整備費 2792億円
・競技会場の賃借料など  2700億円
・警備会社への委託費などセキュリティー関連の費用が2394億円(11倍)
・首都高速道路に専用レーンを設けるための営業補償費など選手や大会関係者の輸送に関する経費が1678億円(7倍)
・選手村整備・運営費1265億円 
・人件費 240億円
 こうした経費は今後更に膨らんでいくことが懸念される。
 
 これに対して組織委員会の収入はスポンサー収入が好調に推移して当初の見込みは上回るものの、約5000億円とされている。
 このままでは組織委員会は1兆5千億円という巨額の財源不足が必至である。
 組織委員会が赤字になった場合に、財源の補てんは一義的には東京都が行い、それでも負担できない場合は国が負担することになっている。組織委員会は、東京都に「1兆円5千億円なんとかして欲しい」と頭を下げる立場なのである。
 組織委員会の森会長や武藤事務総長は、この状況を理解しているのだろうか?
 さらに4者協議トップ級会談で、“2兆円”を明快に否定して、大幅な削減を求めている。今の組織委員会の体制でそれができるのだろうか?

仮設施設では東京都頼み 組織委員会は強がりを言える立場ではない
 競技場整備のかかわる仮設施設を誰が負担するかも大きな問題で、解決していない。
 組織委員会は仮設施設の整備費が、招致段階の計画の約723億円から4倍相当の約2800億円に膨らむ見通しとなっていることを明らかにした。
 招致段階では、新国立競技場は国、大会後も使う恒久施設は東京都、仮設施設は、組織委が担うことになっていたが、仮設施設の整備費が大会組織委員会では負担しきれないほどの額に膨れ上がっていた。
 仮設として整備する計画の施設は、有明体操競技場、皇居外苑コース(自転車〔ロードレース〕)、お台場海浜公園(トライアスロン・水泳)、潮風公園(ビーチバレー)、海の森クロスカントリーコース(馬術・クロスカントリー)、有明BMXコース(自転車[BMX])、陸上自衛隊朝霞訓練場(射撃)の7施設と、オーバーレイと呼ばれる恒久施設に設置される大会開催期間中だけに使用するテントやプレハブ等の仮設施設である。
 森喜朗大会組織委員会長は、「東京都が招致をしたオリンピックなので、東京都がまず会場を用意するということが第一義でなければならない」と述べ、東京都も仮設施設の整備費の負担をすべきだとしている。



 都政改革本部の調査チームの報告書では、仮設施設を「大規模暫定施設」と「オーバーレイ」の2種類に分類した。
「大規模暫定施設」(仮設インフラ:組織委員会の表現)は、「大会期間中使用し、大会後は撤去するものでオリンピックに施設として必要な水準まで整備する建物設備」とし、競技場、観客席、照明、空調、電源、フェンスなどである。これに対し「オーバーレイ」は「オリンピック施設に追加されるもので、大会運営上、大会期間中だけ一時的に付加されるもの」とし、テント、プレハブなどとした。
 その上で、約2800億円の負担の内訳を、組織委員会が約400~800億円、国が約500億円以上、東京都以外の自治体が約150億円以上、民間が150億円以上、そして東京都は約1000~1500億円とした。
 東京都は、恒久施設に2241億円負担した上で、仮設施設に最大1500億円を負担すべきとした。
 組織委員会は、仮設施設の問題でも、東京都に“頭が上がらない”のは明白だろう。



都政改革本部 五輪調査チーム調査報告書

五輪開催経費はまだまだ“青天井”
 調査チームの「3兆円」の試算では明らかにされていない五輪関連経費はまだまだありそうだ。五輪開催とは直接関係はなくもともと都市の基盤整備として必要と見なし、五輪開催経費から除外している競技場施設周辺インフラ整備経費だ。
 選手村の周辺整備費関連では、道路等の基盤整備費や防潮堤建設費として約189億円、巨額の工費に批判が集まった「海の森競技場」については、
コースをまたぐ橋の撤去費としえ38億円、新しい橋の建設費や周辺道路との立体交差工事で300億円以上、さらに、有明アリーナの用地取得費として183億円、IBC/MPCが設営される東京ビックサイトに建設する増設棟の建設費で約228億円などである。これらは氷山の一角で、“五輪道路”と呼ばれている環状2号線の建設費(総工費は1790億円)など道路交通インフラ整備の経費なども加わる。
 そして「野球・ソフトボール」、「空手」、「サーフィン」、「スケートボード」、「スポーツクライミング」の5追加競技の施設整備費も加わるが、総額でいくら必要で、誰が負担するのか、まったく白紙である。
 こうした関連経費の追加が次々に表面化することが予想され、五輪開催関連経費はまだまだ“青天井”だ。

 2020年まで、後4年余り、いまだに開催費用が総額で一体どの位になるのか、都政改革本部調査チームが明らかにした「3兆円」以外に、まったく示されていない。肝心の大会組織委員会は未だに一切、明らかにしていない。総額がわからないままで、どうやって個別の競技場の整備費を議論するのだろうか。余りにもお粗末な運営体制である。
 誰が巨額の開催経費を負担するのか、次世代に巨額の負担が残るのか、曖昧にされたままで、2020東京オリンピック・パラリンピックは“負のレガシー(負の遺産)”になる可能性はさらに強まっている。
 2020年東京オリンピック・パラリンピックの“混迷”と“迷走”がさらに深刻化した。
 新国立競技場の“迷走”、五輪エンブレムの撤回、政治とカネにまつわるスキャンダルの舛添前都知事辞任、それは“混迷”と“迷走”の終わりではなく始まりだった。



海の森水上競技場 東京都オリンピック・パラリンピック準備局


オリンピック アクアティクスセンター 東京都オリンピック・パラリンピック準備局


有明アリーナ 東京都オリンピック・パラリンピック準備局

早くも険悪! 小池新東京都知事と森五輪組織委員会長
 2020年の東京五輪・パラリンピックの準備経費を巡って、小池百合子新東京都知事と大会組織委員会の森喜朗会長との間で早くも亀裂が生まれている。
 小池新都知事は、都知事選挙戦の最中から「「最近では1兆、2兆、3兆と。お豆腐屋さんじゃない。五輪にかかるお金でございます」と」膨張する五輪予算への批判を繰り返した。 五輪予算を精査して、都の負担を見直すとした。“利権追及チーム”を設置して、五輪に係る利権を排除し、内部通報制度も強化して透明化を進めると強調した。
 これに対して森喜朗会長は、8月1日、開会式をひかえたブラジル・リオデジャネイロで、記者団から「小池都知事とうまくやる自信はありますか?」と問われ、「小池さん次第ですね。私はボランティアでやっている。奉仕のつもりでやっているわけですから。それをおくみ取りいただけなければ考えは別です」と憮然として答え、早くも険悪な雰囲気が漂い始めている。
 とりわけ森喜朗会長が怒っているとされているのは、小池氏の“コンパクト五輪”に関する批判で、当初目指していた選手村から8キロ圏内での開催計画が、組織委の計画変更で運営費が増えたとするもので、森会長は「全く逆。8キロ圏内でやる方がお金がかかる。よく勉強してもらいたい」と注文を付けた。
 小池氏と森氏は、“犬猿の仲”とされている。そのきっかけは、2008年、当時小池氏が森派に所属していて、森氏の反対を押し切り自民党総裁選に出馬したことだといわれている。
 リオデジャネイロ五輪が終わると、2020東京オリンピック・パラリンピックの開催準備は最終段階に突入する。東京都と五輪組織委員会でバトルをやっている時間はない。


五輪予算を“徹底検証”へ 「都政改革本部」新設 小池都知事就任会見
 8月2日、小池百合子東京都知事は就任記者会見を行い、外部の有識者などを委員とする「都政改革本部」を新たに設置し、2020年東京五輪・パラリンピックの関連事業や、都や都が出資する団体の業務、予算、組織の総点検に乗り出す方針を明らかにした。「都政改革本部」は小池氏自らが本部長を務め、都政の透明化、改革を重視する「小池都政」の核となる組織に位置付ける。
 選挙期間中に掲げた“東京大改革”を実現するための組織で、小池知事は「調査結果をもとに、都政を“都民ファースト”に改善していく」と決意を述べた。
 「都政改革本部」は小池知事の私的懇談会で、都知事選で支援を受けた元検事の若狭勝衆院議員(自民党)の協力を得て、外部有識者などで組織し、「情報公開調査チーム」と「五輪調査チーム」を設ける。
 五輪調査チームは、開催経費が、招致段階の7340億円から、「2兆~3兆円」に膨れ上がるとも言われる中で、五輪の開催費や予算や準備態勢、工程表、入札の妥当性などを徹底的に検証する姿勢だ。また競技会場の整備などをめぐる国や大会組織委員会との役割分担についても、妥当性を改めて検証する考えだ。
 小池氏は「足りないものは都(が負担するべきだ)と言われても、都民の理解を得るには説明責任が求められる」と強調し、「(五輪をめぐる)利権については情報を集約する。もやもやした中で五輪を迎えるのは不幸だ」と述べた。



小池新都知事と森五輪組織委員会長







仮設施設の整備費4倍の約2800億円
 東京五輪組織員会は、仮設施設の整備費が招致段階の計画の4倍相当の約2800億円に膨らむ見通しとなっていることを明らかにした。建設費の高騰などが理由で、大会組織委員会と東京都、政府で費用分担の見直し協議が始まっている。
 招致段階では、新国立競技場(新宿区)は国、大会後も使う恒久施設は東京都、仮設施設(恒久施設を五輪対応にする改修を含む)は、組織委が担うことになっており、組織委負担分は約723億円と見積もられていた。
 仮設は当初、有明体操競技場、皇居外苑コース(自転車[ロードレース])、お台場海浜公園(トライアスロン・水泳)、潮風公園(ビーチバレー)、海の森クロスカントリーコース(馬術・クロスカントリー)、有明ベドロドーム(自転車[トラック])、有明マウンテンバイクコース(自転車競技)、有明BMXコース(自転車[BMX])など11施設を整備する予定だった。
しかし資材や人件費の高騰を受け、水球会場を既存の東京辰巳国際水泳場(江東区)に変更したり、馬術(障害馬術、馬場馬術、総合馬術)は馬事公苑に変更したり、自転車[トラック]やマウンテンバイクは伊豆に会場を変更したりして、仮設施設の整備を7施設に抑えた。それでも招致段階の試算の甘さも響き、費用は膨張し続けた。
 2016年3月24日、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は、これまで組織委員会が負担することになっていた仮設施設の整備費を都も負担すべきとの考えを示した。
 森喜朗会長は「東京都が招致をしたオリンピックなので、東京都がまず会場を用意するということが第一義でなければならない」と述べ、仮設施設の整備費の分担を見直すべきとの認識を示した。
 東京都は、大会後に撤去する予定だった有明体操競技場をその後も「10年をメド」に存続させ、東京ビックサイトが運営する国際展示場とすることとした。これに伴い東京都は建設費の一部を負担することをすでに表明している。
 森喜朗会長は、遠藤利明五輪担当相、舛添要一都知事(当時)と会談し、有明体操競技場の負担の割合や他の施設の整備分担の見直しを行うことで合意した。これを受けて、実務者レベルで調整を進めようとしたが、舛添氏の都知事辞任で頓挫している。
 都政改革本部の調査チームは、約1500億円の仮設施設整備費を都が負担することを提言しが、検討はこれからだ。伊豆の自転車競技会場や江の島のヨット競技会場、さいたまスーパーアリーナのバスケット競技会場、霞ケ浦のゴルフ競技会場など東京都外で開催される競技会場の仮設施設について、整備費用はどうなるのか、誰がどれだけ負担するのか、まったく決まっていない。小池都知事は「調整が必要だと思う。国や都、県などの関係自体などで連携が必要になると思う」と述べている。
 さらに東京都は道路などの周辺整備費の負担もしなければならないことを忘れてはならない。東京都は膨れ上がる五輪開催経費に耐えられるのだろうか? 小池新都知事の真価が問われる。


まだまだある東京都の巨額施設整備負担経費
 東京都は15日、2016年度の予算案を公表した。4年後に迫った東京五輪・パラリンピックの準備などに計1364億円を計上。大会の選手村と8競技施設の整備に532億円を盛り込んだほか、障害者スポーツの支援のため、今年度予算の12倍以上の258億円を投入するとした。
 8競技施設の新年度の整備費は342億円で、このうちバドミントンなどの会場となる「武蔵野の森総合スポーツ施設」(調布市)は完成する。
五輪施設整備で新たに加わったのは、選手村の整備費である。道路等の基盤整備費として約132億円、さらに高潮対策などの防潮堤建設費で約54億円、あわせて約186億円を計上した。ちなみに選手村の宿泊棟の建設は、五輪開催後、マンションとして販売する計画とされ、約954億円の建設経費(招致ファイル)は民間事業者が負担する。
 今後、新設される競技場の既存の競技場の道路等の基盤整備や周辺整備経費がさらに膨らむことが予想される。

 また施設整備費の抑制を見せかけるために、“不明瞭”な操作も表面化している。
巨額の工費に批判が集まった「海の森競技場」については、2014年11月に経費を、1038億円から491億円に圧縮したと発表した際、コースをまたぐ橋の整備費を別事業として除外している。工費削減を見せかける操作とされてもしがたがないだろう。
 この橋はボートとカヌースプリント競技のコース途中に架かる中潮橋(なかしおばし)で、水路に橋脚があってコースを遮るため、橋が架かったまま会場として使うのは難しく付け替えが必須である。
 新しい橋と周辺道路との立体交差工事で、工事費は300億円以上とされているが、今の橋の撤去費も含めて、五輪施設整備費から除かれている。東京都は、有明から中潮橋までを結ぶ道路の整備は既に予定しており、「五輪がなくても橋を架け替える予定だった」としている。しかし、「海の森競技場」でボート・カヌー競技を開催する計画に伴う周辺整備の一環であろう。
 さらにIBC/MPCが設営される東京ビックサイトに、建設する増設棟の建設費約228億円は、施設計画を変更して、増設棟はIBC/MPCの施設には使用しないとして、五輪施設整備の枠からはずすことで経費を削減したとした。増設棟もIBC/MPCの設置計画が具体化してから建設が始まった経緯があり、東京都は建設費を負担することには変わりはないのだから、「みせかけ」の操作と思われてもしかたがない。
 東京大会の開催経費の総額は、組織委員会の目論見の“2兆円”は大幅に上回って、五輪関連経費を加えると“3兆円超”になるのは必至だろう

オリンピックの“感動”は競技場からは生まれない
 2016年8月に行われたリオデジャネイロ五輪、日本選手の活躍に大いに沸き、感動を残した。
感動を残したのは、マツタカペアの金メダル、女子卓球団体で銅メダルを手にした“愛ちゃん”、伊調選手の5連覇、水泳陣の活躍、そして男子400目メートルリレーの銀メダル、選手の活躍だ。
しかし、陸上競技場やオリンピックプール、バドミントンや卓球、レスリングの競技場の施設がどんな建物だったか記憶にある人はいるのだろうか。オリンピックで感動を与えるのは、競技場ではない。
 北京五輪のオリンピックスタジアムとして“鳥の巣”が建設された。そのユニークなデザインと壮大な規模に世界は目を見張った。しかし、立派な施設を造ったなと感心はしたが、感動した人はだれもいないだろう。“鳥の巣”は、直後は観光の名所になったが、その後は競技会の開催も少なく、閑散としているという。北京市は施設の維持管理費の重荷に悩まされている。
「世界で一番をめざそう!」というキャッチフレーズで始まった新国立競技場の建設計画は“迷走”に“迷走”を重ねたうえ、挫折したのは記憶に新しい。ザハ・ハディド氏の斬新な流線形のデザインは確かに目を見張るものがあった。しかし、当初予算の約1300億円を大幅に超える3000億円超に膨れ上がった建設費は国民から拒否された。
 東京オリンピック・パラリンピックが開催されるのは、わずか30日間、大会後に膨大な次世代への負担を残すのは無責任だろう。
 やはり東京オリンピック・パラリンピックは“負のレガシー”を残すことになるのだろうか。



有明BMXコース(左)と有明ベロドローム(右)(資料:東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会)


お台場海浜公園(資料:東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会)


潮風公園(資料:東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会)


海の森クロスカントリーコース(資料:東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会)


皇居外苑(資料:東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会)


陸上自衛隊朝霞訓練所(資料:東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会)








月刊ニューメディア(2016年10月号)掲載 加筆>



2016年12月3日
Copyright (C) 2016 IMSSR

******************************************************
廣谷  徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net  /  imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
******************************************************


ジャンル:
スポーツ
コメント (3)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 海の森水上競技場見直し 負... | トップ | 東京オリンピック 競技会場... »
最近の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
もったいない (髙橋幸子)
2016-10-22 10:36:36
最近、明らかになった東京オリンピックの費用について、都民の一人としての考えを述べさせていただきます。

「もったいない」をメインに招致活動をして、勝ち取った「2020東京オリンピック」だと思っていましたが、費用の膨らみをテレビで見て驚きました。

もし一般家庭が新築をして予算に対し数倍も増えたらどうでしょう!
ほとんどの人は見なおしますよね。
税金を使う費用は自分のお金ではないので、感覚が分からなくなっているのでしょうか?

最後まで「もったいない」の精神で東京オリンピックを成功させてほしいです。

お金は誰でも大事なものです。この金額でもオリンピックは出来るんですよという見本を示せたらいいですね!
IOC会長の「もったいない」の意味は、日本人の使う「もったいない」とは違うので、あんな形で「もったいない」を利用しないで欲しいです。
都民ではありません (みゃむ)
2016-10-25 01:10:02
豊洲市場も海の森ボート会場も本当に悪なら、即中止
実質的な問題無かったのなら騒いだ分の労力、延期による損害を都民が追加で負担するコトを忘れないように

調査時間はいつまでかかるのか
明確で具体的な判断基準と、それによる結論の明言はまだ何も無い
髙橋幸子さまへ (さぶいぼ)
2016-10-27 16:08:52
「もし一般家庭が新築をして予算に対し数倍も増えたらどうでしょう!」

一般家庭の家とオリパラ会場の建設を同列に例えるのは、一般家庭の経済(財布)と国の予算を同列に語るのと同じ間違いになるのでおやめになった方が良いかと思います。
髙橋様の論で行くと、新築契約を反故にして今の手狭な家でがんばれるということになりますが、それで良いのでしょうか。しかも一方的な契約破棄で工事費用は全額とはいかなくても取られる可能性があります。または施工会社から訴えられる可能性もあります。家は建たずにお金だけ払う。非常に「もったいない」ですね(海の森は着工しているので違約金や損害賠償などかかる可能性は排除できません)。
費用が高くなったのなら普通は、何とかコストを下げられないか、と思案するのではないですか。それがバッハ会長の言う「(建築しても)もったいないことにはならない」という意味です。小池知事と小池知事のブレーンである調査チームがやっているのは、そういった現計画でのコスト見直しではなく、髙橋様の言うところの、今建てている家は辞めにしてさまざまな賠償金も払った上で別の場所に中古物件があったので改修して使います、になります。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。