お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
?



 また欲しいって言うんですよ、下の娘が。黒タマゴを・・・。
 
 前日はヤビツ峠。翌朝起きても筋肉痛はない。年齢のおかげだ。きっと明日、怒濤のようにやってくるだろう。痛くならないうちに行きましょう。大涌谷へ。
 
 午前8時ごろスタート。強烈な風が北東の方向から吹いている。R246の下今泉交差点までの7キロ弱がav30.9km/h。さらに、小田原厚木道路側道へ入ると、おぉ~! 40km/h巡航の区間も! 信号で止まっていても、前へ押し出されるような感じ。強烈な追い風のアシストで、ブルベ伊豆200kmのコースをトレースして小田原へ向かう。
 
 帰り? きっと地獄だろうが、帰りは帰りの風が吹くさ。とにかく今は前へ進もう。気持ちいいもん。
 
 ご丁寧にブルベのPC1で補給するところまでトレースし、早川口を直進して箱根湯本へ。


三枚橋到着。午前10時33分 ここまで距離52.11km 平均時速27.3km/h

 今回はまず三枚橋から旧街道へ。いきなりの急坂で8km/h巡航。それを越えると平坦部分がしばらく続き、発電所バス停前あたりから、また直線のきつい上りが始まる。時速は6km/hまで落ちこむ。これが畑宿手前まで続く。


畑宿の一里塚

 いちおうサイコンの第2計測を三枚橋でスタートはさせているが、前日のヤビツで頑張ったし、今日はのんびりと行くことにした。当然、この一里塚の前では足着いて降りてます。


七曲がり前の旧街道入り口

 上るにしたがい、だんだんと空気はひんやりとしてくる。下界で吹き荒れる北風は、回りを囲まれているせいだろうかまったく感じない。
 
 路面の日陰部分は多少濡れているが、日の当たる場所は乾ききっている。もっとも時速10km/h以下で走っているので、路面状態がどうあれ、今のところは関係ない。
 
 上の写真の旧街道(石畳道)入り口でもひと休み。視線を前方へ向けると・・・


七曲がりに突入

 七曲がりの入り口がある。
 
 厳しい坂に違いないのだが、旧街道のこの部分は、私にとっては実は一番辛いものではない。発電所前から畑宿、そして七曲がりを過ぎたあとの2度の直線の上りの方が断然きつい。
 
 七曲がりは、その名の通りカーブを描きながら上っていく。しかし、7回では終わらない。11回あるらしいのだが、今回も途中で数が分からなくなった。

 インコースは信じられない傾斜。それを後ろにひっくり返らないよう、立ち漕ぎでえぃやっとしのぐ。アウトコースは比較的緩やかだ。ゆっくりゆっくり曲がっていくと、次第に標高を上げていく回りの風景が楽しめる。この変化が、心を折れさせない。インコースでは気合いを入れ、アウトコースでは気持ちに余裕もできる。この強弱もいい。
 
 それに比べ長い直線の坂は心が折れる。歯を食いしばって上るだけだ。気合いも続かない。七曲がりを抜けてほっとしたところで出てくる長い直線の上り。それをやっとのことで乗り切りカーブを曲がると、また直線の上り。ちっくしょー、いい加減にしろよ~。私にとってここが旧街道の一番の難所だ。
 
 時速はヘタをすれば5km/hまで落ちる。歩く速さと変わらない。「はっはっはっはっはっはっ」。苦悶の表情で上っている私の横を、ス~~~と私より若いローディーが軽やかに上っていく。軽く左手を挙げて「やあ」てな感じで。
 
 「ち、ちはっはっはっはっはっはっ」。
 
 まともな挨拶ができない。激しい息づかい混じりで、こう言えるのが精一杯だった。しかし、こんな坂をあんな高回転で上れるなんて、信じられない。こっちはもうケイデンス40~50ぐらいしか回せないというのに・・・。まあ、年齢が違うということで許してやろうか。


甘酒茶屋

 甘酒茶屋にやっとの思いで着いたときは、もう心臓バクバク。ここから先はほぼ平坦、少し上って下るだけなのだが、とりあえずストップして撮影タイム。

 ちなみに今回の写真は携帯のカメラではなくデジカメで撮影しています。といっても腕がたいしたことないので、多少写りがいいだけで、代わり映えしないと思いますが・・・。


お玉ケ池

 お玉ケ池でも撮影ストップ。ここまで来ると気持ちに余裕ができる。あとは芦ノ湖まで下るだけだ。


芦ノ湖。午前11時53分 ここまで距離63.87km 平均時速20.6km/h

 芦ノ湖の遊覧船乗り場まで一気にダウンヒル。
 
 三枚橋が標高約82メートル(アルプスラボルートによる計測。以下同じ)、お玉ケ池先の最高標高が780メートル。距離が10.32kmなので、平均勾配は約6.8%。数字を見ただけでも、キツイ坂だ。

       距離 10.86km
       走行時間(グロス) 1時間13分32秒(撮影タイム含む)
       
 平均時速は8.8km/hだったのだが、オートモードではなかったので、実際はもう少し早いかもしれない。でも撮影タイムといっても1分も止まってないので、走り続けていてもたいして変わらないだろうし、ま、こんなもんでしょう。
       

意外や風もなく、波も穏やか

 湖畔で休んでいると汗が引いてくる。空気も冷たい。下界ではあまり感じることのできなかった冬の寒さが、少しだけここにはあった。
 
 観光客はほとんどいない。遊覧船の出発は午後12時20分とあったが、あと10分で出航というのに、乗船待ちをしていたのは中年のカップル(ちょっと怪しかったな)だけで閑散としていた。


箱根神社から湖尻へ向かう途中

 汗が引き体が冷たく感じてきたが、まだ登坂は残っている。ウインドブレーカーはリュックに入れたまま、箱根神社を通り過ぎ、湖畔に沿った道を走る。
 
 以前にここへ来たとき、湖尻から遊歩道を箱根園まで走ったことがある。ところが遊歩道とは思えないアップダウンに驚いた。そしてこの日走った湖畔の道も、同じようなアップダウンが続く。
 
 芦ノ湖がだんだん下へ下へと落ちていく。木々が邪魔して景観はひらけないが、道自体は気持ちのいい舗装道。日の光も当たり、車の通行量も少なく快適だ。
 
 箱根園手前の龍宮殿の前を右折。きつい坂を上って、箱根園入り口のT字路からK75(湯河原箱根仙石原線)に出る。この道も上り基調のアップダウンの連続。そして上りきったあとは、遙か下に見える海賊船目がけて下る。伊豆を思わせるようなムダなアップダウンだ。
 
 湖尻まで降りきる前に三叉路があり、大涌谷は右。ここから再び本格的な上りが始まる。この交差点が標高769メートル。目指す大涌谷の標高は1046メートル。距離は3.77km。平均勾配は7.3%・・・。計算しなきゃ良かった。
 
 ロープウエーの姥子駅案内所の前を通りすぎると、ひとりでそこに詰めている係員の方と目が合い、「頑張って下さい」なんて声をかけられた。上りだから遅いこともあるが、こんなやりとりができるのも自転車だからだ。嬉しいなぁ。
 
 姥子を過ぎ、しばらくは緩い坂が続く。しかし、ユネッサン前から来た道と合流するT字路からは傾斜が一気にきつくなる。ここにバス停があり、地図には「台ヶ岳」と表記されている。前に通ったときに「国有林前」とあったのでおかしいなと思っていたが、今回もう一度確認すると「国有林前」で正しかった。そして、この「国有林前」からが激坂ゾーンなのだ。
 
 平日なので車もあまり通らない静かな道を、亀のようにのろのろと、そしてふらつきながら上る。距離が短いのが唯一の救い。

 突然、硫黄の臭いが鼻を突く。ピークは近いぞ。
 
 よろよろと上りきった瞬間、富士山が目に飛び込んできた。少し雲がかかっているが、綺麗に見える。おお~~。疲れが吹き飛ぶ一瞬だ。
 
 頂上についた途端、これまですっかり忘れていた風の存在を思い出した。びゅーびゅー吹いている。そして寒い。慌ててウインドブレーカーを着ていると、富士山にかかっている雲が少しずつ移動しているように見えた。黒タマゴを早く買わなきゃ。今日は2つだぞ。この前足りなかったしな。そのためにリュックもしょってきた。
 
 
 手がかじかんでお金がなかなか出せない。店の入り口付近でごそごそやっていると「黒タマゴなの?」とおねいさん(昔の)。ヘルメットにレーパン・ジャージ姿のおやじが黒タマゴを買いに来たことがどうして分かった? 


大涌谷にて。富士山とFELTと黒タマゴ。午後1時4分 ここまで距離75.15km 平均時速18.8km/h

 良かった。スリーショット、間に合った。

 実はこの日に予定したルートは少し違っていた。旧街道から芦ノ湖に降りた後は、一度箱根峠まで登ってUターン。大涌谷へ行った後もUターンし、湖尻から仙石原へ行き、さらに強羅を経由して三枚橋に帰るという「箱根1周」を密かにもくろんでいた。
 
 ところが、すでに箱根峠は回避している。旧街道でほぼ力尽きていた。娘のことがなければ、大涌谷にさえ行ってなかっただろう。
 
 次の分かれ道は大涌谷から降りるとき。そのまま一直線に下れば湖尻まで行ける。でも国有林前で右折。「もう上りたくない」と足が拒否した。右折すればもう上りはない。素直にその気持ちに従おう。箱根1周は暖かくなってからまた挑戦しよう。
 

大涌谷は寒かった。白く見えるのは煙です

 寒さに凍えながら下り降りる。上りも辛いが下りも辛い天下の険。気が抜けるところはどこにもない。箱根湯本駅前まで降りたときには安堵感を感じる。手がブレーキからやっと開放された。
 
 風向きは変わらなかった。思い切りの向かい風。たまに強烈な横風を受け、ヒュンとはじかれそうになる。風と闘いながら走り続け、R1の相模川にかかる馬入橋に出る。思った通り、遮るものがないので凄まじい風が吹きつけている。こりゃだめだ。歩こう。しかし、歩いていても飛ばされそうだ。
 
 ママチャリのおじさんとすれ違う。平気な顔して乗っている。怖くないの? そうか。ママチャリは重いから大丈夫なんだ。
 
 この日は中原街道から帰ろうと思っていた。この前、歩いて帰った道。悔しいので走りたかった。
 
 しかし寒川駅の先を入ったときからもう後悔。もろ向かい風じゃん。おまけに路肩は狭い。それなのにトラックはビュンビュン走る。自転車で走る道じゃない。というか、自転車では怖くて走れない。何度、車が追い抜きざまにこちらへクイッと寄ってきて肝を冷やしたことか。
 
 中原街道の途中あたりから巡航は20km/h前後。風で進まないし、足も回らない。辛かった。
 
 ヘロヘロになって自宅到着。娘たちはまだ帰宅していない。でも腹減って待ちきれない。黒タマゴ3つ一気! ビールも一気!! 最高~~っ!

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●月日 07年2月28日(水)
●天気 晴れ
●ルート 自宅(午前8時ごろ)~R246~小田原厚木道路側道~R1~三枚橋~箱根旧街道~芦ノ湖~湖尻~大涌谷~宮ノ下~R1~産業道路~中原街道~R467~自宅(午後5時ごろ)
コースマップ(pdf)

  ◆サイコンによる記録
       距離 142.01km
       平均時速 20.3km/h
       走行時間 6時間57分43秒
       最高速度 52.1km/h
       ※07年の通算 1906.2km
              ロード 1187.82km
              BD-1  718.38km
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コメント(6|Trackback()



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コメント
 
 
 
どこだろうねぇ (ふぉあぁ)
2007-03-02 05:16:17
どこだろうねぇと暫定のきれいな富士山の写真を見ながらmasa兄@ああ、湘南 と発泡酒を飲みながら会議の合間に話していたのです。

箱根だったのですね。
 
 
 
箱根でした (境川のmasa)
2007-03-02 17:37:22
>ふぉあぁさん
珍しくデジカメ(数年前の安いヤツですが)を持っていったのに
途中までは富士山はまったく見えませんでした。
あの瞬間は、感激もひとしおでしたね。

オフ会準備、お疲れ様です。
参加できず本当に残念です(大泣)
みなさまの伝説となるエントリーを楽しみにしております。
事故なきよう、無事帰還できることを祈っております。
 
 
 
お~! (masa@あぁ、湘南)
2007-03-02 21:51:45
どこだろうねぇ、と話していたのですが、再び黒タマゴですね。
凄い!
今年は本当に暖かい冬なんですね、この時期の箱根を走れるなんて。
ちょっと、くらっと来ました。

今度長尾峠を抜けてみてください。
小さな隋道の先に御殿場の街とその向こうの富士がどーん見えるんです。
(傾斜はゆるいッス)
 
 
 
傾斜は緩い (境川のmasa)
2007-03-03 03:50:51
>masa@あぁ、湘南さん
その一言でそのうち行っちゃいますね。きっと。
もっと日が長くなったら、長尾峠から山中湖、そしてどうし道から帰ってきたいですね。

しかし、こんなに箱根を走れるようになるとは思ってもみなかったです。登坂は遅いので時間はかかるのですが、箱根はもう自転車で行くところになっちゃいましたね。

恐るべし、人間の0.3馬力!
そして娘の一言。黒タマゴは、これからも走るモチベーションになりました(笑)
 
 
 
実は (yuzito)
2007-03-03 20:38:58
 御殿場あたり?とコメントを入れたあとで、でも前に山があるから箱根なのかなぁって思ったりしました。と同時にまさかヤビツの翌日に箱根なんて、と思ったりも。でもしっかりその“まさか”だったんですねぇ。それも旧道経由大涌谷。すごいです、ほんとに。

 僕もそろそろきちんと走らなきゃなってちょっと思いました。
 
 
 
箱根ですね (境川のmasa)
2007-03-04 18:02:14
>yuzitoさん
なんて最初にあっさり当てられていたら
大御所を通り越えて、これはもう神の声でしたね。
ヤビツ→箱根は、逆だったら行けませんね。
ヤビツもきついですが、旧街道はもっとキツかったです・・・。

>僕もそろそろきちんと走らなきゃな
yuzitoさんのきちんと走るは伊豆1周や直江津とかですからね。
私とはスケールが違います(笑)
 
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