食の現場・農村は、たんにコメや野菜を作るだけの場所なのではない。都会のような激しい人口移動もなく、伝統と慣習を守りながら、静かに自然とともに暮らす人々によって構成されている人間社会でもある。同時にイノシシ、タヌキ、イタチなど多くの小動物やハト、ウグイス、ムクドリなどの幾多の小鳥たち、イモムシ、チョウ、ハチなど無数の昆虫たちも住んでいる社会でもある。里山もあり、林もあり、竹林もあり、日本の美しい自然を守りつつ食べものを作るという生産の原点・田んぼや畑もある。そんな幾多の生命のかかわり合いの中で、オレたちの食べものは生まれてきている。
食べものはそのような場所で作られているのだ。村人たちは角に立つ大木に供物を捧げ、カタチのいい大きめの石に賽銭を並べ、所々にある崩れかかったお地蔵さんにエプロンを掛け、通るたびにお辞儀をしたり、手を合わせる。コメ、大豆など主たる産物は神様の恵みだと自然な口調で言う。目まぐるしく動く都会ではこのようなことは誰も発見することはできない。食べものはこのような神聖な場所でさまざまな生きものの力を借りながら育てられているのではないだろうか。
どんなに技術が進歩しても、人間は食って糞ションベンをする生きものだということはまったく変化していない。コメ、野菜作りの栽培技術は進歩してもコメ、野菜であることにはかわりがない。そんな場所だからおもしろい。農村は閉鎖的で封建的だなどという人があるが、変わらない食べものを作っているのだからしょうがないではないか。
「その場所こそ食べもののふるさとなんだよ」「食べものをもっと大切にしてよ」「食べることをもっと重要なことだと考え直して」ということを都会に住む消費者にわかって欲しい、そんな気持ちをいつも考えながら農作業をやっているからだろうか、身の回りのすべてのことについて書いてみたい、発信してみたいと、気持ちが鼓舞されているのではないかと思う。だからいままでオレが著してきた本や記事はすべて「食べもののふるさとでのさまざまな出来事・事件簿」なのだ。
農村は食べものを作るだけという経済面だけを見て欲しくないというオレの素直な気持ちは、長い企業社会でのサラリーマン生活を体験し、五〇歳という働き盛りで農村に入り、汗みどろで食べもの作りに励んできた結果の結論でもあるのだ。農業に参入してから毎月のように消費者向けの新聞を作りつづけてきていたが、どの紙面も「コメの作付け、野菜のタネ蒔き、収穫・・・・・」というような食の生産に関する記事だけではなく、どの場面にも、必ず、虫、鳥、小動物、そして地域のさまざまな人々が登場してきた。
イノチを支えている食べものへの畏敬の念はこのような理解のもとで生まれてきたのだ。
これからも、こんな気持ちで田舎で楽しみながら暮らしていきたいと思っている。
食べものはそのような場所で作られているのだ。村人たちは角に立つ大木に供物を捧げ、カタチのいい大きめの石に賽銭を並べ、所々にある崩れかかったお地蔵さんにエプロンを掛け、通るたびにお辞儀をしたり、手を合わせる。コメ、大豆など主たる産物は神様の恵みだと自然な口調で言う。目まぐるしく動く都会ではこのようなことは誰も発見することはできない。食べものはこのような神聖な場所でさまざまな生きものの力を借りながら育てられているのではないだろうか。
どんなに技術が進歩しても、人間は食って糞ションベンをする生きものだということはまったく変化していない。コメ、野菜作りの栽培技術は進歩してもコメ、野菜であることにはかわりがない。そんな場所だからおもしろい。農村は閉鎖的で封建的だなどという人があるが、変わらない食べものを作っているのだからしょうがないではないか。
「その場所こそ食べもののふるさとなんだよ」「食べものをもっと大切にしてよ」「食べることをもっと重要なことだと考え直して」ということを都会に住む消費者にわかって欲しい、そんな気持ちをいつも考えながら農作業をやっているからだろうか、身の回りのすべてのことについて書いてみたい、発信してみたいと、気持ちが鼓舞されているのではないかと思う。だからいままでオレが著してきた本や記事はすべて「食べもののふるさとでのさまざまな出来事・事件簿」なのだ。
農村は食べものを作るだけという経済面だけを見て欲しくないというオレの素直な気持ちは、長い企業社会でのサラリーマン生活を体験し、五〇歳という働き盛りで農村に入り、汗みどろで食べもの作りに励んできた結果の結論でもあるのだ。農業に参入してから毎月のように消費者向けの新聞を作りつづけてきていたが、どの紙面も「コメの作付け、野菜のタネ蒔き、収穫・・・・・」というような食の生産に関する記事だけではなく、どの場面にも、必ず、虫、鳥、小動物、そして地域のさまざまな人々が登場してきた。
イノチを支えている食べものへの畏敬の念はこのような理解のもとで生まれてきたのだ。
これからも、こんな気持ちで田舎で楽しみながら暮らしていきたいと思っている。
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