JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

映画 「修羅雪姫」

2007-12-15 | 映画(DVD)
「キル・ビル」を観ていない私にとって(今回の特集でも「キル・ビル」まで手が回りませんわ)タランティーノがオマージュを捧げたとかよりもただ単に梶芽衣子さんを観たくって・・・

「修羅雪姫」1973年 監督:藤田敏八

雪が降る夜、監獄で親の恨みを背負い生まれた赤子、雪。道海和尚の下、血の滲むような修行に耐え、美しき女刺客へと成長する。

B級活劇としてとても楽しめる。だけど、やっぱり梶芽衣子抜きでは語れない。
映画としては、赤と白のコントラストとか、雪の姿、着物、髷、帯の締め方(着物に関して知識0だけど、カッコ良いですよ)などに徹底した美学を感じます。
乞食村で汚い乞食に囲まれる美しい着物姿の雪とか・・・
極めつけはやはり梶芽衣子の目です。鋭い眼光、白眼あくまで白くわずかに浮かぶほの赤き血管、う・つ・く・し・い・・・
番傘に仕込んだ刀なんて昔懐かしいヒーロー物の味わいがありますね。



和製スプラッタとして首や手首などが見事に飛び、噴水の如く血しぶきがあがります。詳しい事は知りませんがこういうのって黒澤明からの流れを汲んでサム・ペキンパーあたりに影響を及ぼしているとか。(モンティパイソンで噴水血しぶきのコントがあって好きでしたが

それにしても母親鹿島小夜(赤座美代子)の恨み怨念。復讐のためなら色きちがいと言われてまでも看守、教悔師を誘い子種獲得。そして生まれた因果の子ってホント恐ろしいですねぇ。降る雪も赤く染まるってモノです。(キチガイ雪)

雪の子役もロリータヌードでがんばっていました。道海和尚の下の修行も柔道一直線ばりで楽しい。

くどいようですがアクション活劇の魅力も然る事ながら、映像美学と梶芽衣子の魅力に負う作品と感じました。
「許しもしないし、助けもしない」
命乞いをする竹村判蔵(仲谷昇)を見下して吐く科白COOL!

あ、そうそう、これは小池一夫の功績ですが仇役の人物名がとても良い。斉藤孝じゃないが思わず声に出して発音したくなるほど。
竹村伴蔵、塚本儀四郎、北浜おこの、正景徳市・・・

タランティーノはどんなふうに感銘を受けたのかしら。「キル・ビル」レンタルで観なくっちゃ。

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2 コメント

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こんにちは♪ (とらねこ)
2008-04-13 10:58:48
『キルビルvol.1&2』の方の感想も読ませていただきました★
本当、この時のヴェーラのシリーズって、タラちゃんの好きな映画ばっかりで構成されてて、本当に私好みでしたw
実を言うと、タランティーノ監督作品の中では、キルビルは最下位な私ですが、
こんなにたくさんの映画にオマージュを捧げている、そのオリジナル作品を見れるなんて、本当に嬉しかったです。
おかげで、キルビルまで好きになっちゃいましたw
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こんばんわ (imapon)
2008-04-17 20:54:22
とらねこさん、沢山コメントありがとうございます。
コメント承認制に変更したので気付くのが遅れました。マメにチェックしなきゃいけなかったようです。

タランティーノの映画はまだまだ観ていない物が沢山あります。機会を見て・・・特にレザボア・ドッグは観てみたいですね。
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