JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「三人の女 夜の蝶」

2015-08-23 | 映画(DVD)
「デビュー50周年 女優・梶芽衣子」

「三人の女 夜の蝶」1971年 ダイニチ 監督:斉藤光正 デジタル

レイプされて婚約者に捨てられたことをきっかけに、上京してクラブのホステスになった綾子。そんなある日、同僚のあけみが連れてきたやくざを見た綾子は・・・。青江三奈『昭和おんなブルース』をモチーフにした女の転落ドラマ。クラブのママ役の山本陽子、ホステスの松原智恵子と梶芽衣子という夜の蝶たちが美しい。



「さそり」や「修羅雪姫」のクールなイメージが魅力の梶芽衣子。美貌で勝負するなら「仁義なき戦い 広島死闘編」「宿無し」といったあたりか。
しかし、このクラブホステス映画での明るいキャラはちょっと辛いかも。
とある情報によると、「最近夜のバラエティでけっこうお話好きみたいで、昔のクールな印象が変わってしまいました。」との事なので、案外こちらの方が素に近いって事なのかもしれません。そんな梶芽衣子はやっぱり嫌だなぁ。

クラブにはショートヘアのウイッグで洋装ホステス。
流石にショートヘア・フェチの私も梶さんのショートヘアは感心しないなと思っていると後半は黒髪ロングで店に出てます。美容室でのシーンがちょといいです。

それよりも本作は松原智恵子。個人的には、お嬢様ぶりと小顔っぷり、あまりに整った容姿は、それ故に魅力を感じにくい物がある方なのですが、本作は良いです。
流石に当時の彼女の位置では藤竜也によるレイプシーンこそ、はぐらかされますけれど。
そこは観賞側が白ソックスの足を手掛かりに想像を逞しくしましょう。
和装のホステスとなって三面鏡の前で化粧落としたり、クリーム塗ったり。または、暴行されたヤクザな男と愛人関係になってしまい、着物を直しながら「今日、お店休んじゃおうかしら、休んでいいでしょ」なんて言ってる様子がとても良いです。

慎ましい幸せを目の前にして、悲劇の結末はよくありがちな話で、まぁ、良いのですが、梶芽衣子までもがあの結末というのは非情。
それもこれもみんな、あけみにご執心のバカ公務員・川地民雄のせいなんですよ。

山本陽子はママという立場だけに、松原さんや梶さんの同僚とは一線を画し、ちょっと目立たない。青江美奈より目立たないでどうする。
最後は二谷英明としっぽりやってたので良しとしますか。

佐山俊二の演技(意外と若々しい裸)を観る事が出来ただけでも良しだと思うし、悪くはないのだけれど梶芽衣子作品として見るとダメかな。



シネマヴェーラ渋谷

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