ゆびおり短歌

「短歌人」に所属しています

短歌人2017.5より会員の歌

2017-06-13 | 短歌人誌より
会員2より。

はじまりはどこからやってくるのだろう春一番が追い抜いてゆく/葉山健介

知らぬ道はどこまでも続きゆきさうで怖くて既知の道を選びぬ/桃生苑子

五年ののち訃報を聞けりメアリーのやうに風にのり行つてしまつた/冨樫由美子

のりたまを馬鹿にする人の話には頷く動きであくびを隠す/柳橋真紀子

「乾燥地植物室」の仙人掌ら匍匐前進するけはひ秘む/桐江襟子

世界の港あなたはいくつ見たのだらう 昔のままに口数少なく/ 柊慧

春の嵐が窓たたく夜ひとりきり鳥の死骸を産む夢をみる/千葉みずほ

ピスタチオその緑ほどさびしくてたぶんあなたの好きな食べもの/笹川諒


会員1より。

なだれ込む桜花学園なぎなた部のジャージ明るしあさの電車に/岡本はな

田舎道を軽トラ走る昼下がりその行き先に春が待ってる/戸川純子

死ぬならば冬に死にたしこの冬をくぐりて予定無き生活なり/來宮有人

シャーペンの折れた芯はただゴミになるしかなくて床に落ちている/上村駿介

七月の水ふるわせて幾千の蜻蛉(あきつ)生(あ)れつつ岸辺の冥(くら)し/北岡晃

いまはよるははにぶたれたゆきのよるかあさんぼくはゆきのよるです/辻和之


卓上噴水より。

雨音に気づいて測る身の内をどんなほそさで雨は通るか/大平千賀「無題のメモ」

よく揉むと蜜柑は甘い撲たれたる体もきっとあまいのだろう/大平千賀
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