6.20 米国、ロシア最大のバイクサークル「夜の狼たち」を制裁対象に
米財務省は、ウクライナをめぐる状況に関連し、38の個人と団体を制裁対象にした。米財務省のホームページで発表された。
ロシアとCIS(独立国家共同体)で最も有名なバイクサークル「夜の狼たち」も対象となった。
リストには、ロシア経済発展省のセルゲイ・ナザロフ次官を含む、ロシアとドンバス(ウクライナ南東部)の38個人・団体が加えられた。
ウクライナの状況は、ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国がウクライナ中央政府からの独立を宣言した2014年にエスカレートし始めた。
「夜の狼たち」は1989年にソ連で初めて公式的に創設されたバイクのライダー集団。
ロシア連邦になっても引き続き存在し続けており、ロシアおよびCIS内では最大のライダー集団。ロシア国内に多くの支部を持つほか、およびベラルーシ、ウクライナ、ハンガリー、マケドニア、セルビア、ルーマニアにもブランチがある。メンバー総数はおよそ5千人。
「夜の狼たち」のメンバーらはロシアの社会、政治生活に活発に参加し、大規模な社会的イベントに参加したり、全ロシア、全欧でバイクラリーを開催している。こうしたほかにも「夜の狼たち」は慈善活動に取り組み、ロシア正教会と協力を行っている。
「夜の狼たち」は2014年、クリミアのロシア再編入に支持を表明しており、今回、そのことを理由に米国およびカナダの制裁リストに加えられた。
6.21 米国の対露制裁リスト拡大にロシアも対抗措置の策定へ
ロシアは米国が対露制裁リストを拡大したことを受けて、対抗措置の策定に入った。ロシア外務省のリャブコフ次官がスプートニクに明らかにした。
「これ(米国のアプローチ)は遺憾である。そしていつものように双方の関係の改善に向かう可能性を逸する気持ちで我々の側からの報復措置の策定に取り掛かっている。」リャブコフ次官はこう語った。