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揺れる米欧同盟とロシア敵視   田中宇記事

2017-06-19 17:35:28 | EU  NATO  欧州  


米国のトランプ大統領が、ロシアとウクライナを仲裁し、ウクライナ紛争を終わらせようとしている。

ウクライナのポロシェンコ大統領が、6月19−20日あたりにホワイトハウスを訪問してトランプと会う。

その後、7月7−8日にドイツのハンブルグで行われるG20サミットにトランプとプーチンが出席し、サミットの傍らで2人の初の米露首脳会談が行われると予測されている。



ウクライナ紛争は、2014年に米国がウクライナの極右勢力などを扇動して親露政権を転覆させ、極右政権ができたことで始まっている。


ウクライナ東部のドンバス地方(ドネツク、ルガンスク)のロシア系住民が、それまで享受していた自治を極右政権を否定されたため、内戦を経て事実上の分離独立をしたことと、極右政権がクリミア半島のロシア軍基地の使用を禁じたため、クリミアの住民の大半を占めるロシア系が住民投票でロシアへの併合を決め、それに基づいてロシアがクリミアを併合したことの2点が、ウクライナ紛争の内容だ。



クリミアはもともとロシア領で、ロシアもウクライナもソ連に属していた時代に、ウクライナ人のフルシチョフが民族撹乱策の一環で、ロシアからウクライナに帰属替えした。


ソ連崩壊後、ロシアは、ウクライナが親露的で、クリミアのセバストポリ軍港をロシアに貸与し続けることを条件に、クリミアをウクライナ領のままにすることを認めた。


米国の扇動でウクライナが反露政権に転じ、セヴァストポリを貸さないと言い始めたのだから、ロシアがクリミアの住民投票の結果をふまえてクリミアをロシアに併合したのは「正当防衛」だった。


クリミア併合を理由にロシアを制裁するのは、イラクやイランなどに対してやってきた、米国が得意とする「濡れ衣敵視戦略」である。


米国の対露制裁は国際法違反であるが、安全保障を米国に依存するNATOなどの親米諸国は、米国との関係を重視して、濡れ衣と知りつつ対露制裁(やイラク侵攻やイラン制裁)を支持してきた。




2015年に、ドイツとフランスがロシアとウクライナを仲裁し、この4か国で、ドンバスでのウクライナ内戦を終わらせる道筋として「ミンスク合意(ミンスク2)」を締結している。


この合意は、ドンバスのウクライナからの分離独立でなく、ドンバスがウクライナ国家の一部としてとどまり、ドンバスを含むウクライナで総選挙を経て新政権を選出し、その新政権がドンバスに自治を付与する新憲法を制定する筋書きになっていた。


だがその後の2年間で、ドンバスはウクライナから事実上分離独立した状態になっており、ウクライナ政府は今年、ドンバスとの境界線を封鎖し、ドンバスとの経済関係を断絶している。


ミンスク合意は、すでに履行不能なものになっている。ロシアは、表向きまだミンスク合意を支持しているが、実はもう支持していない。


ロシアは、2地域のロシア系住民の民意を尊重し、ドンバスやクリミアがウクライナに戻ることを求めない。




6月14日、対露制裁の強化を検討する米議会の公聴会でティラーソン国務長官が証言し、米国がロシアとウクライナを仲裁する意欲があること、仲裁するとしたらミンスク合意の枠組みにとらわれずにやるつもりであることを示唆した。



すでに述べたように、ウクライナ紛争の解決は、ミンスク合意を外して行った方が良いのだから、ティラーソンの発言は合理性がある。


トランプがウクライナとロシアの大統領に相次いで会うこと、米国務長官がウクライナ紛争を仲裁したいと証言していることから、トランプは今後、ウクライナ紛争を仲裁していくと予測される。




米国はこれまでウクライナ紛争を仲裁しておらず、ミンスク合意にも参加していない。

オバマ政権の米国は、仲裁役でなく逆に、ウクライナの極右をそそのかして紛争を引き起こした黒幕だった。

トランプがウクライナ紛争を仲裁することは、米国の新たな動きとなる。



仲裁の成否は、ウクライナが、ドンバスとクリミアが自国領として戻ってこないことを黙認するかどうかにかかっている。


トランプは、ポロシェンコに対し、ドンバスとクリミアの領有権を強く主張するのをやめたら、米国とEUがウクライナに経済支援すると提案する可能性がある。


ポロシェンコが、国内のナショナリスト勢力を抑止できるなら、トランプの提案を受け入れる可能性が出てくる。


その場合、ウクライナ政府が2地域の分離状態を非公式に黙認し、ロシアが静かに2地域の住民をロシア国民として扱い、2地域を経済支援し続ける「沿ドニエストル方式」が推進される。従来のように、ウクライナが2地域の分離を絶対認めないままだと、仲裁は失敗する。





▼ウクライナ仲裁に動き出すトランプを妨害する米議会のロシア追加制裁案


NATOや軍産複合体(諜報界、マスコミ、民主党主流派)は、ロシア敵視(米欧とロシアの対立激化)が、自分たちの影響力や財政力を保持するために不可欠な戦略となっている。


14年にオバマ政権内の軍産がウクライナの政権を転覆して内戦を起こし、ドンバスとクリミアの分離を誘発し、それを理由に米国やNATO諸国がロシアを制裁した。


それは、テロ戦争が失敗していく中で、ロシア敵視を強めることで、NATOや軍産の力を維持する目的だったと考えられる。


トランプがウクライナ紛争の解決に成功したら、NATOや軍産の力が低下してしまう。 (NATO延命策としてのウクライナ危機)



トランプが5月下旬の中東欧州外遊後、ウクライナ紛争をロシアの得になる形で解決しようと動き出したのと同時期に、米諜報界やマスコミといった軍産が、トランプ政権がロシアのスパイであるとか、ロシアがハッキングなどによって米大統領選に介入してトランプを勝たせたとかいう、無根拠なスキャンダルを掻き立て、議会は特別検察官を立てて捜査を開始した。



米議会は、ハッキングとウクライナ紛争とアサド支援を理由に、ロシアへの制裁を強める議案を検討している。すでに上院で圧倒的多数で可決され、下院が審議に入ろうとしている。 (What The Russia Sanctions Upgrade Means For Trump And Ukraine) (Q&A: What we know about U.S. probes of Russian meddling in 2016 election)



しかし、これらのスキャンダルも、濡れ衣に基づくものばかりだ。


犯罪を構成する要件がないので、トランプは弾劾されない。


ハッキングはロシアの仕業でなく、民主党事務局(事後に暗殺されたセス・リッチ)の内部犯行(リーク)だ。


トランプは、米国の上層部の一角を占める隠れ多極主義者の代理人であり、その意味でニクソンやレーガンの後輩にあたる。


同じく古株の代理人であるキッシンジャーが、北京やモスクワに足繁く行って、トランプと露中を取り持っていることからも、それが感じられる。


トランプがロシアのスパイなら、CFRやロックフェラーもロシアのスパイだ(というより、話が逆で、プーチンが、CFRやロックフェラーの代理人なのだが)。 (トランプの相場テコ入れ策)




米議会が審議中のロシア追加制裁は、石油ガスや鉄道などロシアの基幹産業の諸企業を制裁できる新条項がついている。


だがこの新条項は、ロシア企業と合弁している外国企業も制裁対象にしている。

ドイツ、フランス、オランダ、オーストリアの大手石油ガス会社は、ロシアのガス会社ガスプロムと合弁し、ロシアの天然ガスをバルト海経由でウクライナを迂回して欧州に送る「ノルドストリーム2」のパイプラインを建設している。


米議会が審議中のロシア追加制裁法は、ドイツなどEU4か国の石油ガス会社を制裁してしまう。ドイツやオーストリアの政府は、ロシアを制裁すると言って欧州企業を制裁する米国のやり方に激怒し、対米非難を強めている。欧州に、ロシアでなく米国からガスを買わせるための策略なのだという指摘も出てきた。 (Germany, Austria Slam US Sanctions Against Russia, Warn Of Collapse In Relations) (Berlin hits back at US move to tighten sanctions on Russia)





トランプは5月下旬にNATOとG7のサミットに出て、西欧諸国がNATOに対して十分な軍事負担をしていないと憤慨しまくり、米国が有事に欧州を防衛する約束(NATO規約5条)への言及も拒否し、ドイツは自動車などを不当に米国に大量輸出しているとドイツを批判した。



ドイツのメルケル首相は、トランプが帰国した直後「欧州諸国は、もう安全保障の面で米国に頼れない。軍事的に自立していくしかない。米国や(EU離脱する)英国は、もう信用できない」と宣言した(その後撤回する趣旨の発言をして目くらまししたが)。


トランプは、NATOを潰し、英離脱によってドイツ主導の傾向を急速に強めるEUを対米自立の方向に押しやっている。 (In Europe, Donald Trump is making Russia great again)




そして奇怪なことに、そのトランプを敵視する軍産傀儡のマケイン上院議員らが主導する米議会が制定しつつある対露追加制裁策もまた、欧州の石油ガス企業を制裁してしまうものに仕立てられ、ドイツなどを激怒させている(マケインらは、好戦策を過激にやって失敗させる隠れ多極主義的なネオコン系だ)。 ("That Must Not Happen": Germany Threatens US With Retaliation Over New Russia Sanctions)




フランスでマクロン政権ができた後、ドイツとフランスは、軍事統合の推進を急いでいる。


軍事行動の意志決定は国権の最重要部分なので、各国のナショナリストを激高させぬよう手をつけず、代わりに、兵器の共同開発や軍事産業の統合、軍事訓練の共同実施、装備の共有化など、兵站部門の軍事統合を先に進める。


独仏の統合をモデルに、独仏とEUの他の諸国との軍事統合を進めていく計画だ。軍事統合に反対していた英国のEU離脱と、トランプのNATO軽視の姿勢が、EUの軍事統合を加速している。 (Europe should chart a new course without the US)




独仏は、EUの軍事統合を、NATOと対立するのでなく、NATOを補完するものと位置づけているが、これは、米国が欧州の安全保障の面倒を見てくれる間はNATO中心で行くが、米国のトランプ化(多極主義化)や弱体化が進んでNATOが弱体化したら、自然にEU軍が中心になるシナリオなのだろう。



ノルウェーはEUに入らない一方、NATOを強く支持する国の一つとして機能してきた。

だが、5月のトランプの欧州訪問後、ノルウェーのソルベルグ首相は、米国が大きく変わってしまったと考え、メルケルが示した方向性を支持し、安全保障を米国に依存するのをやめてEUの軍事統合に積極参加していきたいと表明した。


安上がりな対米依存のNATOが自国の安全を守れなくなりそうなので、次善の策としてEUの軍事統合に参加するのが良いと、他の北欧諸国も考える傾向だ。




NATO加盟と対米協定を安全保障の柱としてきたカナダでも先日、フリーランド外相が、トランプ政権の保護主義や孤立主義に反対し、安全保障面でも対米自立すると宣言した。



カナダは軍事費の急増を決めているが、それがトランプからNATO諸国への要求であるGDP比2%の軍事費を実現するためなのか、それとも正反対に、対米(NATO)依存をやめて安保面で自立するためなのか、見分けがつかない。


トランプは、先進諸国内での多極化推進のため、この曖昧さを、おそらく意図的に作り出している。米国の同盟諸国が、味方としての増強なのか、敵としての増強なのか、曖昧にしたまま軍事増強できるようにしている。





欧州諸国はこれまで、NATOの存立基盤となっているロシア敵視策が、米国による不正な濡れ衣、誇張、扇動であることを知りつつも、対米依存できるNATOの中にいることが最も安上がりな安保戦略であったため 濡れ衣のロシア敵視策にあえて参加し、ロシアを非難しつつ、NATOの安上がりな安保体制を享受してきた。


だがトランプは、軍事費をGPD比2%に増やせとNATO各国に要求し、貿易など経済面でも同盟国の儲けを減らそうとする策を続けている。


トランプ敵視でロシアを追加制裁したはずの米議会も、ロシアでなく欧州の石油ガス産業を制裁してしまう策をやっている。


ロシア制裁は「ハッキング」「米選挙介入」という無根拠な新たな口実が加わり、濡れ衣化がどんどん進んでいる。 (What Will Happen If Congress Strengthens Russia Sanctions?)




米議会など軍産は、ウクライナのポロシェンコ大統領に、トランプが提案してくる仲裁案を拒否するよう圧力をかけているだろう。


だが、EUはどうか。


今回は、トランプでなく軍産NATOの側に立ち、トランプの仲裁を失敗させるかもしれない。だが、トランプはNATOの同盟を崩し続けるし、米議会は欧州に損をさせるのをかえりみずに対露制裁を続ける。



いずれEUは、安全保障を米国に依存できないと考える傾向をさらに強め、NATOを軽視し、EU軍事統合を重視するようになる。



NATOを軽視するほど、米国につきあって濡れ衣でロシアを敵視する必要がなくなり、欧州人はむしろ、ロシアともっと健全な関係を持った方が良いと考えるようになる。




欧州諸国が、自国の安全を米国に守ってもらうのでなく、EU軍事統合によって自立的な安保戦略を持つようになると、隣人であるロシアとの関係は、不当に敵視するのでなく、現実を踏まえて協調した方が良いものになる。


いずれ、分水嶺的な時期がくる。それを越えると、EUはポロシェンコに対し、ドンバスやクリミアを再獲得するのは無理だから分離を黙認し、その上で現実的な対露関係を築けと要請するようになる。





この姿勢は、今回のトランプのウクライナ仲裁の姿勢と同じだ(プーチンの希望とも合致する)



いずれトランプは、ウクライナ仲裁に関してEUの協力が得られるようになる。


EUは、軍産のロシア敵視を無視するようになる。その「いずれ」が、いつ来るのか、もしかすると、すでに来ているのかもしれない。間もなく行われる、トランプとポロシェンコやプーチンとの会談が注目される。



http://tanakanews.com/170618europa.htm














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