ハニカム薔薇ノ神殿

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【平成ライダーめぐり】フォーゼ完走。天・学・卒・業

2017年03月15日 | 特撮
「仮面ライダーフォーゼ」完走しました。
いやあもう大好き!ですわこれ。ラスト近くは本当、号泣号泣な、いい作品でした。


「絆」を壊すものの正体を見たり


「マウンティング」という言葉が最近流行りまして
後、友人関係も断捨離、無駄な付き合いはするなとかの本も出てる。
切ない孤独な時代になってしまいました。

人間関係、悩まないことはないです。もういっそ一人が楽ってくらい。
大人になると、なかなか友達ができません。
同業者同士の交流会に行っても、学会の懇親会に行っても
「あんた、あの〇〇先生(社長)と口きいたりして、どんな関係なの?」
(どこの馬の骨ともわからんやつが生意気だぞ、こっちは仕事のために必死でコネ作ってんのにさ!)
そんな感じで、なんかみんなコネ作っとけ〜とかいやらしい関係になっちゃうのかな…と思うと
掛け値なしの友情って、大人になるほど無理なのかと思ってしまいます。

なんでそうなっちゃうんだよ、と。

「フォーゼ」はざっくり言うと
主人公である如月弦太朗が転校してきた天ノ川学園高校は、
理事長のとある陰謀を達成する目的で作られてた
ということでした。
しかし、大人の野望なんて、学生である彼らには無関係。
宇宙飛行士になりたい、とか普通〜に夢を持ってる
いや、持ってたよね?今は小汚ない大人でも。


世界レベルでの巨悪に立ち向かう孤独なヒーロー、というものが
石ノ森の世界観だと定義してしまうなら、
フォーゼはまるっきり逆のベクトルでして
終始、学園というコンパクトな世界で、それでも10代においては「世界の全て」と言って過言ではない学園で
「全員と友達になる」
と、言い切る。
「世界を救うために敵を叩き潰す」とは言ってないのですよね。
そして最後には理事長に向かっても「ダチだ」って言う。
人間関係に「上下」がない。

つまり「宇宙的に無重力な人間関係」なんですよ。


上下関係がなく全てにタメ口的態度て。
これって昭和頭だと嫌がってしまう人はいるでしょう。
とにかく古い世代は、何にしても序列化したがる。
上司には頭を下げ、地位順、学歴順、いろんな序列と上下関係がある。
それでどっちか常に「スタンス」を探り合う。
どっちが上なのか、はっきりさせたいからボーダーの曖昧なところ(ママ友など)では
比較したり蔑んだりが起きる。
誰だって蔑まれるのは嫌だし、比較すれば自分に自信を持てなくなります。
そうして「地上」で作る人間関係は、すぐ壁ができてしまいます。


如月君が転校してすぐの学園も、三々五々にグループで棲みわけていました。
ウェーイなパリピ族、セレブ族、オタク…
それぞれが「あんな連中」って思ってたんでは。
さらに、その中にすら入れないと完全孤立。
でも如月はその壁を全て壊して行きました。

誰も完璧じゃなくて、努力もしてて、うまくいかなくて、
でも人は完璧ではないから支え合う。
JK、それからあとから転校してきた仮面ライダーメテオの流星みたいに
「本心」と「外の顔」を使い分けたり、自分を素直に出せずにいたりする人もいるけれど
如月なら黙って受け止めてくれそうです。


正しい切磋琢磨、とでもいうか。

「あんたなんかここに来るな」という態度では
宇宙飛行士になれない。
何があるかわからない時、冷静に対処できるには
ダメな人を排除するのでなく、配慮すること。
なぜかこれを学校で教えないで「いじめはやめまひょ〜」みたいなフレーズを繰り返す…
変な話です。
競争して相手を蹴り落とすことを学ばせながら、同時に「助け合いましょ〜」なんてダブスタ
誰ができるんですか。
つまり、そもそも教える側の大人が
「上下関係と保身」に生きているせいで、本来なら作られるべき絆を壊して行ってるのかもしれない。

「だからどうした、それでも俺のダチだ」って彼なら言えるんでしょう。
いや、それは大人の方が彼から学ぶべきかもしれない。
相手がどんな奴でも受け入れる、それは自分で考えを持たずに相手にひたすら合わせ屈することでも
「我は我」とかかわらないことでもなくて
身を案じ、思いながら、否定することはどこにもない
弦ちゃんのポリシーはそこにあるんだと思います。

つべこべ言うても語りきれないです。
超イケメン流星くんとゴス少女の友ちゃん
二人の恋愛未満もほのぼのしてよかったです。
ムービー大戦では弦ちゃんは人ならぬ人?と初恋でしたが
仮面ライダーの世界で相手がデータ人間とかバグスターとか魔族とか
まあ、関係ないからねえ…。



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