がんばれ! ふつうのソフトウェアエンジニア

このメッセージは、自分自身に向けたものでもあるし、
うちのチームのメンバのみんなに対するものでもあるし、
同じ業界で働いていて、ソフトウェアでずっと食べていこうと
思っている人々に向けた言葉でもあります。

私は社会人2年目で全然別の仕事から転職して以来、
もう丸6年 ほどこの業界で細々と暮らしていますが、
長く経験を積めばつむほど、自分がソフトウェアエンジニアとして
はごくふつうの能力しかもっていないことがわかってきました。

けれども同時に、ことSI業界に関しては、ふつうのエンジニアでも、
最高ではないかもしれないけど、十分役に立つソフトウェアを作ることは
できる、ということもわかってきました。

私は C のような今となっては低水準の言語のことはよくわからないし、
エクセレントな Eclipse プラグインを書くことも、
バイトコードを自在に操ることもできません。

でも私はソフトウェアをつくる仕事を面白いと思うし、
自分の作ったソフトウェアが誰かのための価値を生み出している
ということを感じながら仕事をしたいと思っています。

特別な才能に恵まれたエンジニアでなくてもそう願う権利はあると
思うのです。そして、誰かのためにソフトウェアを書きたいと
いう思いさえあれば、それを実現することは可能だと思うのです。
そのことには、まだまだ数は少ないけど、実践してきた経験の中で
大分確信がもてるようになってきました。

問題は、私のみる限り、現在多くのプロジェクトにおいて、
このあたりまえに実現できるはずのことが実現できず、
さんざプロジェクトのメンバを疲弊させた挙げ句、
くずおれるようなクオリティのシステムしかリリースできていないことです。

それは、Maven2本でも、このBlogでも何回か発言してきたとおり
SI業界の構造的な問題であり、簡単に変えることは難しい
のかもしれません。

それでも、私は少なくとも自分のチームだけでも、この
あたりまえがある程度定常的に実現できる世界を作るよう努力したい。
うまくいってもダメでも、いけるとこまでやってみたい。
これが、私が30代前半で取り組みたいと考えていることです。
(他の場所ではあたりまえに実現できていることならば、
それはそれなりにショックですね。)

私が NTTデータという日本で最も巨大で、最も官僚的で、SI業界の病巣を
もっとも良く体現しているSIerのそのまた子会社という微妙な場所で
仕事してるので特にそのように思うのかもしれません。
とてもしんどいですが、この場所でこのような課題に取り組むことは、
それなりに意味のあることなのではないかと考えています。

自分と、自分のチームを勇気付けるためと、願わくば、
同じ思いをもつ人が増えてくれればと思って
私は次のようにいいたいのです。

----
ふつうのエンジニアにも、より価値の高いソフトウェアを書く権利がある。

ふつうのエンジニアは、その権利にもっと貪欲であるべきだ。

理不尽な現実に耐えることばかりが、

ふつうのエンジニアの給与の対価ではないのだ。

現状をベースに考えるのはやめよう。

どうしたらより価値の高いソフトウェアをつくることができるか、

そのあたりまえの疑問からスタートしよう。

あたりまえでない現状を、あたりまえと認めてしまっていては、

あたりまえの権利を手にすることはできないのだから。

自分の頭で考え、自分の言葉でオープンな議論をしよう。

決められた手順に基づくのではなく、

よりよい結果をイメージして、理解に基づいて行動しよう。

考えて行動することによってしか、

何かを変えることはできないのだから。

当然の権利を要求することは、恥ずかしくも醜くもない。

恐れず声を上げよう!

がんばれ! ふつうのソフトウェアエンジニア。

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