一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第10回世田谷花みず木女流オープン戦(4)

2017-05-20 00:38:27 | 将棋イベント

第5図以下の指し手。△8七銀▲6八玉△3八飛▲5八歩△7三桂▲4四角△5三歩▲5五角△3四角▲4一飛△5二銀▲9一飛成△6三玉▲8二竜△5四玉(第6図)

飯野愛女流1級は歩頭に△8七銀と打ったが、しくじった。森下卓九段の解説によれば、△6六桂打でほぼ詰みだったという。私には形勢がまったく分からなかったが、飯野女流1級がよかったようだ。
塚田恵梨花女流2級は落ち着いて▲6八玉。「ハ、ハーーー」と森下九段が唸った。
飯野女流1級が△7三桂と詰めろを防ぐと、塚田女流2級は駒音高く▲4四角。やむない△5三歩に▲5五角と飛車を取っては、塚田女流2級が逆転したようだ。
▲4一飛△5二銀には▲8三金△6三玉▲7三金△5四玉▲4四飛成以下の詰みがあったが、塚田女流2級は▲9一飛成。飯野女流1級は△6三玉~△5四玉と逃げ越したが…。

第6図以下の指し手。▲5六銀△4四桂▲5七香△7六銀成▲7三竜△6七成銀▲同玉△6三金▲4五銀打△同角▲同銀△同玉▲2七角△3五玉▲2五金(投了図)
まで、141手で塚田女流2級の勝ち。

塚田女流2級は▲5六銀と支える。これが△3四角の利きも遮り、一石二鳥の決め手となった。
△4四桂。「将棋は勝ちと思った瞬間があぶないですよ」と森下九段は注意喚起するが、もう塚田女流2級は逃すまい。▲5七香と支えた。
△6七銀成▲同玉に、中井広恵女流六段が「終わりませんねえ」と苦笑する。しかし決着の時は確実に訪れようとしていた。
塚田女流2級は▲4五銀打から角を取り、▲2五金。これが詰み上がりで、13時07分、飯野女流1級の投了となった。
大盤解説に入る。森下九段「△8七銀では△6六桂打で詰んでいたと思います」
塚田女流2級「序盤から難しい将棋で、秒読みに入ってしまって…」
飯野女流1級「残念でした。詰みを逃すところが自分らしいかな、と」
飯野女流1級、またも決勝進出ならず。ここ数年は優勝にかすりもしないが、私はまだ応援を続けていいのだろうか。

さて、昼食である。私はいつもの中華料理屋でタンメンを食すつもりだが、Kaz氏がお伴するという。私も首をタテに振るよりない。
いつもの通りに出ると、例によって花みず木イベントをやっていた。ちょっと覗いていきたいが、今年は単独行動はできないので、先を急ぐ。
しかし「龍園」はまだ先だ。
「ずいぶん長いっスね」
とKaz氏。「(大沢さんは)こんなに長い距離を歩いてたんですか?」
歩くも何も、食事処を探していたら、いつの間にか距離を稼いでしまったのだ。
龍園に入る。私は例によってタンメンを注文するが、値段が750円になっていた。
Kaz氏はチャーハンに餃子を頼んだが、餃子は6ヶ470円で、私には注文する勇気はなかった。
私のタンメンは美味かったが、Kaz氏の餃子は費用対効果がわるかったようだ。「家庭の味のように思いました」

玉川高島屋S・Cに戻ると、小学生竜王戦の決勝戦をやっていた。
近くに中井女流六段がいたので、挨拶する。高野秀行六段もいたので、「いつも観戦記を読んでいます」と挨拶した。言われた高野六段は怪訝な顔をしていたが、まあ、そうなるだろう。
小学生竜王戦は高学年の部、相掛かり系の将棋になっていた。解説は森下九段、聞き手は上田初美女流三段だった。

局面は、堀君(5年生)の▲8五桂(図)に、上野君(6年生)が△6五桂と跳ね違ったところだった。以下、上野君の攻めが鮮やかに決まり、76手まで勝利。
感想戦では「堀君は△7六歩が来る前に▲5六角と飛車取りに打つのがよかった」と、森下九段のアドバイスだった。
勝利インタビューで上野君は「うれしいです。あと、(対局時の)姿勢が疲れます」と観客を笑わせていた。
続いて中学生竜王戦の決勝戦。対局者は桐山君(3年生)と中山君(2年生)。桐山君は何と3年連続の決勝戦進出。過去2回はいずれも準優勝で、今回は悲願の初優勝を狙う。
解説は島朗九段、聞き手は中井女流六段である。
ふたりは同じ中学校だという。中山君の先手で▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲6八銀から、相居飛車の将棋となった。島九段は「昭和の香りがしますね」と感慨深げだ。
ちなみに今年の竜王戦参加者は過去最高だったとのこと。これも島九段を始め、世田谷区在住の将棋関係者の普及の賜物といえる。
島九段「最近は将棋教室も多くなりました」
あす4月30日も世田谷で将棋イベントがあるが、いま勢いがあるのが世田谷区である。
将棋は桐山君が腰掛け銀から左美濃と組む。昭和から21世紀の布陣に移った感じだ。中山君は雁木でがんばったが、桐山君の攻めが鋭い。中山君も攻め合ったが桐山君の攻めがわずかに上回り、70手まで、桐山君の優勝となった。
桐山君「前回は相手が強かった。今回は優勝できてうれしいです」
中山君「来年がんばります」
どちらも中学生らしいコメントだった。

続いて表彰式。世田谷区と日本将棋連盟から、それぞれ賞状が贈られた。副賞は島九段や鈴木環那女流二段の色紙や扇子で、賞状はともかく、この副賞は私も欲しい。
飯野健二七段講評「飯野です。最近はイイノアイの師匠、父親ですと言わないと通じなくなりました。
小学生低学年の決勝戦は188手。感性そのもののぶつかり合いで、とても清々しい。二転三転しましたが、両方優勝させたいと思いながら見ていました。
高学年の決勝戦は、手数は76手でしたが、ひじょうに内容の濃い一局でした。
中学生の決勝戦は、桐山君が悲願3年目の優勝でした。負けた中山君も立派な対局姿勢でした。
結果よりも経過が大事です。今回の経験をいい思い出として、これからも将棋を続けていただき、新たな第一歩を踏み出してください」
イタガキ世田谷副区長「この大会のますますの発展を祈念いたします」

さて、いよいよ本日のメーンイベント、花みず木女流オープンの決勝戦である。
15時すぎ、両対局者が登場した。恒例のきもの姿である。
渡部愛女流初段はブルー系のきもの、塚田女流2級はピンク系のきものだった。私は服のことはよく分からないが、きものを着られるということがかなりの特典になると思う。
塚田女流2級「前局は逆転勝ちだったので、本局は序盤、中盤気を付けてがんばりたい」
渡部女流初段「きものは何回か来ていますが、馴れません、オホホホホホ。でも和服は身も心も引き締まります」
両対局者とも艶やかで、私はうっとりしてしまう。
…と、島井咲緒里女流二段に声を掛けられた。
「けやきカップの時はごめんなさい。ごあいさつに行こうと思ったんですけど…」
1週間前にも同じセリフで詫びられたので、私は困惑する。
「いえいえ、気にしないでください。……あれっ?先生、けやきカップで対局されてましたっけ」
「……!!!」
島井女流二段が絶句してしまった。
ああそうだった、島井女流二段は中倉宏美女流二段と対局していたのだった。私がつまらぬことを口走り、すっかり気分をわるくされてしまった。

ここで対局者の撮影タイムとなる。私も何枚か撮らせてもらったが、また失敗してしまった。



15時20分、塚田女流2級の先手で、対局が開始された。
(つづく)
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