一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

理不尽な話

2016-12-20 23:33:47 | プライベート
長い間生きていると、いろいろと理不尽なことがありますね。
これは私と親しい友人に聞いた話。彼は小さな会社で働いていて、得意先に部品をいくつか納めています。
ある日注文があって、その彼…会社は、いつも通り品物を納めたんですね。
ところが数日後に得意先からクレームのFAXがきた。納品した品物の一部に、ひっかかるところがある、というんです。ひっかかりとは、いわゆるバリです。こんなものでも、得意先が不良と言えば不良になる、つまり返品です。
ただ不思議なのは、今まで同じ品物を納品していて、それらはすべて通っていた。もちろん、客先からのクレームもなかった。
今回も同じロット、つまり在庫から納めたから、クレームがつくはずがない。彼と会社は怪訝に思いながら、返品に応じたわけです。
戻ってきた品物はどこから見ても良品で、これのどこが悪いんだ、と彼は思ったそうです。
でも得意先は主張を変えず、金型の再製作まで要求してきました。
まあその費用は得意先持ちだからいいんですが、納期を過ぎているのに品物はどうするのか、っていう話になります。
彼の会社は得意先と話し合い、今回の品物は特例でOKとしたんです。
でも特例も何も、いままではふつうにそれで通ってたんですから、彼は納得がいきません。
彼の会社は1か月後、新たに造った金型で品物を作り、新作見本を納めました。

後で彼が知ったところによると、得意先の担当の上司が、最近その部署に新しく配属されたそうなんですね。それで彼は思いました。その上司は、ここで自身の存在感をアピールするために、半ば強引に不良品をこしらえ、点数稼ぎをしたんじゃないか、と。
悪徳警官が点数稼ぎのために、無実の人間を犯罪者に仕立て上げた、と譬えたらやりすぎでしょうか。
最近でも、ストーカー被害に遭った女性が、警察は何も話を聞いてくれなかった、と述懐していました。
でもこれは当然なんです。警察が犯罪を未然に防いだら、警官は手柄を立てられません。被害者が出てから犯人を捕まえた方が、警官は点数を取れるんです。
だから私たちは、警察に助けを求めてもムダなんです。警察は、ヒトが死ななきゃ動かないんです。
話が逸れました。いろいろあったけれども、結局彼の会社は、信用を落としました。

その得意先絡みで、先日また似た話があったそうなんです。
今度は別の品物で、これは部品AとBを組み合わせて作っていて、いつも納品しているものです。
今回は別の部署から注文がきて、とにかく彼は納品しました。
そこから後日クレームがきた。その部署で検品をしたところ、部品AとBが分解した、というんです。
これは前記と違い彼の会社に非がありますから、彼は得意先に飛んでいきました。
担当者が言うには、検品のために部品をグイグイやっていたら、両者が外れてしまったというんですね。ところが彼が不良品を見せてもらうと、どうもおかしい。離れたABとも、瑕疵が見当たらないんです。つまりふつうに扱っていたら、外れるわけがないらしいんです。でも担当者は、
「私がこの場で見つけたからよかったが、客先に納品していたらどうなっていたか」
と憤ります。
彼も言い返したかったが、そこは堪えるしかありません。結局彼は担当者にさんざんしぼられたうえ、納品した全数も返品・再検査となり、すごすごと帰ったそうなんです。
彼が会社に戻り、みなに「不良品」を見せると、妙なことが分かりました。部品Aに不自然なしなりがあったそうなんです。
担当者がどんな検査を行ったか知らないが、部品がひん曲がるほどの力を加えたら、そりゃあ品物も分解するというものです。
彼の上司が言うには、あの担当者、最近の人事で役が付いたらしいんですね。ということは、点数稼ぎのために、良品を不良品に仕立てあげたのかもしれない…。最初のパターンと同じですね。
彼は翌日もう一度得意先に出向き、担当者に改めて釈明をしましたが、雰囲気は最悪だったらしいです。

またも彼の会社はとんだ災難だったわけですが、この話にはもうひとつオチがあります。
何と、先の担当者の上司と後の担当者は、同一人物だったんです。
彼は今回初めて上司なる人物と会ったので、それに気付かなかった。
竜王戦の挑戦者交代を見るまでもなく、世の中には理不尽なことが多いですね。
でも最近は便利な世の中になりました。仕事で不満があれば、ネットに爆発させてしまう手があります。それは諸刃の剣ですが、それで明日への活力になるのなら、それもいいでしょう。
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5 コメント

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確かに。。。 (瀬戸のひしお。)
2016-12-21 14:35:08
お知り合いの会社での話しは有りそうですね。ただ私の仕事上でも言えるのですがこの手の理不尽な扱いは商品が相手にとって無二でないレベルでしか無いとも言えるのですよね⁉。
後の警察については(いじめ問題に対する学校同様)対応したことに対して何かしらのマイナス評価になることを恐れているのでしょうね‼。
竜王戦については何ともですがもし番勝負が始まってから騒ぎになるのを恐れたのが一番でしょうかね⁉。
理論なき取引は罪 (T)
2016-12-21 23:24:25
私も昔、あるメーカーで部品納品受入担当の仕事をしていたことがあるので
この話はかなり興味を惹きました。

いわば、悪役な納品先の立場だったわけですが、
同じ立場でも会社が違えば全てが根本的に違うなあという印象です。

下請法という下請け業者保護の法律があります。

その法律に沿った仕事をしていたので
このように下請け業者が一方的に不利になるような取引はありませんでした。

むしろ逆に下請け業者によっては、かなり強気で
「文句があるならオタクの部品は作らないよ」という
スタンスな場合もあるので、
そういった一筋縄ではいかない業者を相手に
仕事するのは大変でした(笑)。

今回問題となった金属部品ですが、バリはつきものです。

問題は発注業者(納品先)とどういう取り交わしをして
取引していたかです。

通常、発注業者は下請け業者と発注図面を取り交わします。
本当ならバリの取り扱いについて、図面に記載していなければいけません。

それが正常な取引というもの。

「今まで大丈夫だったから」というあいまいな取引は
下請け業者側からすれば絶対にしてはいけません。

もし、図面中にもバリについての記載が無く、取り決めもないのなら
下請け業者側から発注業者側にはっきり取り決めるよう
予め申し入れるべきでした。

それをしなかったのは発注業者にも責任はありますが
納品業者も責任を問われて仕方ありません。

私がいた会社で実施していた納品部品の合否判断としては

① 図面の指定寸法公差内にバリが収まればOK

② バリがあっては一切駄目なので、図面中の注記に「バリ無きこと」を
  記載する

③ 寸法指定が難しいので『限度見本』を業者間で取り交わす

  (限度見本とは許容ギリギリのバリがある実物部品を
   業者間双方で1つづつ保管し、疑義が生じた部品を
   それと比較して合否判断するというものです)

などがあったと記憶しています。

①~③は部品が製品に与える影響によって設計者の判断で使い分けします。

開発・設計をやっていたときは、そういう細かい指定を全て
図面に記載する立場でした。

図面指定するのは発注図面だけではありません。

受入検査部門向けに、検査用図面を用意するのも開発・設計の仕事でした。
部品を正確に受入検査するための図面です。

部品検査方法はある程度、内規で規定しており
必要があれば新たに図面に記載したりします。

なので、今回問題となったようなAとBの組みあわせ部品なら
通常の検査規定や検査用図面に規定した通りの方法で
検査されなければいけませんでした。

そういう細かな取り決め無しで発注・検査していたとしたら
この発注会社自体、
かなりいい加減で技術レベルが低い印象です。

いずれにしても両者間でそういった細かな取り決めをしていれば
今回のようなトラブルは絶対に起きていないはずです。

今回の発注業者はこの文面から私が感じるに下請法違反です。
厳密には両者の資本金金額によって少し状況は変わりますが、
部品のロットアウトに理論が見られないので。

本来なら公正取引委員会から
勧告、あるいは損害賠償責任を負わされる処罰対象になるはずです。

ですが、納入業者側も言いなりではなく、
はっきりと理論的に反論できるようでないと
今回のようにただ一方的に理不尽に悪者にされるだけです。

理論が無いのに金型作り直しなど絶対にしてはいけませんでした。

弱者にも知恵は必要不可欠です。

どのレベルの小さな会社かは知りませんが
例え社長1人でやっているような超零細企業でも
ちゃんとものを言う権利は保証されています。

理論武装無しに取引すべきではないとご友人にお伝え願えれば幸いです。
どうとでも言える (一公)
2016-12-22 00:03:38
>瀬戸のひしお。さん
すみません、おっしゃっている意味が分かりませんでした。

>Tさん
第三者は気楽に何でも言えますね。
本文では便宜上「バリ」と書きましたが、実際は良品だったらしいですよ。
また新しい金型で作った品物も、前の品物と寸分変わっていなかったらしいです。
次の品物のAB分解については、これはもう、明らかに不良品を作ることが目的だったようにしか思えません。
彼が得意先に意見を言ったところで、「じゃあオタクとは取引をしない」と言われたらオワリです。
彼もそれがイヤだから屈辱に耐えて、私にグチをこぼしていくばくかのストレスを解消したんじゃないでしょうか。
理想と現実は違います。
問題の方向性 (T)
2016-12-22 09:50:14
別に気楽な気持ちで書いたわけではないです。

現実にそのような不公正取引が行われているとすれば、
一担当が悩む問題ではありません。
問題を責任ある立場に上げるべきです。

会社間の問題なので会社としてどう対処すべきか
方針を最高責任者に問うべき問題です。

会社の方針として、そのような不公正取引でも
取引すべきメリットがあるとの責任者判断があるなら
その方針に従うまでです。

いずれにしても会社として公正取引委員会に相談すべき問題だと思います。
それでも問題解決はしないかもしれませんが
問題の方向性としてはそうすべきでしょう。

もしもそういうことも会社として出来ないのなら
悪いのは会社なので個人で悩むだけ損です。

確かに理想と現実は違いますが
問題の方向性が違ったままでは
何も変わりようがないと思います。
詳しく書けないことがある (一公)
2016-12-23 01:07:51
>Tさん
コメントをありがとうございます。
彼の会社は会社といっても家族経営の小さな町工場で、得意先とやりあう体力はなさそうです。そんな時間があったら部品のひとつも作っていたほうが賢明でしょう。
いずれにしても、彼もこの記事を読んでいるでしょうから、Tさんの提言を参考にしてくれればと思います。

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