創作日記&作品集&枕草子
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石原さんは田中角栄の何を天才というのだろうかと興味を持った。
図書館の待ち人数は10人を超えている。凄い人気だ。
石原さんか出版社か分からないが、売れる壷を心得ているのだろう。
二人の名前を並べれば間違いなく売れる。
「天才」というタイトルもうまい。
だが、内容は私には期待外れだった。
同じ時代に生きた私にとって知っていることばっかりだった。
むしろ若い世代には興味のある人物かも知れない。
石原さんを見つけて、自分で椅子を引っぱってくるエピソードは田中角栄らしい。
万事がこの調子だったのだろう。
だから、親しみをこめて「角さん」と呼ばれた。
とにかくロッキード事件は面白かった。
裏に隠れていた魑魅魍魎が続々と表舞台に引きずり出された。
石原さんは、角栄のどこに天才を見たのだろう。最後まで分からなかった。
同時に何故角栄を書いたのだろう。
これらの答えは、文学界10月号の斎藤環氏との対談の中にあるような気がする。
石原さんは大病をしている。「死」と直面している間は「死」は意外と遠くにある。
死の危険が遠ざかれば反対に「死」はほん間近に迫ってくる。
「死」の手触りを覚えているからだと思う。これは私も経験したことだ。
私も大病後一瞬先に死ぬかも知れないという恐怖がいつもある。
この対談で、石原さんが繰り返し言っているのは、「死ぬのが怖い」ということである。
これは人間の本質的な問題である。なんて正直な人だろうと思った。
いつも表舞台を歩いてきた人なのに、自分をさらけ出している。
それに対して、斎藤氏の答弁は平凡である。石原さんの率直な問いに戸惑っているのかも知れない。
そんな石原さんが書き残したい人物に田中角栄がいたように思えてならない。




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