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経済学は役に立つ
2009-10-17
/
Economics
・・・と
Maskin
が主張している。池尾・池田本でも紹介したように、今回の金融危機は投資銀行で起きた「取り付け」であり、Diamond-Dybvigの有名な論文で説明でき、自己資本規制の意味はDewatripont-Tiroleで・・・というように、たいていの現象は事後的には説明できる。困るのは、いつバブルが崩壊するのかを事前に予測する理論がないことだが、経済のようにきわめて複雑な非線形システムのふるまいを予測するのは、自然科学でも無理だ。たとえば東海地震がどれぐらいの規模になるかは予測できても、いつ起こるかは予測できない。
私も最近、経営学の本をいろいろ読んでみて、経済学って大したもんだなと、あらためて感心した。経営学の教科書はケース・メソッドといえば聞こえはいいが、要するに成功した会社の自慢話を並べているだけで、理論がないのだ。うまく行った会社だけをいくら分析しても、成功の理由はわからない。
タレブ
の指摘する「生存バイアス」があるからだ。経済学には曲がりなりにも理論があるので、どういう条件のもとで何が起こるかというロジックは明確だから、民主党のようなでたらめな財政運営を続けていたら何が起こるかは予測できる。次の4つのうち、どれか(あるいは複数の組み合わせ)が必ず起こる:
債務不履行
大増税
歳出の大幅削減(行政サービスの停止)
インフレ(国債価格の暴落)
1は先進国では考えにくいので、選択肢は2か3か4だろう。900兆円を超える政府債務を維持可能にするには、消費税だけなら40%以上に引き上げなければならない。他方、税収が増えないとすると、一般会計歳出を80%以上カットしなければならないが、いずれも政治的には不可能だろう。したがって政治的に可能(というか不可避)なのは15%以上のインフレだが、これも実質的な債務不履行だ。
片山さつき元主計官
によれば「マーケットのキャパは120兆円」だそうなので、来年度の新規国債と借換債の合計で135兆円以上となると、「国債バブル」が崩壊する可能性もある・・・ということだけは経済学でいえる。
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コメント
経済(複雑な非線形システムのふるまい)は・・・
(
yoshidkj
)
2009-10-17 18:02:05
宇宙物理とか海洋物理、気象学、森林科学、農学を学んだ人こそが、理解しやすいのだと考えます。複眼視が必要ですが、そこは訓練でしょう。
医学は「経済政策」ですか。
文学とか法学なんかは政治家やマスコミで十分でしょう。
ただ、心理や脳へ接近してるので日々修正が要求される高等な学問です。「生活学」とかに名前変えればいいのにと考えたりします。
Unknown
(
jayo2008
)
2009-10-17 20:11:01
経営学は経済学の派生学問だと考えてます。現実には人々は合理的に行動しないので、ケーススタディで補完するのでしょう。MBAでは失敗ケースもやります。
ところで、日本はムリして財政再建をはかるよりも、バラマキで、国債価格を下落させたほうが、いいことがあるのではないでしょうか?
もちろん、ゾンビ企業や金融機関はボロボロになりますが、年金債務の問題は解決するし、円安になるので輸出企業もメリットありです。
その後、増税することで、インフレは止められます。ただ、国債価格が下落しますかね。バラマカないと。。。
自分が思うところを書かせてください。
(
伊藤
)
2009-10-17 22:20:33
>>困るのは、いつバブルが崩壊するのかを事前に予測する理論がないことだが、
経済を扱うよりもっともっと単純な非線形微分方程式でも「解析解が無い」ことがいっぱい証明されています。つまり未来の予測は無理でしょう。
経済などの非線形システムに正のフィードバックがかかり時間発展する過程の予測は、フィードバックがない時のシステム関数に対してフィードバックを「小さい擾乱」として繰りこみ摂動理論でテイラー展開のように展開することでしか得られません。簡単に言うと、バブルを制御するためには、原子炉の制御理論のように経済の活力を極めて抑えることが肝要になると思います。しかし、このように経済を抑える方式でのバブル制御を成熟した一国で行うと、(フィードバックが小さければ小さいほど扱いやすいというコンセンサスが当局に生まれるため、言い換えるとフィードバックが大きいと未来を予測することは極めて不確定で危険な作業となるため当局が避けるため)相対的衰退がその国に起きると思います。
要は、バブルに対して政府は基本的に無理せず既存の民法刑法の枠内で扱い、崩壊後の社会の治療(同じバブル再発を防ぐ仕組み作り、新規刑事罰創設、生活保護など)に政府はその政策資源を集中した方がいいのかもしれません。人生の間違いは個人レベルでも国家レベルでもあります。それを否定するのではなく内包できるような社会システムを発展させていくことが「成長」には不可欠だと思います。
15%インフレ策
(
猫
)
2009-10-17 22:58:23
池田さんの考えは、ゆるやかな15%インフレならハイパーインフレを回避できるというものだったと思いますが、それは国家がやれる作業ではないですね。国家がやるとなると、市場とうまく付き合いながら公的資産を売却することになるでしょう。当然、外資に売却する場面も出てくるでしょうし、買い手側が強い場面では「かんぽの宿」と同じになります。
国家は商社ではないですし、政治的にむずかしい思います。諸外国の例を見ると、国家が公的資産の売却をはじめるのはハイパーインフレが起きたときからです。重要なのは、それさえやれないダメな国家も存在したということです。日本の場合、どうなんでしょうねえ、、、
Re: 15%インフレ策
(
池田信夫
)
2009-10-17 23:31:22
誤解のないように、私はインフレをコントロールできるとは言ってませんよ。他の手段が立法措置をともなうのに対して、インフレは自然発生的にも起こるので確率が高いというだけです。国債の暴落が起こった場合、実物資産や海外資産への逃避が起こってハイパーインフレになる危険は大きい。
ただし今のような「デフレ期待」が永遠に続くと仮定すると、発散する政府債務を永遠に先送りすることは論理的には可能です。しかし櫻川氏もいうように、100年以内には95%の確率で債務不履行(あるいはインフレによる債務の帳消し)が起こる。それが100年後に起こるか来年起こるかはわかりませんが。
初めまして
(
末岡
)
2009-10-18 00:48:52
前に総量規制に関した記事で、
遅まきながら先生の事を知りました
私は難しい事は分からないのですが、タシカに何か起きましょう、このまま行く筈ありますまい
一番インフレが来そうですが、
唯一橋下知事が洩らした様に、
公務員の人件費を減らせば→例えば半分とかって、
事態は改善しないものかなぁ〜?って思います
イツも思うのですが、予算って何費ナニ費・・・て、
ありますが、
も少し、費目毎に公開しないのでしょうか?
ハイパーインフレのシミュレーションがやれますか?
(
猫
)
2009-10-18 01:33:26
>誤解のないように、私はインフレをコントロールできるとは言ってませんよ。
分かりました。
>国債の暴落が起こった場合、実物資産や海外資産への逃避が起こってハイパーインフレになる危険は大きい。
まったく同感ですし、日本はそうなると思います。ハイパーインフレはもはや不可避なところまで来てしまっていると考えるほうが現実的でしょう。未来予測というより、現実に起こり得る問題としてハイパーインフレを考えるのが経済学者の仕事ではないかと思うのですが、間違ってますか?
日本に、ハイパーインフレの研究をしている経済学者が何名いるのでしょうか。政治レベルでは、ハイパーインフレにうまく対応した国家とそうでない国家を見分けることができます。旧東欧諸国が個別に行った政策が参考になるのですが、チェコなどはとにかく国有資産を売却し、損切りをとことんやって、最終的にスロバキアという国土の一部まで損切りして、それで経済を復興させますが、日本にそんなことはとてもやれそうにないわけで、ではどういうやり方がよいのでしょうか?
私の見るところ、池田さんもそうでしょうし、有能な経済学者の大半がハイパーインフレを事実上の恐慌であると認識しているように思います。にもかかわらず、すでに多くの国で起きて生のデータがたくさんあるというのに、モデルをつくった人はいないでしょう。経済素人の私のほうが詳しいくらいでして、これはなぜなんでしょうか。なんでもかんでも社会主義のせいにしてしまうのは何も考えていないのと同じではないかと思うのですがw
余談ですが、政治はそのときにならないと機能しません。自民党なんか、大多数の衆院議員が、都議選で惨敗する直前まで選挙で勝てると思っていましたよ。西松事件が下火になった頃、都議選の約1ヶ月前に故人献金問題が出てきて、もうこれで選挙は大丈夫だと言っていたバカもいましたしねw
科学的理論には再現性が不可欠
(
Retired Scientist
)
2009-10-18 01:43:11
物理や工学では実験の再現性が非常に良い為高い信頼性で理論が構築出来ます。非常に複雑で非線形な生体でも再現性が或程度確保出来るので医学でも科学的理論を作る事が可能で相応の予言性があります。反対に、例え非常に簡単な物理的システムでも特異点を含んでいればその点を通過すればその後は何が起こるかは再現できません。どんなに非線形で複雑なシステムでも、エネルギーは高い所から低い所に流れる、という大原則が維持されている限り再現性があります。非線形制御理論の根底にはこの大原則が使われているのです。例えシステムに特異点があっても、そこを通過しないように設計すればよいのです。
人間の頭脳は沢山の特異点を持つシステムで往々にしてエネルギーが低い所から高い所に流れるかのごとき挙動を示します。その様な頭脳の集合体である人間社会の営みが経済なのですから、今のやり方では再現性のある経済理論を作るのは無理です。
最近ゲッコーの有名な「強欲は良いことだ」という言葉に対し、今の経済崩壊の危機に直面して「強欲は悪い事だ」という議論が起こっています。強欲は特異点に他ならないのです。無から創った通貨は勿論特異点です。システムから特異点を排除するのは無理でも非線形制御理論のやりかたを真似て、特異点を通らない様に経済システムを設計すれば安定な制御が可能です。そうすれば再現性のある経済理論を構築する事も可能になります。
危機の長所
(
tyonobe
)
2009-10-18 03:53:34
それがどういったやり口になるにせよ、遅かれ早かれ国家という借金取りが、我々のところへ厚かましく押しかけて来て、金目のものを根こそぎさらって行くのは、どうやら確実のようだ。あれっ、金を借りてたのは国家のほうで、貸してたのは国民じゃなかったっけ?金貸して、借金取りに怯えなけりゃならないの?・・・・っていう風に、危機にも良いところがあるとしたら、例えば国家のように、普段我々がその存在を当たり前に感じていて特に疑ってもいないものが、そもそも誰がどうやってどういう目的で作って、どういう具合に今ここに存在しているのか、そういう根源的なことの種明かしがされることなんだろう(浦沢漫画のクライマックス風に)。そして今回のサブプライム危機が、高度に発達した金融工学に起因したように、国債バブルもまた、万能であるかのように装うこの近代国家という人工物にその発生の原因が求められるように思える。
Unknown
(
kk8n53m
)
2009-10-18 13:31:11
社会主義ってのも一種の金融派生商品であって、就業ポストと健康保険と土地価格は絶対元本割れしないっていうセールストークで納税という形でポジションを買わせていた。そして国家という会社が予算を執行するまでの経路が複雑すぎて、実際にどういうプロセスが起きていて予算の実際の効率はいくらかというのが全くわからなくなっているんですよね。確かに「絶対に正しい」哲学(反戦平等など)を基礎にして「格付け」をしていたからといってどうにかなるわけではないということを体感する上で、国家破綻と貨幣の崩壊というのは意義がありますね。
市場と国家は起源がちがいます
(
猫
)
2009-10-18 17:25:38
私は、ビジネスをしておられる方々には、「市場が形成する時空間と国家が形成する時空間は異質でしょう」と言うのですが、学者さんたちには、「市場原理と国家原理はちがう」という言い方のほうが通用するかもしれないですね。
国民は、何かを買うわけでもないのに国家に税を支払い、一方、赤字の地方空港がよい例ですが、利用するわけでもないのに国家から何かを与えられてしまう。これを市場原理で説明することはできないでしょう。マクロ経済学や厚生経済学は、この国家の行為を正当化する方便を提供するかもしれませんが、行為の目的を説明することはできないでしょう。
二度の大戦前の国家は、空間を拡大するために富や財を収奪し、時間を短縮するために収奪した富や財を再配分していたと言えます。二度の大戦後の国家は、空間の密度を増大するために富や財を収奪し、時間を節約するために収奪した富や財を再配分していたと言えるでしょう。しかし、空間密度の増大や時間節約の考えは、通用しなくなってきていると思います。
必要なのは国家が形成する時空間の新しい考えであって、その新しい考えの中で財政の健全化や国民生活の不安を解消して行かなければ、破綻は不可避でしょう。とはいえ、国家に市場原理を導入することはできないと考えます。なぜなら、国家と市場は起源がぜんぜんちがいますから。
Unknown
(
yolatengo
)
2009-10-18 22:39:10
>国家に市場原理を導入することはできないと考えます。
国家に市場原理を導入するなんて誰も言ってないと思う。国家の役割を小さくしてその分を市場に任せるというのならわかるけど。
役割分担さえむずかしい
(
猫
)
2009-10-18 23:02:39
>国家に市場原理を導入するなんて誰も言ってないと思う。国家の役割を小さくしてその分を市場に任せるというのならわかるけど。
国家は市場とは別の原理で回転する。国家に市場原理を導入することができない以上、財政に市場原理を導入することもできないのです。回転の速度も位相も異なるため、国家と市場との役割分担さえむずかしい。
私が言いたいのは、ハイパーインフレが国家原理で生じるとすれば、市場原理で阻止することはおそらくできないということです。にもかかわらず、経済学者が市場原理でハイパーインフレを考えるとすれば、それは不毛というものでしょう。そのような経済学は、役立たない学問になったとしてもしょうがないわけですよ。
経営学の理論書
(
NAO
)
2009-10-19 20:06:48
バーナードが「経営者の役割」で組織論の協働メカニズムを解き明かしています。かなり難解ですが。
ピーター ドラッカー
(
安冨歩
)
2009-10-20 22:43:44
ごぶさたしています。久しぶりに拝見しました。
経営学は何を読まれたのでしょうか?私の経験では、ピーター・ドラッカー『マネジメント』は読まれましたでしょうか?これは本当に凄い本だと思います。他の経営学者の本の大半は、池田さんの言う通りだと思いますが、経済学がそれに勝っているとは思いません。
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医学は「経済政策」ですか。
文学とか法学なんかは政治家やマスコミで十分でしょう。
ただ、心理や脳へ接近してるので日々修正が要求される高等な学問です。「生活学」とかに名前変えればいいのにと考えたりします。
ところで、日本はムリして財政再建をはかるよりも、バラマキで、国債価格を下落させたほうが、いいことがあるのではないでしょうか?
もちろん、ゾンビ企業や金融機関はボロボロになりますが、年金債務の問題は解決するし、円安になるので輸出企業もメリットありです。
その後、増税することで、インフレは止められます。ただ、国債価格が下落しますかね。バラマカないと。。。
経済を扱うよりもっともっと単純な非線形微分方程式でも「解析解が無い」ことがいっぱい証明されています。つまり未来の予測は無理でしょう。
経済などの非線形システムに正のフィードバックがかかり時間発展する過程の予測は、フィードバックがない時のシステム関数に対してフィードバックを「小さい擾乱」として繰りこみ摂動理論でテイラー展開のように展開することでしか得られません。簡単に言うと、バブルを制御するためには、原子炉の制御理論のように経済の活力を極めて抑えることが肝要になると思います。しかし、このように経済を抑える方式でのバブル制御を成熟した一国で行うと、(フィードバックが小さければ小さいほど扱いやすいというコンセンサスが当局に生まれるため、言い換えるとフィードバックが大きいと未来を予測することは極めて不確定で危険な作業となるため当局が避けるため)相対的衰退がその国に起きると思います。
要は、バブルに対して政府は基本的に無理せず既存の民法刑法の枠内で扱い、崩壊後の社会の治療(同じバブル再発を防ぐ仕組み作り、新規刑事罰創設、生活保護など)に政府はその政策資源を集中した方がいいのかもしれません。人生の間違いは個人レベルでも国家レベルでもあります。それを否定するのではなく内包できるような社会システムを発展させていくことが「成長」には不可欠だと思います。
国家は商社ではないですし、政治的にむずかしい思います。諸外国の例を見ると、国家が公的資産の売却をはじめるのはハイパーインフレが起きたときからです。重要なのは、それさえやれないダメな国家も存在したということです。日本の場合、どうなんでしょうねえ、、、
ただし今のような「デフレ期待」が永遠に続くと仮定すると、発散する政府債務を永遠に先送りすることは論理的には可能です。しかし櫻川氏もいうように、100年以内には95%の確率で債務不履行(あるいはインフレによる債務の帳消し)が起こる。それが100年後に起こるか来年起こるかはわかりませんが。
遅まきながら先生の事を知りました
私は難しい事は分からないのですが、タシカに何か起きましょう、このまま行く筈ありますまい
一番インフレが来そうですが、
唯一橋下知事が洩らした様に、
公務員の人件費を減らせば→例えば半分とかって、
事態は改善しないものかなぁ〜?って思います
イツも思うのですが、予算って何費ナニ費・・・て、
ありますが、
も少し、費目毎に公開しないのでしょうか?
分かりました。
>国債の暴落が起こった場合、実物資産や海外資産への逃避が起こってハイパーインフレになる危険は大きい。
まったく同感ですし、日本はそうなると思います。ハイパーインフレはもはや不可避なところまで来てしまっていると考えるほうが現実的でしょう。未来予測というより、現実に起こり得る問題としてハイパーインフレを考えるのが経済学者の仕事ではないかと思うのですが、間違ってますか?
日本に、ハイパーインフレの研究をしている経済学者が何名いるのでしょうか。政治レベルでは、ハイパーインフレにうまく対応した国家とそうでない国家を見分けることができます。旧東欧諸国が個別に行った政策が参考になるのですが、チェコなどはとにかく国有資産を売却し、損切りをとことんやって、最終的にスロバキアという国土の一部まで損切りして、それで経済を復興させますが、日本にそんなことはとてもやれそうにないわけで、ではどういうやり方がよいのでしょうか?
私の見るところ、池田さんもそうでしょうし、有能な経済学者の大半がハイパーインフレを事実上の恐慌であると認識しているように思います。にもかかわらず、すでに多くの国で起きて生のデータがたくさんあるというのに、モデルをつくった人はいないでしょう。経済素人の私のほうが詳しいくらいでして、これはなぜなんでしょうか。なんでもかんでも社会主義のせいにしてしまうのは何も考えていないのと同じではないかと思うのですがw
余談ですが、政治はそのときにならないと機能しません。自民党なんか、大多数の衆院議員が、都議選で惨敗する直前まで選挙で勝てると思っていましたよ。西松事件が下火になった頃、都議選の約1ヶ月前に故人献金問題が出てきて、もうこれで選挙は大丈夫だと言っていたバカもいましたしねw
人間の頭脳は沢山の特異点を持つシステムで往々にしてエネルギーが低い所から高い所に流れるかのごとき挙動を示します。その様な頭脳の集合体である人間社会の営みが経済なのですから、今のやり方では再現性のある経済理論を作るのは無理です。
最近ゲッコーの有名な「強欲は良いことだ」という言葉に対し、今の経済崩壊の危機に直面して「強欲は悪い事だ」という議論が起こっています。強欲は特異点に他ならないのです。無から創った通貨は勿論特異点です。システムから特異点を排除するのは無理でも非線形制御理論のやりかたを真似て、特異点を通らない様に経済システムを設計すれば安定な制御が可能です。そうすれば再現性のある経済理論を構築する事も可能になります。
国民は、何かを買うわけでもないのに国家に税を支払い、一方、赤字の地方空港がよい例ですが、利用するわけでもないのに国家から何かを与えられてしまう。これを市場原理で説明することはできないでしょう。マクロ経済学や厚生経済学は、この国家の行為を正当化する方便を提供するかもしれませんが、行為の目的を説明することはできないでしょう。
二度の大戦前の国家は、空間を拡大するために富や財を収奪し、時間を短縮するために収奪した富や財を再配分していたと言えます。二度の大戦後の国家は、空間の密度を増大するために富や財を収奪し、時間を節約するために収奪した富や財を再配分していたと言えるでしょう。しかし、空間密度の増大や時間節約の考えは、通用しなくなってきていると思います。
必要なのは国家が形成する時空間の新しい考えであって、その新しい考えの中で財政の健全化や国民生活の不安を解消して行かなければ、破綻は不可避でしょう。とはいえ、国家に市場原理を導入することはできないと考えます。なぜなら、国家と市場は起源がぜんぜんちがいますから。
国家に市場原理を導入するなんて誰も言ってないと思う。国家の役割を小さくしてその分を市場に任せるというのならわかるけど。
国家は市場とは別の原理で回転する。国家に市場原理を導入することができない以上、財政に市場原理を導入することもできないのです。回転の速度も位相も異なるため、国家と市場との役割分担さえむずかしい。
私が言いたいのは、ハイパーインフレが国家原理で生じるとすれば、市場原理で阻止することはおそらくできないということです。にもかかわらず、経済学者が市場原理でハイパーインフレを考えるとすれば、それは不毛というものでしょう。そのような経済学は、役立たない学問になったとしてもしょうがないわけですよ。
経営学は何を読まれたのでしょうか?私の経験では、ピーター・ドラッカー『マネジメント』は読まれましたでしょうか?これは本当に凄い本だと思います。他の経営学者の本の大半は、池田さんの言う通りだと思いますが、経済学がそれに勝っているとは思いません。
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