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利益相反の犠牲者

私がRSSリーダーに入れている"The Big Picture"の管理人、Barry Ritholtzの本"Bailout Nation"の発売が、1月中旬から何度も遅れていたが、結局、発売中止になった。

版元(McGraw-Hill)の説明では「事実の確認が取れない」というのが理由だが、Ritholtzがくわしく説明しているように、これは嘘である。本当の理由は、McGH社と同じ持ち株会社の傘下にあるS&Pを、Ritholtzが「ポン引き」と書いたことだ。編集者の反対によって彼は原稿を「外交的に」書き直したが、McGH社は最終的に出版中止を決めた。オリジナルの原稿をみても、表現はやや穏当を欠くとはいえ、格付け会社が債券の発行元から手数料をもらって格付けを行なうのは、ポン引きが娼婦を格付けするようなもので客観性は期待できない――というのはごく当たり前の話で、今どき目新しくもない。

このエピソードは、バブル崩壊のたびに問題になる利益相反の皮肉な例だ。ITバブルのときは、ベンチャー企業のIPOを引き受けた投資銀行のアナリストがバブルをあおり、エンロンのときは監査をやったアーサー・アンダーセンがコンサルティングもやっていた。Ritholtzが批判したのは、まさにこうしたcorporate entanglementだったのである。
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コメント
 
 
 
日本の翻訳出版 (老耄爺)
2009-02-28 17:56:25
出版業界の腐敗は日本でも珍しくない。翻訳出版においては、原作者に断りもなく、小説では日本人好みの筋書にストーリーを変えることさえある。ノンフィクションでは内容のすり替えこそ無いものの、(当事者に)都合の悪い内容を省くことは日常茶飯事である。

例えば、日本在住の米人ジャーナリストによる戦後の闇社会を描いたTOKYO UNDERWORLDは
ノンフィクション部門のピュリッツァー賞を取った力作であるが、翻訳本では肝心な部分が省いてある。金大中の誘拐に東京の韓国系暴力団が如何に関わったか
原本では詳述されているが翻訳本では全く分からない。

S学会の出版妨害やそれに屈する出版社の事件なども周知の事実であろう。
 
 
 
Unknown (pk-uzawanian)
2009-02-28 18:35:19
情報の遮断・操作というのは統治の基本ですね。
基本的に、敗戦によって米国の間接統治下にある日本の筆頭支配人とは、朝日・読売などのマスコミです。
彼らが編集によって日本人の視野と思考をコントロールしている。
テレビに国営のNHKがあるように、新聞にも国営があったほうがいい。
権力への抵抗手段を日本政府も持つべきだと思う。
 
 
 
Unknown (kk8n53m)
2009-02-28 19:47:47
情報を扱う市場が独占されているなら、そのボトルネックを営利的に使うのは当たり前でしょう。問題はなぜボトルネックを解消するような制度設計がなされないのかです。
 
 
 
国営好きの社会主義者 (Taro)
2009-02-28 22:52:03
pk-uzawanian氏曰く「新聞にも国営があったほうがいい。権力への抵抗手段を日本政府も持つべきだと思う」

典型的なStatist(国家統制主義者)の主張ですね。朝日や読売以外に新聞会社ってありませんでしたっけ? しかも朝日にしても毎日、読売にしても、マッチ・ポンプをやっているだけで、結局は日本政府や自民党を批判する役回りを演じてはいるが、日本社会が社会主義社会になることもリバタリアン的無政府社会になることも、何も望んではいない。彼らは、国民の思考を低回させることで、現体制をそのままの形で維持させ、彼ら自身の既得権とその恩恵を共有している日本政府とその支配政党の既得権をちゃんと守ってやっている。だから、彼らは左派でも何でもない。リベラル傾向の日和見主義者に過ぎない。左派ならプロレタリア独裁を標榜するでしょう。

そして、右だろうが左だろうが、保守だか革新だか、何にせよ、国家は市場経済と私有財産と個人の自由に対する最大の敵です。徴税と泥棒とは変わりがない。累進的な所得税はもっと酷い不条理です。

だから、リバタリアンは国家を廃絶することを目標にしているわけです。国家・政府や独占資本を味方につけたら、リバタリアニズムは骨抜きにされてしまうのです。
 
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