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「希望の国、日本」に書かれていない絶望的な未来
日本経団連の会長が御手洗富士夫氏になって初めて公表された政策ビジョン「希望の国、日本」が話題になっている。マスコミ的には、消費税の2%引き上げを求めたとか憲法改正を提言したとかいうのが関心を呼んでいるが、そのページを見てまず目につくのは「全文のPDF版が閲覧いただけます(印刷は出来ません/冊子版が後日発売される予定です) 」という表示だ(*)。
ふーん、経団連って金持ち企業の集まりだと思ってたけど、意外に金に困ってるんだ。自分たちのいちばん大事な主張を世の中に伝えるより、冊子を売って小金をもうけるほうが大事らしい(でもそんな冊子を買う人がいるんだろうか)。これって情報の流通を阻害することが「知財立国」だと思い込んでるキャノンの社長が考えたのかもしれないけど、こういう大事と小事の優先順位のおかしい人たちが提唱する「国のかたち」に説得力があるんだろうか・・・
全体に説教くさく、「精神面を含めより豊かな生活」とか「公徳心の涵養」などの精神論が多い。行財政改革に多くのページがさかれ、労働市場について「ビッグバン」を提唱しているが、実はもっとも重要なメッセージはここに書かれていないことにある。145ページの冊子の中に、日本経済の最大の課題である資本市場改革についての記述が1行もないのだ。
これについての経団連の考え方は、昨年12月に出た「M&A法制の一層の整備を求める」という提言に書かれている。それによれば「消滅会社が上場会社である場合、現金又は日本上場有価証券(あるいは日本の上場基準を満たす有価証券)以外を対価とする合併の決議要件は、たとえば特殊決議とするなど、厳格化すべきである」という。
ちょっとわかりにくいが、これは要するに三角合併ができないようにしてほしいということだ。三角合併とは、外資が日本企業を買収するとき、日本に子会社をつくって株式交換で買収することだ。2005年にできた会社法で認められたが、財界の反対で施行が07年5月に延期されていた。通常の企業買収は、株主の過半数が出席してその2/3が賛成する特別決議で成立するが、今度の提言ではそれを株主数で過半数かつ議決権で2/3以上の賛成が必要な特殊決議を条件とすることで、やりにくくしろというのだ。
彼らが外資を恐れるのは、日本の会社の資本効率が(したがって株価も)低いからだ。たとえばグーグルの株式の1割を使えば、株式交換で日立グループ885社を全部買収できる。行政には「聖域なき改革」を求め、貿易についてはFTAなどによる市場開放を求める財界が、自分の会社だけは聖域にして「鎖国」したいのである。対内直接投資のGDP比が世界で158位という日本で、「株価至上主義」の脅威を恐れているのは無能な経営者だけだ。
そもそも財界団体が3つもある状態さえリストラできない財界のおじさんたちが、改革を口にする資格があるんだろうか。こんな人々が経営者としてリードする「希望の国」の未来は絶望的だ。
(*)コメントで指摘されたが、このファイルは引用(一部コピー)もできないように制限がかかっている。しかしBrava! Readerなどの互換リーダーで読めば、コピーも印刷もできる。(追記)この冊子が発売された。定価は1260円だそうである。
ふーん、経団連って金持ち企業の集まりだと思ってたけど、意外に金に困ってるんだ。自分たちのいちばん大事な主張を世の中に伝えるより、冊子を売って小金をもうけるほうが大事らしい(でもそんな冊子を買う人がいるんだろうか)。これって情報の流通を阻害することが「知財立国」だと思い込んでるキャノンの社長が考えたのかもしれないけど、こういう大事と小事の優先順位のおかしい人たちが提唱する「国のかたち」に説得力があるんだろうか・・・
全体に説教くさく、「精神面を含めより豊かな生活」とか「公徳心の涵養」などの精神論が多い。行財政改革に多くのページがさかれ、労働市場について「ビッグバン」を提唱しているが、実はもっとも重要なメッセージはここに書かれていないことにある。145ページの冊子の中に、日本経済の最大の課題である資本市場改革についての記述が1行もないのだ。
これについての経団連の考え方は、昨年12月に出た「M&A法制の一層の整備を求める」という提言に書かれている。それによれば「消滅会社が上場会社である場合、現金又は日本上場有価証券(あるいは日本の上場基準を満たす有価証券)以外を対価とする合併の決議要件は、たとえば特殊決議とするなど、厳格化すべきである」という。
ちょっとわかりにくいが、これは要するに三角合併ができないようにしてほしいということだ。三角合併とは、外資が日本企業を買収するとき、日本に子会社をつくって株式交換で買収することだ。2005年にできた会社法で認められたが、財界の反対で施行が07年5月に延期されていた。通常の企業買収は、株主の過半数が出席してその2/3が賛成する特別決議で成立するが、今度の提言ではそれを株主数で過半数かつ議決権で2/3以上の賛成が必要な特殊決議を条件とすることで、やりにくくしろというのだ。
彼らが外資を恐れるのは、日本の会社の資本効率が(したがって株価も)低いからだ。たとえばグーグルの株式の1割を使えば、株式交換で日立グループ885社を全部買収できる。行政には「聖域なき改革」を求め、貿易についてはFTAなどによる市場開放を求める財界が、自分の会社だけは聖域にして「鎖国」したいのである。対内直接投資のGDP比が世界で158位という日本で、「株価至上主義」の脅威を恐れているのは無能な経営者だけだ。
そもそも財界団体が3つもある状態さえリストラできない財界のおじさんたちが、改革を口にする資格があるんだろうか。こんな人々が経営者としてリードする「希望の国」の未来は絶望的だ。
(*)コメントで指摘されたが、このファイルは引用(一部コピー)もできないように制限がかかっている。しかしBrava! Readerなどの互換リーダーで読めば、コピーも印刷もできる。(追記)この冊子が発売された。定価は1260円だそうである。
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なぜ世界は不況に陥ったのか
ハイエク 知識社会の自由主義
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傲慢な援助
In FED We Trust
倒壊する巨塔―アルカイダと「9・11」への道
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アニマル・スピリット
ブラック・スワン―不確実性とリスクの本質
10万年の世界経済史
Macro-economics
思考する言語:「ことばの意味」から人間性に迫る
市場の変相:サブプライム後の「金融適者生存」の法則
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中山信弘:著作権法



印刷禁止のほうは、PCの画面で見ればいいことですが、引用禁止のほうは、どうしようもありません。
なお、これは、たしか、アドビの暗号技術が使われており、この解除に関して、米国では、DMCA関係でロシアの技術者が逮捕・・・といった事件があったような気がします。
これを日本で行ったらどうなるのでしょうか。また、この冊子の内容は、米国民にも関心があると思いますが、これを米国で行ったらどうなるのでしょうか。政治分野の批評のための引用に関してはDMCAの例外措置はあるのでしょうか?
ICPFのテーマとしても面白いと思います。
なお、超高速リーダーである foxitでは、コピーペーストをしようとすると、ご丁寧にその旨がポップアップしてきます。
ただ、今実験したところ、Bravaでは印刷も引用もできますね・・・。
「ファイル」→「文書のプロパティ」→「セキュリティ」ですね。
今実験したところ、
「文書のすべてが暗号化されているために、検索エンジンは文書のメタデータにアクセスできません」とあります。
ようは、この文書の中身をグーグルで引っ掛けることはできないようです。
経団連は以前は少しはましな人もいたのかもしれません。ただだいたい財界活動というのは経営者としては使い物にならない老人が名誉欲と権勢欲を満たすためのものではないかと。いつまでも肩書き欲しい老人がいて、出身企業のほうもそちらにかまけててくれれば面倒もない思ってできている部分もあります。ましてや「労務屋」とまで言われた日経連がくっついてからは、ますます薄汚さが増してきているようです。
ところでこちらのブログでは評判がイマイチのWikipedeiaですが、見てみるとけっこう面白いですよ。
御手洗冨士夫
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%BE%A1%E6%89%8B%E6%B4%97%E5%86%A8%E5%A3%AB%E5%A4%AB&oldid=11053244
御手洗毅
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A1%E6%89%8B%E6%B4%97%E6%AF%85
『三角合併解禁は時期尚早(きみ国売りたもうことなかれ)1〜2』
http://diary.jp.aol.com/applet/uvsmfn2xc/20070419/archive
池田先生のブログのリンクを張り忘れてしまいました。文字制限の関係で リンクを張れ直せません。お気に召さないのであれば、このコメントも削除してください。
岩瀬大輔氏は東大法学部在学中に司法試験に合格し、ハーバード・ビジネススクールを成績最優秀で卒業した東大法学部の俊英中の俊英です。
ぜひ記事をご覧下さい。
三角合併解禁に反対。
http://totodaisuke.weblogs.jp/blog/2007/04/post_92d6.html
結論的に言うと、良い事なんてないでしょうね。
日本の株主には、三角合併を否定的・悲観的に考えてもらいたいと思っています。
前向きに考えるより、否定的悲観的ネガティブに考えてルール変更を受け入れる方が結果は良いでしょうね。
いろいろな角度から考察しても、国際収支統計上も、どう考えても 三角合併解禁は危険です。
私のいろいろ調べましたが、同じような考えに 外務省出身の原田武雄氏やアクティビスとファンドの藤巻健児さんもいらっしゃるようです。
私の昨日と今日のブログ記事を張らせていただきます。
『国際収支統計上の三角合併解禁リスク』
http://diary.jp.aol.com/applet/uvsmfn2xc/20070424/archive
『5月1日三角合併解禁後の日本株式市場の最悪シナリオPart2 』
http://diary.jp.aol.com/applet/uvsmfn2xc/20070423/archive
このまま 間違ったアメリカの対日要求に屈して、日本が再び中国並みに落ちてゆく危険を 私は個人的に、とてもとても心配しています。
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