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レッドネックの反乱

2016-11-08 16:58:05 | ニュース
この数か月間、トランプ候補の支持者が一体全体どういう連中なのかずっと気になって来た。ニューズウィーク日本版(2016年11/15)に私が今迄に読んだ記事の中で最もピンときた記事を見つけた。彼等は貧困家庭に生まれ教育のない白人労働者で、グローバリゼーションの為に職を奪われたと信じ既存政治を憎み、トランプが初めて立ち向かってくれたと思っている。

◆トランプに熱狂する白人労働階級「ヒルビリー」の真実
・ベストセラーからアメリカを読む/渡辺由佳里
http://www.cccmh.jp/mail/u/l?p=thkguo6v-qozaW6UY

トランプが何度となく人種差別や女性蔑視の暴言を吐き、過去のセクハラ行為を暴露されても彼等の思い込みは変わらないという。彼等はヒルビリー(田舎者)とかレッドネック(無学の白人労働者)、ホワイトトラッシュ(白いゴミ)等と呼ばれ皆に馬鹿にされる存在だった。彼等は「既存政治に反乱」を起こしているのだ。

私は実感としてある程度理解できた。90年代半ばから米国で働いた時、アップル社出身でテキサス州の会社に転職して幹部として働き、ワシントン州に来て私の下で一緒に働いた同僚に聞いた話だ。彼によると南部の労働者たちはレッドネック(屋外の仕事で首が赤く焼けた労働者のこと)と呼ばれていた。

彼の言葉には、レッドネックとは管理職の下で働く教育のない現場労働者といった上から目線の印象があった。彼の言葉はさらに厳しく南部のレッドネックは自ら考えることのできないフォロワー(追随者)だと決めつけた。言葉の端々に軽蔑を感じた。

南部および中西部の諸州は強い共和党支持だが、そこでレッドネックがトランプ支持の岩盤になっている。ところがその中でも従来からプロビジネスの共和党主流派ではなく、むしろ犠牲になった労働者階級がトランプを支えている。ということで共和党主流派のブッシュ弟などが次々とトランプから離れて行ったのは理解できる。

一方、東部と西海岸は民主党が非常に強く、ヒラリーの支持基盤で殆ど運動せずとも支持は揺るいでない。だがそれだけでは大統領選は勝てない。中間に存在する接戦州を幾つとるかで勝負は決まる。ヒラリーが勝つには接戦州で教育のある無党派層の支持を得ることだ。

明日の昼までには新大統領が決まり、多分少し遅れて議会の新勢力の決着がつく。先日投稿したヒラリー圧勝、上院民主党、下院共和党という私の予測は変えるつもりはない。

その他に注目する投票結果がある。米国大統領選に合わせて州ごとに異なる住民投票が実施され、その中でもマリワナの合法化が注目されている。現在は約半数の州が医療用マリワナは認められ、娯楽用としても4州が認められている。私が知る限り米メディアの予測はマリワナを合法化する州が増えそうだ。

先日、元芸能人がマリワナを所有・吸引していたとして逮捕されたニュースがテレビを賑わしたが、米国では違法として逮捕されることもないことになる。彼女には信念があったのだろうが、逮捕の危険を冒さず米国でやれば良かったのだろうか。

私が米国にいた頃は合法化されてなかったが、もし合法化されていてパーティに招待され勧められたらどうしたか自信が無い。何しろ禁止されていても何度も飲酒運転した私だ。レッドネックがピックアップトラックに6パック(缶ビール6本)を積んで飲みながら運転なんてのは映画等で見慣れた風景だったから。■

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