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内なるトランプ

2018-01-26 22:18:56 | ニュース
この1週間トランプ大統領就任1年を批評する報道を数多く見かけた。トランプ大統領をけなす記事ばかりだったと。私自身も皮肉っぽい記事を何本か投稿した。だが、ここに来て突然私の「内なる声」が聞こえて来た。「よくそんな格好良い事ばかり言えるな」と、「実は内心トランプに賛成しているのでは」と疑う声だ。

2016年大統領選のさ中に「トランプ隠し」という言葉を覚えているだろうか。トランプ支持を隠して事前調査に応えた有権者が無視できないほど多く、その結果マスコミが事前に報じた当落予測を狂わせる結果になった。トランプ支持とは恥ずかしくて言えない、米国の「本音と建前の相克」を言い表したものだ。

現在トランプ大統領の支持率は押しなべて38%と言われているが、もしかしたらもっと沢山いるのかもしれない。今でも相当数の「トランプ隠し」がいるのかもと思う。もしかしたら我国のトランプ批判の陰にも隠れているかもしれない。実は無意識のうちにトランプがやっていることを認めているかも、というのがこの記事のポイントだ。

まず最初に不法移民問題

日本が16年に受け入れた難民は28人、17年上期はわずか3人だというのが現実だ。その代わりに各国に巨額の支援をしているが、日本は難民対応を非難されないよう金をバラまいているとも言えるのだ。ドイツは難民100万人受け入れて政権は困難に陥ったが、米国ではヒスパニックだけで不法移民とその子孫が2,000万人もいて、その扱いを巡って対立が起こっている。世界のどこも経験してない問題だと理解する必要がある。

日本は難民問題について四の五の言う権利はない。日本は四方を海に囲まれているので、トランプの主張する国境の壁が既に存在し厳格な国境警備があり機能している。何をされようと絶対に米国に行っていい生活をしたいというメキシコ人や中南米人もいない。既に和製トランプ大統領が何代も続いているのだ。それについて何も言わない私もマスコミも政治家も、全員日本の‘トランプ政治’を認めているだろう、ということだ。

次に女性蔑視について

ハリウッドから始まった性的暴行の訴えは#MeeTooを合言葉に世界的な広がりを見せている。トランプ氏のセクハラ疑惑は大統領選頃から指摘されてきたが、一昨日も有名なポルノ女優が立ち上がりかつてトランプ氏にセクハラされたと訴え再び注目されている。彼が最終的に大統領職を失う有力な決め手になるのではという声もある。先日米国の100万人の女性が新たに選挙人登録をしたという。トランプ再選の最大の壁になると見られている。

だが、日本での盛り上がりは今一だ。私はスケベーだが性的暴行と指摘されるようなことをした覚えはない。日本人男性は皆そう言うかもしれない。日本では働く女性が増え70%を超えた。だが、依然として男性社会の下で指示を受けて働いているのが現実だ。その環境で女性に対するパワハラはなかなか表面化しないという。

日本は女性の社会進出と活躍のランキングで世界100位以下という恥ずかしい状況だ。#MeeTooはそれ程広がらず日常的なパワハラがあるけど僅かしか表面化しない理由のようだ。自らに跳ね返ってくるのが怖くて、政治家やマスコミは問題指摘しないと疑う、私も含め。なもんでトランプのセクハラなんか指摘する資格はないのです。

最後は資質の問題、言い換えると無知

トランプ大統領は建国の建前から絶対言ってはいけない言葉を平気で言って周りを驚かせ言い訳に走らせ、内外の国や人達を激怒させマスコミに叩かれた。アフリカを「肥溜め国」と言い、メキシコ人やハイチ人を薬物運び屋呼ばわりし、イスラム教徒を侮辱した。一方で、自分を「非常に安定した天才」と言って周りをずっこけさせた。

彼は確かに言ってはいけない言葉を発したが、指摘した国や人達が多くの問題を引き起こしたのは事実で、他の多くの国が対応策をとっているのは事実だ。例えば禁止薬物の多くはメキシコ国境を越えて来るしメキシコマフィアが関わっているのは事実だ。だが、それはあくまで限られた特定のメキシコ人である。

今まで政治家はメキシコ人とは決めつけなかった。それが上に立つリーダーのあるべき姿だった。このような単純化した物言いは誤解を招く恐れがある。単純に大統領の資質の問題として決めつけて良いものか私は分からない。だが、それでは物事を曖昧にし解決を遅らせる。内心「よくぞ言ってくれた」と思う人も多いのではないか。

米国だけではなく欧州などの先進国でも、軽蔑されるのを恐れ表立っては言えないが、彼等の中にも「内なるトランプ」を抱えた、つまり内心はトランプに共感する、「トランプ隠し」が多いのではないだろうか。さて、日本はどうか、私は少ないと思う。私も含め。

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私はこの手の記事を投稿する前に数時間寝かせて整理し直す。その間にトランプ大統領がTPPを再考するとか、180万人の違法移民の子供に市民権を与える代わりにメキシコ国境の塀を予算化する提案をし議会の保守派を激怒させたとか・・・、驚くようなニュースが飛び込んできた。彼には一本筋の通った戦略などない、政策は常に取引材料になってしまうことを改めて証明した。自分でも何を書いているのか分からなくなった。■

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