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トランプ大統領のターニングポイント?

2017-12-14 15:02:04 | ニュース
昨日の昼食後パソコンを開くと米国からのニュース速報が雪崩のように飛び込んでいた。アラバマ州上院議員補選の結果を伝えるもので、トランプ大統領が推したロイ・ムーア共和党候補が大接戦の末に僅差(1.数%)で敗れたことを伝えるものだった。CNNテレビはずっとこのニュースばかりやっていた。

勝ったにもかかわらずダグ・ジョーンズ民主党候補より、敗れたムーア氏の方が圧倒的に知名度が高かった。私は最初ダウジョーンズと聞き間違えマーケットのニュースかと思った。知名度の差の理由はムーア氏が30代のころ複数の10代の女性と性的関係を迫ったという訴えが続出し、保守の牙城の南部アラバマ州で絶対的だった支持が急速に失われたと連日報じられていたからだ。

共和党全国委も他州への波及を恐れ支持を取り下げた。にも拘らず候補を辞退せずトランプ大統領が支持を表明した。私にはこんな不利なゲームに4日前になって急に勝負をかけたのか何故か全く分からない。私的に下世話な推測をすると、トランプ自身がセクハラまがいの振る舞いをしたと訴える声が報じられ、それでムーア候補が辞退することにでもなれば自分に火の粉が飛んでくると思ったのじゃないかと邪推する。

報道によれば、首にしたバノン元首席戦略補佐官が支持するムーア氏側につくことで、バノン氏に代表される極右勢力の支持を繋ぎとめる為だった。トランプ大統領はこのところ大統領選時の公約の実現を強行する姿勢が目立つ。家族や軍人出身スタッフが揃って反対してもやってしまった、そこまで追い詰められていると感じる。

その後の報道を見て面白い事実に注目した。投票所で両党の候補者以外の名前を書いた(Write inというらしい)票が1%以上あり、それがムーア氏の敗因の一つだったかもしれない。従来多かった黒人の棄権が今回大幅に減り(オバマを選んだ時より多く全体の29%に達した)、その95%がジョーンズ候補に投票した。

人種性別比でも白人男女(27%:35%)、黒人男女(93%:98%)と人種に拘らず女性票が民主党候補に流れて行った。つまり女性の支持が離れていくと共和党が圧倒的に強い南部州でも共和党候補は勝てないという証明をした。それがアラバマ州で起こったというのは私には驚きだった。黒人票・女性票の変化が勝敗を決めた。

トランプ大統領は読み間違えたのだろうか。もしかしたら確信犯かもしれないと私は思う。正しければ、それほどバノン氏が代表する極右勢力の支持が必要だったということだ。支持率30%前半の殆どは極右とその親派からなっているなら成り立つ仮説だ。だが、それでは来年予定されている中間選挙に共和党は勝てない、それが明確になると大統領と議会の関係は危機的になる。今回はそんなターニングポイントになったかもしれない。■

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