さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 アユタヤー その2

2011年08月21日 | 海外旅行
ワット・マハータートは、1374年のパグワ王(ボーロマラーチャー1世)による建立と伝えられ、アユタヤーの遺跡のうちでも重要なものになっています。



入り口にある注意書きですが、仏塔や仏像の台座に登らないでくださいというものは当然として、「頭の無い仏像の上に、自分の顔を載せて写真を撮るようなことはしないでください。」と書かれているのが特に目をひきました。



多くの仏塔が並んでおり、高さ44mのものもあったようですが、多くはビルマ軍の侵攻の際に破壊されています。



建造物はレンガ造りで、表面に漆喰が塗られて、さらに表面は金箔が張られていたのでしょう。塔に刻まれた小さなくぼみには仏像が置かれていたのでしょうか。



黄色い衣をまとった僧侶。



遺跡の中に、仏像が安置されていました。



タイの仏教は、中国や日本における大乗仏教と違って、上座部仏教(小乗仏教)によるものです。大乗仏教では、釈迦のの精神(菩提心)にならって善根を積んで行けば、未来の世において成仏できると考えるのに対し、上座部仏教では、釈迦の教えを忠実に実行し、修行することにより、涅槃に到ると考えます。

難しい宗教上の思想は別にして、大乗仏教では、釈尊の他に薬師如来や阿弥陀如来、大日如来などの仏(如来)、また修行者としての観音菩薩や地蔵菩薩などの菩薩、またその他にも不動明王など多くの仏が作られていったのに対し、上座部仏教では釈尊の像のみが信仰されます。

面長な顔は、日本で見られる仏像とは違っています。



遺跡の一郭に菩提樹があり、その根元近くの木の根の間に仏頭が埋もれています。



ビルマ軍の侵攻の際に仏像は頭を切り落とされ、ビルマに持ち去られたといいます。その切り離された仏頭が、時の経過とともに、木の中に取り込まれていこうとしています。



アユタヤー遺跡の写真でも必ず登場する仏頭で、実際に目にしてもひときわ印象的です。



遺跡の中をひと回りしました。



小さな塔も並んでいますが、修復して再建したものです。



仏像は、すべた頭がなくなっています。



崩れていますが、元は大きな塔であったようです。1956年に仏塔の地下から仏像や宝飾品が発見されて、国立博物館に収められているようです。



往時の繁栄ぶりをしのびながら遺跡を巡っていきます。





頭の無い仏像の列



頭のあるもう一つの仏像。頭は再建されたもののようです。



日本の仏像とは、印象がかなり異なりますね。



時間の関係で、遺跡を足早にひと回りしましたが、暑さが厳しく、汗がしたたり落ちるようになってきました。
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