さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
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さすらいの風景 ローマ その6

2011年02月23日 | 海外旅行
「すべての道はローマに通じる」と言われたように、ローマ帝国は軍事的・経済的な意図から首都ローマを起点に、立派な軍用道路を支配地の末端まで造りました。

その中でも有名なのがアッピア街道です。

BC312年に当時の大政治家であったアッピウス・クラウディウスが造ったのが初めで、後にはイタリア半島の東南端ブリンディンまで達しました。

アッピア街道沿いには、ローマ時代の遺跡や初期キリスト教の礼拝所などが点在しており、見どころも多い所になっています。

このアッピア街道を歩いてみました。この日は、朝から、コロッセウム、フォロ・ロマーノ、カラカラ浴場と歩いてきていましたが、アッピア街道だけでもチェチーリア・メテッラの墓までの片道6kmほどを往復し、ちょっとしたハイキングになりました。

途中で見たアッピア街道の里程標です。



カラカラ浴場からアッピア街道に向かうと、カラカラ浴場に給水していたマルキア水道橋の遺構であるドゥルーゾ門をくぐります。

アッピア街道は、田舎道ですが、観光バスなど交通量は結構多く、歩くのに注意が必要でした。



アッピア街道の基点のサン・セバスティアーノ門。

3世紀後半にアウレリアヌスの城壁とともに造られました。



サン・セバスティアーノ門を出て1.5kmほど歩くと、三叉路に出て、この角にドミネ・クォ・ヴァディス教会があります。



伝説によれば、使徒ペテロが迫害の激しいローマを去ってこの地にさしかかると、彼の前にキリストが現れました。「ドミネ・クォ・ヴァディス(主よどこへ)」と尋ねると、キリストは、「ローマへもう一度十字架にかかるため」と答えます。すべてをさとったペテロは、ローマに引き返し、逆さ十字に掛けられて殉教します。

この場所を記念して9世紀に建てられたのが、ドミネ・クォ・ヴァディス教会で、現在の建物は17世紀のものです。

「クォ・ヴァディス」というと、シェンキェヴィチの小説や、どれをもとにしたハリウッド映画で有名ですね。



教会内部は地味ですが、キリストの足跡が見どころになっています。



さらに進むとアクセンティウスの競技場に出ます。



アクセンティウス帝は、アッピア街道沿いのこの地に館と競技場、息子ロムルスの廟を造りました。現在では、競技場だけが当時の姿を残しています。



サン・セバスティーアーノ聖堂を過ぎてさらに進むとチェチーリア・メテッラの墓に出ます。

アッピア街道歩きはここまでとして引き返しました。



執政官メテッロの娘で、名門家系のルキニウス・クラススの妻であった彼女の墓です。建物の一部には、14世紀に付け加えられた部分もありますが、アッピア街道沿いで、もっとも良く保存されて印象的な建物になっています。



このような田舎道をローマに引き返しました。



アッピア街道沿いにあるサン・セバスティーアーノ聖堂では、その地下にあるカタコンベが有名です。

カタコンベは、ギリシャ語で窪地の意味ですが、ローマでは初期キリスト教時代に造られた地下墳墓のことをさしいます。初期キリスト教徒は迫害を避けて地下の信者の墓を使って集会、儀式が行われました。後には、ローマ人が火葬であったのに対し、キリスト教は土葬であったため、墓所を確保するために、地下堂を拡張していくことになりました。

このサン・セバスティアーノのカタコンベは、五層になっており、穴の長さは20数キロに及ぶといいます。

カタコンベの見学は、案内人に従って、暗く狭い通路を進んでいきます。



このアッピア街道歩きの日に、サン・セバスティーアーノ聖堂にたどり着いたところ、ちょうど昼休みになっており、1時間ほど待たなければならなかったため、見学せずに引き返してしまいました。

以上の二枚の写真は、以前にローマを訪れた時に見学した際のものです。現在は、カタコンベ内は撮影禁止になっているようです。

ローマに関係する音楽としては、レスピーギ作曲の交響詩「ローマの松」があります。第1部 ボルゲーゼ荘の松、第2部 カタコンブ付近の松、第3部 ジャニコロの松、第4部 アッピア街道の松となっています。ボルゲーゼ公園とジャニコロの丘は、ローマ市内にあって訪れる機会も多いかと思いますが、全曲を体験するためにもアッピア街道を訪れる必要があります。
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