さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 ウィーン その6

2015年02月24日 | 海外旅行
新宮殿の古楽器コレクションのあるフロアーの半分が狩猟・武器コレクションの展示場になっています。



回廊部には、馬上槍試合の展示が置かれており、目が引き付けられます。

馬上槍試合は、中世からルネサンス(12世紀 - 16世紀)にかけて西欧で流行した、騎士の技量を争う競技会または模擬戦争です。馬上槍試合では、団体戦のトゥルネイと個人戦のジョストが行われていました。スポーツ競技で一般的に使われるトーナメントという言葉は、馬上槍試合が語源になっています。

初期のものは、いくつかの形式や制限がある点以外は、ほとんど実際の戦闘と変わらず、倒した相手の武具、馬を奪うのはもちろん、捕虜にして身代金を取ることも行われていました。初期はトゥルネイが主流でしたが、14世紀までには、貴族の危険な娯楽としてジョストが主流になりました。



馬上試合では、当初は実際の戦争で用いられた武器や防具が使われていましたが、次第に独自の装備に発達していきました。

主要な武器としては、ランス(長槍)が用いられました。ランスは、先が丸められ、当たった際に折れるように木製のものが用いられるようになりました。防具としては、槍が当たった際の衝撃を受け止めて守るために、厚い金属板を重ねたプレートアーマーが用いられ、馬上試合では運動性はそれ程必要とせず、視界の確保も前方だけ見えれば良いということで、特有の重装備な防具に発達していきました。



展示室に入ると、コンピューターゲームのRPGに出てくる防具の店よろしく、鎧が並んでいました。もっとも、プレートアーマーばかりで皮の鎧や踊り子の服はないので、相当経験値を上げないと買えそうもありません。



壁に掛けられた家系図の下に鎧が並べられていました。プレートアーマーは特注品で高価なため、代々受け継いで、合わせ直して使ったようです。



剣での戦い。一方には、フレイルやモーニングスターを持って欲しかったですね。

プレートアーマーの重量は、兜や武器を含めると35kgを超えたといいます。ただ、重量配分が考慮されているので、運動性は確保されていたようです。16世紀に板金加工技術が進んで、より薄い厚みで強度を確保した20kg程の鎧も開発されるようになりましたが、これは当時の最先端技術でもあることから、非常に高価で、ごく限られた裕福な王族・貴族にのみ利用されたとのことです。



歩兵を従えた騎士の姿は堂々としています。









中には、異様に見える鎧もありました。

スカートを履いて、胸も膨らんでおり、サイズも小さ目なことから、女性用でしょうか。



真ん丸ヘルメット。宇宙服のヘルメットのようですね。



防具も、銃や大砲の開発によって変化し、防御力よりも運動性が重視されるようになっていきました。







プレートアーマーの実用性は無くなりましたが、パレードなどの儀礼用に使われ現在でも人気は高いようです。



このようなプレートアーマーでの戦いを実際に見てみたいという興味が湧いてきますが、現在でも、ショー的なスポーツとして行われているようです。「Battle of the Nations」あるいは「アーマード・バトル」で検索すると、動画で見ることができます。ただぶん殴っているだけで、わざがあまり見られないのが残念です。

時間も限られているので、興味深いですが切り上げて、新王宮を後にしました。
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