さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 長春から瀋陽へ

2011年06月23日 | 海外旅行
長春駅は、改築中で、立派な駅に変わりつつありました。

旧満洲時代の建物の影響が残されているのか、建物にオーダーと呼ばれる円柱を並べた古典的というべき形をしています。



エレベーターも設けられて、近代的な姿を見せていますが、待合室の混雑は半端なものではありません。ガイドにはぐれないように必死でした。



ハルビンから大連の間は、中国版新幹線が通じているのですが、本数は多くないようで、ハルビンから長春の間はローカル線を利用し、長春から瀋陽の間でようやく新幹線に乗ることができました。

列車の案内表示。漢字の略字のために、判るようで、完全には判らないですね。北京行きの列車のようです。



思ったよりもきれいな車体でした。



隣のプラットホームに停まっていた車両です。

中国版新幹線は、クラス分けでは動車と呼ばれ、東北地方では、フランスのTGVを元にしたCRH5型電車が使われています。

中国の高速鉄道は、最近では海外にも売り込みを図っていますが、日本、ドイツ、フランスの車両をもとに、技術移管によって中国の現地生産が行われているものです。

日本からは、JR東日本が名乗りをあげて、川崎重工が東北新幹線のやまびこや長野新幹線あさまで使われているE2系ベースの車両が納入されました。ところが、日本側は営業速度は250km/hを想定したのに対し、中国側では、改良を加えて350km/hでの営業走行を開始しました。

中国側は、「海外の先進技術を手本にしたが、国情に合わせて70%以上の国産化を達成した」としていますが、JR東日本の協力範囲を超えた速度であることと、川崎重工業の設計上の最高速度を大幅に超えていることから、両者が中華人民共和国側に抗議し、「責任は求めない」との念書を取ったとのことです。

また、別の気になる点は、ハルピンと大連を結ぶ路線では、冬の寒さが厳しく、-40度の過酷な条件を満たす必要があるという問題があります。日本の新幹線の品質保証は-25度までで、それ以下の温度に対する対応は新たな技術開発が必要とされるということで、結局、日本は手を引いて、この路線では、フランスのTGVを製造したアルストム社製のCRH5型が採用されたようです。フランスの気象条件が、それほど厳しいとは思えないのですがね。

さらに、工事関係者による汚職による手抜き工事など、安全面に多くの問題を抱えているようです。

このような事前の情報によって、中国版新幹線の乗車は、若干の不安を持ってのものになりました。



車内の座席配列は、一列に3+2席が並ぶものでした。新しいためか、内部はきれいでした。

トイレは、日本と違って、男女兼用で座り込みスタイルではなく、しゃがみ込み式のものでした。踏み台の中央に穴が開いているだけのため、どちらを向いて用をたすのか判りくかったです。洗面台はありませんでした。



乗り心地は、揺れも少なく、その点では快適でした。ただ、一般の列車と同じ線路を走っているため、長い編成の貨物列車とすれ違うこともあり、少し不安を覚えました。日本の新幹線は、車両だけでなく、線路に設置された安全機構が重要な働きをしていますが、中国版新幹線はただ速い列車を走らせればそれで良しとしているように思います。ただ、さすがに踏切は無くなっていました。



途中で、ミネラルウォーターのサービスがありました。



時間通りに瀋陽駅に到着しました。運行時間の正確さは、ヨーロッパのラテン系の国よりは、上ということになります。

去っていく列車を見送ったところです。

中国版新幹線には、全て、日本語で調和を示す「和諧号」という文字が記されています。

ヨーロッパの鉄道はかなりの経験をして楽しみましたが、中国の鉄道旅行は、乗り降りの際の混雑のために、どうも好きにはなれません。

【追記】
2011年7月23日、浙江省温州市で高速列車の追突・脱線事故が発生した。追突したほうの4両の車両が、高架橋からおよそ15メートル下に転落した大事故であったが、中国の鉄道省の発表では、これまでに35人が死亡し 192人がけがをしたと発表された。その後、復旧作業が進められたが、その後の死傷者の数は新たに発表されることはなかった。死傷者が少ないことにこしたことはないが、事故の大きさに比べて少なすぎるとしか考えられない。

事故現場を保存して事故の原因究明を行うことはなく、事故に巻き込まれた車両は、重機で砕かれて地中に埋められてしまった。

事故から1日半後の25日朝、事故があった区間で列車の運転が再開された。

中国の高速鉄道に実際に乗車した時にも、全全面に不安を感じていましたが、恐れていたことが発生してしまいました。今後のツアーでは、中国高速鉄道を利用するのは避けようとするでしょうから、貴重な体験をしたということにはなります。
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