白石勇一の囲碁日記

ほぼ毎日更新、囲碁棋士白石勇一六段のブログです。
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扇興杯

2017年07月14日 23時40分08秒 | 囲碁界ニュース等
皆様こんばんは。
幽玄の間でのDeepZenGoの連勝は、大西竜平二段が止めました。
やはり人間が勝つとほっとしますね(笑)。

さて、本日は第2回扇與杯の準決勝が行われました。
総譜は幽玄の間でご覧頂くとして、当ブログでは私が注目した場面をご紹介しましょう。



1図(向井-藤沢戦1)
向井千瑛五段藤沢里菜女流本因坊の対局です。
向井五段の黒1、3はのびのびとした打ち方ですが、白4と下辺を割る手がぴったりに見えるので、この進行を採用する棋士は少ないのではないでしょうか。
思い切った作戦です。





2図(向井-藤沢戦2)
それから50手ほど進み、白△と打った場面です。
黒地が全然ありませんね。
見えている地は20目ぐらい離れています。

しかし、ここから向井五段が猛然と追い込みます。
ひょっとしたら一時は黒が良くなっていたかもしれませんが、最後は藤沢女流本因坊が抜け出しました。





3図(謝-牛戦1)
謝依旻扇興杯牛栄子初段の対局です。
謝扇興杯の黒1には驚きました。
ここは他に黒A、B、C、などで利かす可能性もあり、今決めてしまうのは勿体無いように見えます。
まるでMasterの外ノゾキのようですね(笑)。
黒1を決める棋士は少ないでしょう。

ただ、謝扇興杯は黒1は後では利かないかもしれないと心配したのでしょう。
後のことはさておき、黒3からの白△への攻めにプラスになれば良しという判断ですね。
一方、牛初段の白4も凄い手ですね。
逆に左下の黒を攻めようとしています。
早くも力比べが始まりました。





4図(謝-牛戦2)
各所で戦いが起こりましたが、黒△となっては黒優勢でしょうか。
中央の薄みを守りながら地を作っています。
この後白Aからコウ争いが始まりましたが、無事に乗り切って黒の勝ちが決まりました。
本局は謝扇興杯の試合巧者ぶりが光った1局でしたね。

決勝戦は明後日7月16日(日)の午前9時から行われます。
「幽玄の間」でライブ中継が囲碁プレミアムでは映像配信が行われます。
注目の1局、ぜひご覧ください!
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