白石勇一の囲碁日記

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鈍感力

2017年07月11日 22時55分06秒 | 書評
皆様こんばんは。
幽玄の間でのDeepZenGoと若手棋士の対局は、DeepZenGoから見て67勝11敗となっています。
やはり、大局観でははっきりと人間を凌駕していますね。

さて、本日は一力遼七段とDeepZenGoの対局に現れた場面をご紹介しましょう。



1図(実戦)
黒Aと打つのがMaster流ですが、一力七段は黒1と大斜にカケました。
この手の狙いは・・・。





2図(実戦)
白1以下、下辺をずらずら這ってくださいというものです。
白は3線に石が並んで効率が悪く、こうなれば黒良しですね。
ですから、白としてもこの進行は選ぶ気がしません。
何か反発したいところですが・・・。





3図(実戦)
白1、3の利かしはともかく、白5には驚きました。
普通なら白△から動くことを考えますが、それよりも右下一帯を盛り上げる方が将来性があるということでしょう。





4図(実戦)
黒1と打たれてから白2と動き出すようでは一手遅れているようにも見えますが、これは捨て石も視野に入れた作戦です。
黒が隅を取ったとしても、白が外勢を築くことになれば十分ということですね。

気持ち良さそうな打ち方ではありますが、人間だと失敗が怖くなります。
しかし、感情の無いDeepZenGoは気にせずやって来ます。
一時期「鈍感力」というフレーズが話題になりましたが、勝負には鈍感力も必要かもしれませんね。
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