白石勇一の囲碁日記

ほぼ毎日更新、囲碁棋士白石勇一六段のブログです。
著書「やさしく語る 碁の本質」「やさしく語る 布石の原則」発売中!

乙級リーグ

2017年06月13日 23時47分40秒 | 囲碁界ニュース等
皆様こんばんは。
本日は有楽町囲碁センターで指導碁を行いました。
天気の悪い中お越し頂いた方々、ありがとうございました。
良い題材もできましたが、それはまたの機会にご紹介しましょう。

現在、日本の若手達が中国の乙級リーグに参戦しています。
前回は1つ下の丙級でしたが、1位になったため昇格しました。
今回は一力遼七段が甲級参加のため抜けましたが、代わりに芝野虎丸三段が入っています。
既存メンバーの成長も考えると、前回と同等以上のレベルと言えるでしょう。

乙級リーグは、3日連続で対局して1日休みが入るだけのハードスケジュールです。
しかし、選手達は日本のため、自分の成長のために頑張っているのです。
応援したくなりますね。

今回はあまり幽玄の間で中継されていないようで残念ですが、最近主将の伊田篤史八段の対局が中継されていました。
本日はその対局をご紹介しましょう。



1図(テーマ図)
伊田八段と鄭宇航二段(黒)の対局です。
黒△とつながれた場面ですが、白△と〇が分断され、いかにも白が苦しそうです。
何しろ、赤で囲ったエリアの石数は黒石10対白石7です。





2図(変化図1)
そんな状況で、本図のようにまともに戦うのは無謀としか言いようがありません。
弱石を2つ抱え、白敗勢です。





3図(実戦)
そこで伊田八段、白1~黒6までを交換しておいて、白7のカケ!
お手本のような、鮮やかな捌きの手筋です。
白が穴だらけのようですが、黒も全てを切ることはできません。





4図(変化図2)
3図の後、黒1と出るのは、逆に黒が傷だらけになります。
白12まで、黒が破綻しました。





5図(実戦)
3図の後は実戦の黒1が正解ですが、白10となると白石が急にのびのびした姿になりました。
白△を捨てる発想が活路を切り開いたのです。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれですね。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 本日の対局 | トップ | 書評・第3回 基礎力アップ問... »

囲碁界ニュース等」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事