幸福宮殿メルヘン切符

一枚の物語切符から幸せ行きの力が生まれる大人のセラピー短編童話
  ~希望号発車~

キッチンダンス

2016-07-25 | ころたんの番外編童話
今回は面白い作品にしました。

女性の方の日々の料理は本当に大変だと思います。
定年後に料理教室に行く男性もいますが、えらいなあ
と感心します。

ころたんは料理だけはだめです。
そうは言っても、定年後は少しは家庭のことも
やらないといけませんので、
自分は、食後のあとかたずけを専門にしています。
洗い専門というところですかね。
何十年も一日三回の食事の調理をしてきた事には、
頭が下がります。

そんなある日に、台所で思いついた童話なんです。
冷蔵庫に材料を入れておくだけで後は調理器具たちが
料理してくれたら、いいですねえ。
難しかったところは、効果音でした。
調理の音はどんな音なんだろうと・・・実際に包丁を
使ったりして考えてみました。
面白く仕上がっていると思います。



「キッチン ダンス」




静かなキッチンに、コトン?と音がした。フライパンと包丁の
相談でした。それと言うのも、何時もいつも美穂が会社から帰ると、
すぐ寝てしまうからです。
「ねえ、あれでは体に悪いよね」
フライパンの寂しそうな言葉に、包丁も心配そうに、
「そうだよね、じゃあ皆で美味しいものでも作ってあげようよ」
それはいい!と、フライパンと包丁は早速料理をはじめたので
した。

「コトコトコットン、シャキシャキシャキリ、
お料理しましょ、美味しい音がしています~~~」
包丁は、冷蔵庫から野菜を取り出すと綺麗に切っていきました。
それをみていたフライパンが、切れた野菜を入れると炒め始め
ました。
「パラパラパラリ、パラリンコ、みりんを入れてお砂糖いれて、
      こしょうを少しで、ぱっぱっぱと出来上がり~」
こんな具合に美味しい炒め物が出来ました。

すると、
「何か騒がしいわ?どうしたのかしら?あら、いい匂いが・・・」
美穂は腹ペコで眠り損ねて、フラフラしながら台所に来て
びっくり。
そこには美味しそうな料理がずらっと並んでいたのですから。
「あら~、美味しそうな事、でも何で?」
美穂は欲求に勝てずに、理由もわからないまま美味しく頂いた
のでした。
「ご馳走さま、おいしかったわ。また、寝よっと」

そして、次の日も同じように帰宅すると、疲れて寝込んでいた。
すると、またキッチンから騒がしい音が・・・・?。
美穂は好奇心にかられてそお~とキッチンをのぞいてみたのです。
すると、そこにはキッチンの仲間達が楽しそうに料理している
のではありませんか。

「トトトントン、細かく刻んでトンコロリ、
              今日のお料理なんでしょね?」
包丁の刻んだニラをフライパンが取り込みます。
そして、冷蔵庫から玉子を取り出すと炒め始めるのです。
「玉子コロコロコロリンコ、ニラをまとってニラ玉ね」
この声を聞いていた鍋が顔をだしました。
「この所、暇だったからね。私もやろっと。ねえねえ、
私も仲間にいれてくんない」
「いいわよ、みんなでやろ。お鍋ちゃん、なんの料理」
料理のレパートリーが増えるとあって、早速、皆で始めたので
した。
「そうね、私は得意なお味噌汁よ。え~と、材料は・・・」
材料だけは休日にしっかり買っていた美穂、なんの心配もいりません。

あまりの賑やかさに、というよりも、面白さに、美穂は、
「お料理って、あんなに楽しいのね。私もやろっと」
美穂は、台所に行くとみんなの仲間に入って作り出したのです。

それにはフライパンも、包丁も大喜びです。
「ほうちゃん、良かったね。これからはもっともっと美味し
いものを作ろうね。美穂ちゃんもね」
包丁が柄の部分でくるっと回転すると、これを見たフライパン
もお腹を叩いてぱんぱんぱん・・・・・。
楽しそうな、ほうちゃん、とパン君でした。
でもね、メニューがね?と言う美穂にフライパンが言うので
あった。
「大丈夫よ、明日からパン君とほうちゃんでね、修業に行っ
てくるからね。あの有名な陳謙一さんのところによ」
美穂はうれしくなって明日からの料理が楽しみになりました。

美穂がウトウトとしたころ、「カタン」と、
玄関のドアーが閉まる音が。
フライパンと包丁が修業に出かけていきました。
朝もやの中をリズミカルな歌声が流れていきます。
「カタコトコットン、コットンコロリ、
シャッシャリサッサ、シャリサッサ、お料理しましょ、
美味しい音がしています~~~」


                        終り。

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