夢前孝行の~苦楽時雨つれづれ草紙~

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フリーライター・三文コラムニストの夢前孝行です。

西暦3043年の怪

2017年06月18日 14時10分53秒 | 日記
西暦三〇四三年のある日
姫路の大手病院の産婦人科で
ワハハ ワハハと
笑って産まれてきた赤子がいた
その上顔はシワくちゃまみれで
明らかに爺だ
身体は小さいが
何もかもが爺くさい
ところが性器は大の大人の物と変わらない
両親は深く悩み
途方に暮れていた
でも体内に宿っているときから
この事実は分かっており
それでも生む決意をしたのだ
授かった命を無駄には出来なかった

ところがどうしたことだろう
この爺の赤子は
年々顔のシワがなくなり
皮膚も艶やかになってきたのだ
身体も大きくなってくる
つまり若返り始めたのだ
五年十年経つと
六十五歳くらいの大人になり
さらに十五年、二十年経つと
働き盛りの男になってきた
ところが世間では
生後二十年経つのに
容姿が五十五歳位のため
職に就けなかった
実年齢は二十歳だ
このアンバランス
二十歳というのに老けていて
就職口がないのだ
この悲劇
やがて十年後両親も亡くなった
しかし本人は依然として
若返っていき 
働き盛りの人間になったが
三十歳で四十五歳くらいの体力だ
実年齢は三十歳
この頃やっとまともな会社に入社した
派遣社員じゃなくて
正規の社員だ
ところが毎年まいねん若くなっていくために
十年も経つと
肌もはち切れんばかりに
かがやき
体力も充実する
そこで合コンで見つけた
彼女を嫁にとるが
一年もすると子供が出来た
でもこの子供は
泣いて産まれてきたために
普通の子供に育っていく
自分はと言うと
子供が成長していくけれど
若返っていき
子供が産まれて二十年
子供と変わらぬ若さになった
なのに誰もこの逆さまな人生に
気がつかない
どうかしている
やがて会社を退職し
学校に入学
大学、高校、中学と進学していき
チンチンも小さくなり今は小学生だ
身体も小さくなっていく
この子は養護施設にあずけられて
嫁と子供は高校生の頃
薄気味悪い子と罵っていなくなった
このまま行くと近い将来
この子は赤子になり ゼロ歳になり
オギャオギャと泣きながら死んで行くに違いない
どこか知らない国の
知らない街で
この子は死んで行くに違いない
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