苦楽時雨つれづれ草紙~

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フリーライター・三文コラムニストの夢前孝行です。

ショートストーリー 孫の思いやり

2017年07月12日 19時29分09秒 | 日記
会社の配達員のNさん、孫の話になると目がない。
 ぼくは孫がまだいないので、その心情は分からないのですが、
先日も息子夫婦が東京に転勤になってしまうと言うことで、孫と会えなくなる、
とぼやいてばかりいて、大きなため息をつく始末です。
 ぼくはそんなに孫が大事なら自分も東京に行けばいいと思うのですが、
何せ、明けてもくれても孫、孫でうんざりさせられる。


 そのNさんの家にクリスマス前に孫が来たそうな。
 皆で食卓を囲んで食事をしていたときの話なんですが、Nさん八才の孫に、
「クリスマスにサンタクロースがどんなプレゼントをくれるか楽しみだね」
 うれしそうに言ったそうな。
 八才の孫は
「うん。どんなプレゼントをくれるか楽しみにしているんだ」
 期待に胸膨らませて、
「サンタにお願いしとこうかな」


 それを聞いていたNさん。
「八才にもなってまだサンタを信じている。大きくなったとはいえ、まだ子供だ」
 目を細くして、クリスマスには孫が好きなゲームソフトでも買ってやるか、
と思案していた。


 そして、トイレに立ったとき、部屋を出るやいなや孫が、
Nさんがいないのを見計らって、
「おじいちゃんはサンタクロースが本当にいると信じているみたいだから、
夢を壊さないように話を合わせるのに、苦労するよ」
 と息子夫婦に言っているのが聴こえたそうな。
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