猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

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最大級の排出量取引事業へ―新日鉄と三菱商事、中国で

2005-10-20 23:57:45 | 環境・防災・エネルギー
 温室効果ガス削減に関する京都議定書に定められた、京都メカニズムと呼ばれる削減措置の制度に、クリーン開発メカニズム(CDM)というのがある。これは、排出削減目標を掲げた先進国と、削減目標を課せられなかった途上国との間で温室効果ガス削減のプロジェクトを実施した場合において、一定の認証手続きを経た後に削減量を両国で享受できる制度である。途上国の開発と環境保護の両立を図ろうというのが目的だ。もう少し具体的に説明すると概ね次の通りである。すなわち、温室効果ガス削減プロジェクトがホスト国である途上国で実施され、それをその国の政府がCDMとして認定し、さらに第三者機関が認定すると、削減量が排出権として国際的に価値のあるものになる。環境問題は、そのままでは市場によって調整されないという性格を持つ。経済学でいうところの「外部性」である。これを「内部化」して市場のメカニズムに乗せるには、何らかの経済的誘引を与えねばどうしようもない。その一つとして、CDMは悪い制度ではないと思う。CDMへの投資を証券化してそれを取引する市場を整備できないか検討すべきである。
 さて、そのCDMを活用した温室効果ガス削減事業の一つとして、新日本製鉄と三菱商事が中国で年間1000万トンの排出権を獲得できる世界最大規模のプロジェクトに取り組むことが発表された。わが国は、省エネ技術が進んでおり温室効果ガス削減の余地が小さいため、1000万トンという排出権はありがたい話である。もっとも、この話は中国を利するだけの結果に終わらないかという危惧はある。中国というと、どうも何事に関しても懐疑的にならざるを得ない。中国が経済的に重要なプレイヤーであることは分からぬではないが、東南アジアなどの反日的でない国々との間でもっと積極的にCDMを進めてほしいと思う。せっかく将来のあると思われる有望な制度なのだから。


[中国で温室効果ガス削減事業…新日鉄と三菱商事]
 新日本製鉄と三菱商事は20日、中国で温室効果ガスの削減事業に取り組むと発表した。
 開発途上国で二酸化炭素などの削減事業を行い、排出権を得る「クリーン開発メカニズム(CDM)」を活用し、二酸化炭素換算で年間約1000万トンの排出権を獲得する。CDMによる排出権取得量としては世界最大規模だ。
 約200万トンは新日鉄が自社分として引き取り、約800万トンは三菱商事が電力会社や鉄鋼メーカーなどに販売する計画だ。
 山東省の中国最大手のフロン製造メーカーの製造過程で発生するガスを処理する。中国政府などに認められれば、2007年半ばごろからプラントを稼働。12年末までに約5500万トンの排出権を取得する。
(読売新聞) - 10月20日18時53分更新


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2 コメント

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Unknown (グー)
2005-10-21 01:47:52
こんばんは、

>新日本製鉄と三菱商事は20日、中国で温室効果ガスの削減事業に取り組むと発表した。



とりあえず、めでたしめでたし

でも中国って、いきなりキャンセルしますよね。

ちょっと心配
Unknown (猫研究員(高峰康修))
2005-10-21 17:21:00
そうなんですよね。中国は、副首相がドタキャンしていきなり帰国してしまうような国ですから…。しかも東シナ海のガス田問題などを抱えているだけに、何をしでかすかわからない。今回の件は、私企業の問題と言ってしまえばそれまでなんですが。

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