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米国ユタ州 8例目のジカ症例のミステリー

2016-07-19 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)

ユタ州で8例目の報告となったジカウイルス感染症のケースは、渡航歴なし、患者との性的接触もなく、現時点ではなぜ感染したのかミステリーといわれています。

ユタ州保健省の記事

CDC.から調査チームも現地入り。
基礎疾患があって死亡した人の家族など、拡大して検査しています。

これまでの知見以外の感染ルートがある
この地域の蚊にすでにウイルスが広がっている
検査の間違い
本人の報告が正確でない
などあらゆる可能性を考える、勉強になるケースでもあります。



Addendum(編集長の妄想)
編集長がザット、Scanするとこの方は間接的(?)ではあるがジカウイルスに知らずにコンタクトする機会があっても良いですね・・。
記事によると「The new case is a family contact who helped care for the individual who died from unknown causes and who had been infected with Zika after traveling to an area with Zika. 」

ジカウイルス感染症の8割は無症状、死亡率はゼロではないが生命の危険は極めて低い。しかし長期間、精液などの体液からはSheddingが続く・・などという事から、編集長的には「本人の報告が正確でない。本人が知らずに感染していた・・」辺りが臭いと・・。多くのSTDが無症候で拡散するし・・何らかのDirectかDirectに近いContactがあったかも・・。
新しいVectorになりうる蚊の出現・変異なら、もっと広範囲で大人数だろうし・。Airborne、Droplet、関連ならば拡散の風景が異なる気がする・・。検査の間違い・・State Health Departmentの質は高いだろうしCDCが確認していくだろう。
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