感染症診療の原則

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多発性硬化症の進行を抗菌薬で抑制・・

2017-06-01 | 青木語録
多発性硬化症の進行を抗菌薬で抑制・・
という刺激的なタイトルがNEJMに載っておりました。

L.M. Metz
Trial of Minocycline in a Clinically Isolated Syndrome of Multiple Sclerosis
N Engl J Med 2017;376:2122-33.


以前から「metalloproteinases (MMPs)が白血球の中枢神経移行を促進、炎症を・・」的な事が分かっていて、ならばそれを抑制するMinocyclineが良いのでは・・というアイデアだったようです。

Yong VWら
The promise of minocycline in neurology.
Lancet Neurol. 2004 Dec;3(12):744-51.
PMID: 15556807

Brundula Vら
Targeting leukocyte MMPs and transmigration: minocycline as a potential therapy for multiple sclerosis.
Brain. 2002 Jun;125(Pt 6):1297-308.
PMID: 12023318

もともと編集長、MinocyclineやErythromycinが異型肺炎に効いているときに、どこまでが微生物を殺す事によって効いているのか、どこからが免疫のModulationによるのか・・といった漠然とした印象を持っていたので、まあ、なるほどなのですが・・。
詳細は駒込病院時代の弟子、杏林大学呼吸器科の皿○先生に聞いて下さい。

タイトル写真:「感染症診療の原則」を更に拡張、普及される次世代・次次世代の先生がたと超隠れ家的な店で・・那覇でも東京でも「超隠れ家」の利用が増えている・・?
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