冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

ウルップソウを求めて白馬岳 & 下山は蓮華温泉 その1

2017-07-30 17:14:33 | 旅行
7月15日からの海の日3連休は、白馬岳に行ってきました。ターゲットはウルップソウです。
白馬岳は山歩きを始めた頃からの憧れの山の1つで、魅力は何といっても高山植物。特にツクモグサとウルップソウに惹かれていたのですが、ツクモグサは昨年八ヶ岳で堪能しました。
ウルップソウの時期は梅雨の時期になるので、これまではなかなかお天気的にタイミングが合わずに山行に踏み切れなかったのと、どうせなら雪倉岳、朝日岳方面のお花畑にも縦走したいという欲張りなプランを立てがちだったために後回しになっていました。
今年は雪溶けが遅くて雪倉・朝日方面には行きにくいようでしたし、それなら白馬岳1本に絞って下山後に秘湯と言われる蓮華温泉でまったりするのも悪くない、というプランです。

時期が時期なので天気予報も毎日変わり、それは高層天気図を含めて予想天気図も毎日変わることを意味します。大気の状態が不安定で、連休の天気はよく分からんというのが率直なところでした。しかし、高層天気図ではどう見ても標高3,000メートルくらいのところでは空気が比較的乾燥しているように見えました。少なくとも土曜日は。あるいは、日曜の午前中までは。これは、標高1,500メートル程度の高層天気図との大きな違いでした。そのため、雲は出るけど稜線は雲の上、と判断して夜行バスのチケットを取りました。

さて、土曜の早朝4:30頃に猿倉に到着。いよいよ白馬岳に臨みます。100円払ってトイレを済ませ、軽くおにぎりを食べて5時頃に出発。


最初の50分くらいは林道&傾斜のほとんどない登山道歩きです。早速大きな山が前方に現れました。


これが白馬岳なのかどうか、わかりません。沢越しに見る姿は、方向的に小蓮華山のようにも思われます。日曜に白馬岳から縦走するルートにある山で、その山頂は白馬三山が綺麗に見える展望台です。いずれにしても山頂付近の岩岩しい感じが南アとは違う。


沢沿いの道の定番であるタニウツギやカラマツソウが多く咲いています。




オオバミゾホオズキ。中部地方以北の日本海側中心に咲くようです。北アではメジャーなのかも。初めて見ました。


何かの白いお花の群生。葉の形的にはいつもの見分けのつかないニリンソウ・サンリンソウなどの仲間に見えますが、こんな風に下向きでお花を閉じがちなのは初めて見ました。早朝はこのようになるのでしょうか。


白馬尻小屋の直前はサンカヨウの大群落。こんなにいっぱい集まっているのは初めて見ました。流石は白馬。花の宝庫としての実力はこの時点で既に全開か。


サンカヨウは大きな葉っぱがいっぱいで、その中心にふわっとした白いお花が集まって咲くのがとても可愛い。雨にぬれると花びらが透明になるのも神秘的。


で、早速白馬尻小屋に到着です。多くのブログやヤマレコレポートで目にするものを一応撮っておく。


前週の北岳ではプチ脱水症状になったので、ここでちょっと給水してから大雪渓に向かいます。大雪渓手前はキヌガサソウの大群落。針ノ木雪渓にもこのお花の群落があったと記憶していますが、後立山の雪渓名物なのでしょうか。大きなお花ですが、際立つ白さと凛とした張りが格好いい。






雪渓脇でチェインスパイクを装着しながらちょっと見ると、周囲の木々は雪の重みで曲がっています。こんなになっても成長していく木々の逞しさよ。




さあ、いよいよ真夏の雪山に挑みます。2015年の針ノ木雪渓以来の2度目。日本三大雪渓の二つ目。


雪渓歩きは、風が来て冷気が巻き上げられて体に当たると涼しいです。が、そうでなければ太陽と雪の照り返しで暑いです。お花がどんどん出てくるわけではないので、そういう意味では風景の変化はあまりありません。でも、白い雪渓と緑の夏山、青い空のコントラストは素敵です。


振り返ると、後続の方々もどんどん雪渓に取りついている。


クレバスもあります。近寄らないように。私は今回はチェインスパイクを使いました。2年前の針ノ木雪渓の時は12本爪アイゼンでした。当時に比べると雪山歩きの技術も自分なりに進歩し、キックステップで慎重に行くべきところやサクサク進んでいいところなどの判断もできるようになっているので、軽い装備にしました。結果、問題はありませんでした。


落石は多く、ルート上にも大きなものがかなりの数見られます。が、このような大きな石が実際に近くを転がるシーンには当たりませんでした。ラッキーだったのかもしれませんが、もう少し上部まで歩くと、落石の典型的なメカニズムが想像できる地点があります。そこで考えたのは、ちゃんとルート上を歩いていれば恐らく危険は少ないということ。


斜度はあまりきつくないです。針ノ木雪渓を登った時、他の登山者の方が白馬大雪渓の方が斜度が緩いとおっしゃっていましたが、その通りだと思います。


正面左奥に結構格好いい岩が見えてきました。


その上に月が出ていて綺麗。


振り返る。結構登ってきた。前ばかり見てしまいがちですが、雪渓登りは振り返るといい景色だと思います。男性単独行で、お天気が問題なければ90分もあれば大雪渓は登り切れると思います。


雪渓のかなり上の方に来ると、写真のように山側から石が崩れてきているのに気づきます。ルートが大雪渓の中央左寄りだったので左手の山側を見ていましたが、恐らく右側にも同じようなものがあると思います。要するに、落石はこのようなもろい岩の部分から発生し、少し斜めに走りだして雪渓を落下していくのだと思います。実際に、ガラガラと音を立ててどんどん石が落ちていました。が、ルートからは外れたところばかりでした。よほど変な感じで落ち始めないと、ルートには来ないのでしょう。逆に、来るものは特徴的なはずだから気を付けていれば気づくものと思われます。


もう少しで大雪渓も終わりです。


このクレバスはルート上にあって、最後の難所って感じ。まあ、小さいので簡単に飛び越えられます。


大雪渓を登り切りました。チェインスパイクを外し、給水&行動食の補給です。ここからは葱平というお花畑を目指して行きますが、このルートで最も斜度のキツイ登りが待っています。
早速ミヤマキンポウゲ。


の群落。


ミヤマオダマキも。


お花を撮りながら、休み休み行きます。結構な急登。シロウマオウギでしょうかね。イワオウギかも。同定は難しいようです。


コンロンソウかな。このお花はいつもピントが合わないで苦労する。


テガタチドリ。初めて見ました。下から上に咲いていくお花。今回のターゲットのウルップソウと同じですね。


ミヤマタンポポかシロウマタンポポか。見分けるには花を横から見る必要があるようで、これでは分からず。まあ、町のタンポポより大きくて力強い。


急登続いてつらい。葱平のお花畑は、時期的にまだまだ序盤だったのだと思います。実力発揮は梅雨明けぐらいなんですかね。


で、小雪渓と呼ばれる地点に来ました。ヤマレコレポートなどを読むと、多くの方はアイゼンを装着せずに進んでいるようですが、私は単独行だしチェインスパイクだと装着も簡単なので、念のために装着して進みました。


滑落したら結構下まで行くでしょう。


雲が上がってきて、格好いい。


杓子岳の天狗菱と呼ばれる岩が姿を現しました。白馬岳、登山中の見どころ多いですね。流石です。スター性の高い山だ。


さて、小雪渓を終えて再び登りです。階段状に整備されているところが多く、テント泊装備で登るのはいい加減疲れてきます。お花としては、黄色と白が目立ちますね。ヤマガラシも参戦。


ちょっとしたお花畑。


そんな中にワインレットのベニバナイチゴ。これも針ノ木岳でも見ました。


標高が上がってくるとハクサンイチゲの群落が目立つようになるのは日本アルプス一般の特徴。


杓子岳。格好いい。この後、杓子岳は今回の山行中のお気に入りのモチーフになります。




さて、いよいよ白馬岳頂上宿舎が見えてきました。頂上宿舎という名前ですが、頂上へは30分弱の距離を残しており、日本最大の山小屋である白馬山荘の方が山頂に近いです。


宿舎近くは百花繚乱。オヤマノエンドウ、ミヤマオダマキ、ミヤマシオガマ、ハクサンイチゲ、シナノキンバイなどなど。




で、あっさりと今回のターゲットであるウルップソウも出現です。もう終盤かと思っていましたが、意外と形のいいものが数多く残っています。これは嬉しい。






宿舎からテント場へ向かうところにある岩の周りとか、テント場周辺とか、完全にお花畑です。ウルップソウもたくさん。














ここまで5時間半のコースタイムですが、4時間半くらいで着きました。テントの受け付けは1時からということでしたが、先に張ってもよいということなのでテントを設営したら杓子岳に登ることにしました。この時点ではガラガラのテント場。


稜線に向けて登ると、分岐です。右に行くと白馬山荘を経て白馬岳。左に行くと杓子岳、白馬鑓ヶ岳。でも、分岐で一番目立つのはこの旭岳。白馬岳からさらに北に縦走した先にある朝日岳と紛らわしいです、こっちの方が標高が高いのですが、山頂までの登山道はありません。


旭岳を巻くように続く道があって、それは清水岳という山に続いています。北岳を除き、私の大好きなミヤマハナシノブが咲く唯一の山です。その清水岳から伸びる清水尾根は秘湯の祖母谷温泉に続いており、いつか歩きたいと思っています。が、コースタイムも長いし標高差も大きく、玄人向けです。

さて、稜線に上がって直ぐにテント場方面を見ると、まだガラガラなのが分かります。




お花を観賞しながら、ゆっくりペースのお散歩開始です。まだまだ一日は長い。10時半頃ですからね。杓子岳までは1時間ほどの道なのですが、90分から100分かけて花見散歩しました。








まずは、テント場から歩いて直ぐの丸山に登ります。ここは展望台として便利なところで、白馬岳や杓子岳、白馬鑓ヶ岳、そして黒部川の対岸である立山連峰や、水晶岳などの黒部の山々、果ては針ノ木岳の向こうに槍ヶ岳も見渡せます。






丸山を越えていくと、ウルップソウがたくさんあるゾーンに突入です。が、このゾーンは開花が早かったのか、既に最盛期を過ぎたものが多かったです。ウルップソウは下から咲くので、花の上部が開花していると最下部は枯れているものが多いです。個人的には、最上部がまだ咲いていないくらいのものが一番見栄えがいいと思います。






剣岳方面をバックに撮ろうとするが、なかなか難しい。


もちろんウルップソウ以外のお花もたくさん。イワカガミは、この山域のものは色が濃いように思う。


オヤマノエンドウは、北岳に比べると色は淡めだけど上品に思われる。


いろんなお花が一緒に咲いていて、まさに天空のパラダイス状態。


ミヤマクワガタだ。初めて見た。小さいお花なんだけど、とても複雑な色と形。




ミヤマゼンコかね。この手のセリ科の花は似たようなのが多くて、同定が実質的に不可能と言える。


丸山から杓子岳に向かう途中、ライチョウさんの親子に遭遇です。5羽ほどの子供を連れていました。私はライチョウさんは大好きなので、写真を撮るよりも話しかけたりしてみますが、当然通じるわけもなくどんどん逃げて行ってしまいます。それでも可愛いですけど。








ライチョウさんが行ってしまったので、お散歩再開。形のいいウルップソウや、背景のよさげなシーンを狙います。が、なかなか難しい。










まったく、あまりにゆっくりペースで、丸山と杓子岳の間の最低鞍部にすらまだたどり着いていません。イメージとしては、150メートル下って200メートル登り返す感じなので、楽な訳ではありません。北アルプスですし。今日はアタックザックに必要最小限のものだけを入れて歩いているので余裕ですが、テント泊装備縦走だとキツイんだろうなあ。
それにしても、杓子岳、白馬鑓ヶ岳は絵になる。白馬岳本体より格好いいのではなかろうか。






ハクサンチドリの群生を発見するも、ズームがうまくいかずに写真は残念な感じに。




コマクサもありました。これもピントが合いにくい。ガスがかかり始めて背景が白いからですかね。


杓子岳の山頂に登る道と巻き道の分岐に来ました。ここからは、これまでよりガレた急な坂になるので、落石も含めて注意が必要。




お花はイワウメやキバナシャクナゲなどがありましたが、このガレた道では種類は多くなかったです。


で、山頂です。白馬三山の中では、人生的に杓子岳に最初に登頂することになったというのは何となく意外である。


ガスがかかっているように見えますが、長野県側から夏雲が上がってきているだけで、全体的には十分晴れているイメージです。白馬岳方面。


白馬岳拡大。


流石に豪雪地帯の2,900メートル級。山頂は荒々しい感じ。


一応自撮り。


白馬鑓ヶ岳。どの辺が鑓なのかよく分かりません。丸いイメージの山ですね。


富山県側を眺める。残雪が多くて格好いい感じ。


稜線を旭岳方面。こちらも結構格好いい。


山頂で遊んでいたら白馬岳が長野県側からの雲にアタックされていた図。右側の標高低めのピークが小蓮華山でしょう。




12時を回ってお腹も空いてきたので頂上宿舎に戻ります。宿舎の食堂は、なんと5時まで軽食を出してくれます。とても親切ですね。宿泊客の夕食準備もたいへんだろうに。カツカレー1,200円に興味があったので、戻って食べることにしました。

帰り道もお花見は続きます。ピストンだから行きでも見ているはずのお花なんですけどね。ミヤマキンバイとかミヤマダイコンソウは、どこにでもあるのでありがたみがないかもしれませんが、やっぱり可愛いし黄色は華やかです。






これまではあまり撮ったことのない縦長で撮ってみると、背景が結構よいことがある。


斜めにもしてみる。


このハクサンイチゲは異常に綺麗に写っていると思う。














シコタンソウも見つけた。


テント場まで戻ってきました。まだ1時20分くらいです。それでもだいぶ増えていますね。この後、テントとテントの間を通るのが困難なくらいにビッチリ埋まります。白馬岳は最高に楽しい山ですが、人が多いのが難点。自分もその中の一人なので勝手なことは言えないですけどね。でも、人が増えるとどうしてもマナーの悪い集団とかが出てくるのが嫌ですね。


そして、狙っていたカツカレー。山小屋ご飯は久しぶり。かなりのボリュームで大満足。


これなら、夕食は予定より軽く済ませられそう。この時期は一年で一番日が長い時ですが、それでも山の夕食は6時過ぎと早いので、カツカレー食べてからあまり時間が経っていないですからね。

さて、長くなっているのでいったんここでアップします。夕日の景色と翌日以降のレポートは次回に回します。
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