冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

テント場各駅停車の薬師岳~立山縦走 2

2017-08-20 21:54:43 | 旅行
さて2日目。薬師峠のテント場で夜中3時前頃にトイレに起きると、嬉しいことに満点の星空。天の川のクッキリ具合もこれまでの山行の中でもぴか一クラス。こりゃ、少なくとも夏雲が上がってくる前までは絶対の好天が期待できます。黒部五郎岳方面に向かう隣の方は私より少し早出でしたが、お互いの無事を祈りつつ出発です。私が歩きだしたのは5時少し前でした。


少し登った所から振り返ると、有峰湖方面は雲海の下ですね。あの雲が上がってくる前に稜線美を楽しみたい。


薬師岳への登山道は、それほど急ではないですが、大らかで巨大な山体を感じさせる長い道のりです。途中、薬師平と呼ばれるお花畑の湿原がありますが、その前後も相当な数の種類のお花が、これでもかというくらいに咲いています。


定番ですがチングルマ。私は、可愛さという意味では、チングルマは高山植物の花の中でもトップクラスだと思っています。ツクモグサと双璧かな。


アオノツガザクラ。これも可愛いけど。


大きな黄色いお花のシナノキンバイと、本当はもっとたくさん咲いているけどここにはちょっとしか写っていないハクサンイチゲ。


随所に雪が残っていて、ちょっと風が吹くと涼しい空気を提供してくれます。が、写真でも分かるかもしれませんが、この残雪が夏雲を多く作り出しているらしいのです。気温が上がると水蒸気となって雲に成長していくんですね。今年は残雪が多いので、立山連峰全体での影響は無視出来ないものなのだと思います。


視界が開け、お花畑の向こうに黒部五郎岳。大好きな山なのですが、残念ながら2年前に登頂した時は霧雨の中でした。コバイケイソウの当たり年に再訪したいところです。


槍ヶ岳も相変わらず、どこから見ても存在感抜群。


そして薬師岳。見えているのは頂上ではなく、東南稜の頭に過ぎないことは学習済みです。あの向こうに山頂がでーんとあるのです。あー、でかい。


更に進むと、北陸を代表する山である白山も捉えられます。


うーん、いい天気じゃないか。天気予報にまたも勝利したな。


薬師岳直下の薬師岳山荘です。ここに泊まれば山頂ご来光というオプションもあるんですけどね。テント場ないですからね。


この辺りの風景を背景にしたチングルマの穂は、前回登った時も撮ったと思うが。


目指す薬師岳山頂方面から太陽が顔を出しました。もちろん、既に日の出から90分くらい経っているので明るいのは間違いないんですけど、周囲を山に囲まれているので太陽が見えるようになるのは自分の位置によっていろいろなんですね。まあ、こうなると急に暑くなるし日焼けも気になる。


やっと東南稜に至る分岐のピークに来ました。東南稜は正規ルートではなく、間違って入り込まないように✖がいっぱいついています。


ここから雲ノ平越しに槍ヶ岳、穂高連峰まで一望できます。


拡大図。


黒部五郎岳、そしてその左奥には大きな稜線の後に笠ヶ岳。さらにその奥に乗鞍、御嶽。


砺波平野と日本海方面。


前回もそうでしたが、今回もまさに大絶景の展望台です。さてある意味偽ピークである東南稜の頭を越え、本当の山頂がやっと見えてきました。薬師如来の祀られている祠が左奥のピークの上に見えますね。まだちょっと遠いけど。


既に薬師岳名物のカールを堪能できます。大きい山だよ。


で、山頂に到着です。コースタイムは余裕持ち過ぎだと思います。テント泊装備でも2時間弱で着きました。2日目で体が慣れていることを考えたとしても2時間40分はかからないでしょうね。なお、祠の写真は撮り忘れましたが、標識は撮りました。


黒部の山々と雲ノ平方面を振り返る。


主だった峰々にズーム。まずは黒部の最高峰である水晶岳。別名黒岳。確かに黒くて高く、稜線を広げた姿は大ボス感が強いです。


水晶岳から続く稜線上にあるもう一つの百名山、鷲羽岳。こっちから見るのは2回目。本当は晴れた日に三俣峠から見たい。定番の絶景シーンで雑誌によく載っているやつですけどね。でも自分の目でも見たい。


富士山も見えています。


巨大な赤牛岳と、その後ろに野口五郎岳。裏銀座縦走路ですね。


そしてやはり雲ノ平の奥の槍ヶ岳。


お次はこれから進む縦走路の方面。カールを右に見ながら岩岩しい道が続いています。北薬師岳への道は細い岩稜らしいから気を付けないと。ちなみに、そのずっと奥には剣岳まで続く立山連峰の稜線が見えていますね。あれを立山まで歩いていきます。今回の縦走旅では。


これから進む先の図。薬師岳より北側に続く、立山・剣岳への立山連峰と、黒部湖を挟んで東側の後立山連峰。全体を見渡せます。


剣岳と立山。やはり周囲の山より一段と大きい。この時はあまり意識しませんでしたが、立山の前には浄土山、龍王岳、鬼岳、獅子岳などが写っています。五色ヶ原も確認できますね。


拡大図。後の大きいのが立山。手前の雲が出ている平原が五色ヶ原。


後立山連峰。一番奥の白馬岳は今年の7月に登っています。それ以外の唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳もそれぞれ登っています。


これは、縦走3日目と4日目あたりで間近から眺めたいと思っている針ノ木岳とその近辺の山々です。思ったのだが、立山連峰サイドから後立山連峰を見ると、登山の時間である午前中は逆光ですね。西から東を見ることになるので、そのため、写真は山が青く写ってしまって面白味は少ないですね。後立山連峰サイドから立山連峰の写真を撮ると、緑もクッキリなんですけど。


さて、山頂を十分楽しんだので北薬師岳方面に向かいます。ここからはこれまで歩いたことのない道。ここからが本当の意味で今回の縦走のスタートとも言えます。ガレたやせ尾根なので、それほど高度感はないですが注意が必要です。


カールの上です。残雪多いです。下を流れるのは黒部川の上の廊下。沢登りの究極ルートの1つなのでしょう。行ってみたいですが、スキルをどうつけるのか不明です。


イワギキョウがたくさんありました。


時期的にピッタリだったのか、オンタデ(ウラジロタデかも)もたくさんありました。


カール。確かカール自体が特別天然記念物指定を受けているはず。




ミヤマダイコンソウを今年はよく見ます。厳しい環境の所にも黄色いお花があると癒されます。


イワギキョウは青が華やかだけど、見るからに厳しい環境が好きそうな感じもする。と言うか、岩場に映える。


コケモモ可愛い。他にも、タカネヤハズハハコ、ハクサンボウフウ、チングルマ、シラタマノキなどがあって、どれも写真を撮っているのですが、どうもピントがずれていたりして失敗が多かった。お花の写真撮る時はスクワット状態なので、せっかくスクワットするならちゃんと撮らないともったいない。


カールで雄大とか言うとたおやかなイメージだがが、実は結構厳しい道。




薬師岳の山頂からはだいぶ歩いてきました。と言うか、遠くから見ると薬師と北薬師の間ってそんなに離れているように見えないし、コースタイムも30~40分とかなっているけど、これは嘘だと思う。険しい道だし、私は50~60分かかった。


右手には常に赤牛岳が見えています。薬師岳と赤牛岳は、大きさで言えば黒部の双璧でしょう。どっしり。でも、実はその背後に見える野口五郎岳稜線もかなり大きいようだ。


岩場のやせ尾根を歩くこと約1時間、やっと北薬師岳山頂に到着です。


立山連峰と後立山連峰。薬師岳山頂から見たものより少し大きくなったかも。


これから行く道。どうしても立山などの大きな山が目立ちますが、北薬師岳からいったん大きく下ることが分かると思います。緑濃い稜線部分ですね。よく見ると、その緑濃い稜線がかなりハードなルートであることも分かるかも。この時は私は分かっていなかったですね。大きい山ばかりに目が行って。


その大きい山。やはり見ごたえ十分である。


後立山連峰は、信州側から上がってくる夏雲によって、そろそろガスに巻かれるようです。まだ8時半頃だったと思いますが。


水晶岳や雲ノ平、その向こうの槍ヶ岳や穂高連峰はだいぶ後ろになりました。


とは言っても、拡大して見るとやはり格好いい。太陽が高くなってきて、早朝には青いだけだった山にも緑や白、岩の灰色などのコントラストがハッキリしてきます。見えている谷は、黒部川上流ではなくて岩苔小谷と呼ばれる水晶岳からの沢なのだと思います。秘湯中の秘湯である高天ヶ原温泉も、この写真のどこかにあるはず。




赤牛岳は常に見えているので存在感が強すぎる。


ここでヨツバシオガマを撮ったり。


立山方面を見て気づきましたが、こちらにも平原が広がっています。有名な弥陀ヶ原ですね。かなり規模が大きいのが分かります。


何だかんだで20~30分は山頂で遊んでいましたが、出発です。出発後振り返った図。


それなりに険しい道は健在です。




だんだん夏雲が上がってきて、進行方向の立山・剣岳方面も隠れつつある。


私が歩く道にもガスが上がってきました。


それでも、相変わらずお花が大事な私の山歩き。ミヤマキンバイが少しずつ出てきました。もう終盤なんでしょうね。


チングルマやアオノツガザクラも。




ハクサンボウフウも登山道に沿っていっぱい咲いているんですけど、なかなかいい感じの背景が決まらないのが残念。個人的には好きな花です。


ヨツバシオガマ。ちょっとずれれば北薬師岳の山頂と被らなかったのに。


途中、見晴らしのいいところから振り返った薬師岳、北薬師岳。格好いい。こう見ると、大きくゆったりのビッグマザーというより北アルプスらしい岩峰ですね。


縦にして撮ってみた。こっちの方がより鋭く見えるかも。ガスというか夏雲は西側から上がってきつつあるのですが、東側からの風に押し戻されるので一気にガスに巻かれる状況ではありません。そのため、稜線の絶景をかなり楽しむことができました。


赤牛岳~水晶岳~鷲羽岳稜線と雲ノ平方面も縦で撮ってみた。槍ヶ岳は雲隠れ。縦で撮ると黒部川の谷の深さが分かりますね。


ザ・赤牛岳。読売新道にビビッているので、登る日がくるのかどうか微妙な山です。




赤牛岳と、その後ろに見える野口五郎岳と思われる稜線もアップにして縦撮り。




ザ・水晶岳(&鷲羽岳と槍ヶ岳)。


ザ・水晶岳縦版。格好いい。水晶岳はやはりいつか登ろう。


さて、先を行きましょう。相変わらずお花が綺麗です。固有種とか珍しいものはないですけどね。








稜線の道ではなくて、ハクサンボウフウにちゃんとピントが合っていればよい写真だったのに。


稜線は気持ちいいです。






引き続きお花たち。










右手前方には、思い出深い針ノ木岳、蓮華岳が大きくなってきました。


チェックポイントの間山に到着です。が、この頃には流石に夏雲が上がってきていて、というかそれ以上に稜線の標高が下がってきたのが原因だと思いますが、展望は得られませんでした。


間山を過ぎるとさらに一段と標高を下げます。間山池という辺りからはかなりぬかるんでいて、岩場とは違った意味で注意を要する道でした。でも、お花は相変わらず綺麗です。稜線の花と少し変化して、イワカガミやミツバオーレンなども目立つようになりました。








コメバツガザクラだと思うんだけど、これは稜線のイメージだけどね。


タカネニガナは白花もありました。




赤牛岳が真横。でかいなあ。右奥の黒いピークは水晶岳です。


ガスが濃くなってきて展望が悪くなっているので、引き続きお花に気が行く。






11時前にはスゴ乗越小屋に到着。テントの受付を済ませます。700円で水とトイレ込み。


小屋からテント場までの3分ほどの道には水芭蕉が残っていました。あと、ツボスミレが多かった。


テント設営完了。


一段落したら、小屋で昼食を取りに行きました。縦走中はあまり小屋食を食べない傾向があったのですが、今回は時間もあるし、せっかくなら思い出にもなるかと思って。ネパール人の従業員の方がいらっしゃるらしく、数量限定の特製カレーが昼食メニューにあったので注文しました。1,000円。値段は適正というか、こんな山奥なのにクオリティが下界レベル。個人的な好みとしてはもう少しスパイシーな方が好きですが、こってり豆やココナツを感じるカレーは悪くないですね。


それほど寒いとは感じなかったのですが、部屋の中はストーブ。


私とは反対に五色ヶ原からテントを担いで歩いてこられた方と情報交換しました。この方、明らかに私より体力あるんですけど、それでも五色ヶ原からスゴ乗越はキツかったとのこと。越中沢岳とスゴノ頭がハンパないらしい。事前のリサーチ不足であまり気にしていなかったのですが、明日の道は厳しいと覚悟です。
昼食後はテント場でまったり。疲労回復のためにストレッチしたり、本を読んだり、他の登山者の方と情報交換しました。皆さん、越中沢岳の悪漢ぶりを強調されるのが印象的でしたが。。。
その越中沢岳とスゴノ頭は雲の中です。


少し時間が経って、スゴノ頭は姿を現しました。うーん、ここからではその厳しさはよく分からん。


黒部川を挟んで対岸の風景。烏帽子岳とかですかね。位置的に。


上空はこんな感じで綺麗な雲でした。標高の高いところは意外と晴れていたんじゃないかな。まあ、この日は夜明け前の星空も完璧で天の川がまさにミルクのようでしたから、天気は全体的によかったです。




まあ、それでも夕方からはちょっと雨に降られました。この時期は仕方ないですね。
さて、翌日は散々皆さんに脅かされた越中沢岳とスゴノ頭をやっつけて、念願の五色ヶ原に到達する予定。お天気にも引き続き期待です。
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