冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

ウルップソウを求めて白馬岳 & 下山は蓮華温泉 その2

2017-08-11 10:50:28 | 旅行
さて、遅めのお昼に頂上宿舎の食堂でカツカレーを食べたら、まだしていなかったテントの登録などを済ませ、夕食まではマッタリ過ごします。とは言うものの、テント場は満杯。満杯なのに続々と人が入ってきて、信じられない間隔でテントを設営。いやー、白馬岳、人気の山だとは知っていましたが、これほどまでとは。この写真は私のテントから顔を出したらみられる場面で全体を写してはいませんが、それでも何となく混雑ぶりが分かるのでは。


まあ、適当に文庫本を読んだり近くのお花を見て楽しんだりして過ごし、6時過ぎに持ってきたゆで卵とソーセージをフリーズドライの雑炊に入れて夕食です。本当はパスタの予定でしたが、カツカレーのおかげで結構お腹がいっぱいなので軽めにしました。パスタは翌日に。


で、7時頃が日没なので6時30分くらいに丸山にて夕日鑑賞へ。長野県側から上がってきた夏雲もいい具合に降下しつつ残っていて、いい雰囲気。






そして、杓子岳と白馬鑓ヶ岳が相変わらず格好良い。




旭岳は独特の存在感ですね。




その奥に見える雪倉岳方面。高山植物の宝庫らしいので、一度は歩いてみたい。


白馬岳は尖がっていて厳しい感じかな。長野県側と富山県側の切れ落ち方が全然違うのが特徴ですね。


剣岳や毛勝山方面。雲海の上に出ていて絵になる。






遠くには、後立山の南端部にある針ノ木岳や、その向こうに槍ヶ岳や水晶岳も見えます。写真だとうっすらしか写っていないけど。






旭岳の肩の辺りに夕日が沈みました。




満員御礼のテント場でしたが、夜中はそれほど騒音は気になりませんでした。私の山道具の中で絶対に忘れてはいけない一品である、JALの耳栓のおかげかもしれませんが。
で、翌朝4時半過ぎ。今度はご来光を求めて同じ丸山に登ります。朝の方が空気が澄んでいて、長野県側から上越地方の頚城山塊も、富山県側の剣岳方面もハッキリ見えます。






旭岳の後ろに雪倉岳など。


白馬岳。


なかなか朝日があがりません。皆焦れながら待っています。しょうがないので遠くの風景を眺めたり。


どうやら東側は厚く雲海が垂れ込めているせいで綺麗なご来光は拝めないようです。既に日の出の時刻を回ったのに、周囲は明るくなるけれど日はでない。白馬岳の向こう側、頚城山塊の上の方から、5時前になってようやく太陽が見えてきました。


これが精いっぱい。


朝焼けはしませんでしたが、空気が澄んでいたので稜線は綺麗だった。




朝日は残念でしたが、気を取り直してテントを撤収。いよいよ白馬岳本体に登頂すべく出発です。で、6時10分くらいに白馬山荘にやって来ました。日本最大の山小屋で、ケーキも食べられる下界とあまり変わらない設備を誇るようです。


まだ歩き始めたばかりで朝早いので、エネルギー補給や休憩のニーズはありませんでした。そのため、この巨大山小屋のレストランはスルーです。ここから山頂へは15分ちょっとの距離。時々お花を愛でながらゆっくり目に歩き、ついに白馬岳2,932メートルに登頂。山頂には多くの人がいました。


お天気はまだ持っていましたが、富山県側から雲がどんどん迫っていて、しばらくすると雨になりそうな雰囲気。昨日頂上宿舎の方に聞いた感じだと、雨はお昼頃からという予報だったようですが、もしかすると少し早めに降りだすかも。そんな中、山頂からの景色はしっかり楽しみます。旭岳方面。


杓子岳、白馬鑓ヶ岳の向こうには、後立山連峰の盟主である鹿島槍ヶ岳の双耳峰が雲の上に出ています。絵になりますね。




大雪渓方面を見下ろす。


今日歩く小蓮華山方面。あの山頂からの白馬三山の眺望が素晴らしいらしい。




雪倉岳方面は既に雲のかかり方が不穏な感じでした。


さて、山頂で十分楽しんだら先に進みます。で、白馬岳のお花畑は実は山頂を越えたこっち側の方が凄かったです。タイミング的な問題なのかもしれませんが、ウルップソウもまだまだ生きのいいものが多いし、嬉しかったのは大好きなツクモグサもかなり残っていたことです。早朝であまりお天気もよくないので花は開かずに閉じていましたが、それでもモコモコ、フサフサでとても可愛いです。








ウルップソウとツクモグサが一緒という贅沢。


形のいいウルップソウがいっぱいです。






ハクサンイチゲももちろんたくさんあります。


イワベンケイの咲き始めのものも。お花が綺麗で全然先に進めない。お空の雲は厚くなってきた感じだから、本来は急いで動くべきなんだけど。。。


ミヤマシオガマやミヤマオダマキなど色が鮮やかで目立つものも。背景が完全にガスってきています。まったく、冷静に歩みを進めるべきでしょう。そうせずにお花と遊んでいたのですけどね。むしろ、天気が悪くなればライチョウさんも出てきてくれるかと思ったりして。




そして、馬ノ背と呼ばれるところだと思うのですが、ちょっと切り立った部分を通過していた時に雨がパラパラと降ってきました。最初は大したことなかったので、天気予報的にも弱い通り雨だと思ってザックカバーだけつけて(レインウェアの上はもともと気温的に羽織っていた)行こうとしました。が、直ぐに本降りになってしまい、レインウェアの下もはくことになるし、焦って滑って尻もちつくし、もう散々。お花の写真も流石に少なくなります。が、キスミレはキバナノコマノツメとタカネスミレを見分けたと本人が勝手に確信したので、たくさん写真に収めました。








長野・新潟・富山の三国境も通ったはずですが、標識すら見落としました。と思っていたら、今写真を見直すと分岐の標識が三国境ですね。当日は雨に打たれてサッサとカメラをしまっていたので気付かずでした。この辺りはコマクサの群生地らしいですが、時期的にもほとんど咲いていなかったと思います。雨でこっちも探す余裕なかったけど。




クロユリを一輪だけ発見。


人気の山なだけに白馬岳には登山者がいっぱいなんですね。そして、必ずしもよく山に来ていないと思われる人も多くて、あえて登山道の細くなったところでカッパを取りだしたり立ち止まったりしているから渋滞ができてしまったり。人気の山はどうしてもこういう事態になりがちですが、雨の日だと結構ツライですね。
その後、晴れていればほとんど気にならないレベルの多少のアップダウンを経て、小蓮華山の山頂に到着。


白馬三山の絶好の展望台と聞いていたのですが、まさしく真っ白で何も見えず。雨に打たれて悲壮感。そのため、山頂にとどまることなく、白馬大池を目指して下山を開始します。
すると直ぐに、アオノツガザクラの大群落に遭遇。強くなっている雨でカメラのレンズが濡れていますが、後続に追いつかれて自分が渋滞の原因にならないように素早く写真を撮る。






イワカガミやチングルマも咲いていますが、立ち止まってゆっくり鑑賞する余裕がなくてとても残念。




一瞬、3分くらいですかね。ガスが切れて雨も上がったのですが、ゆっくりと景色を見定める余裕もない。これは雪倉岳方面かな。


そしてこれは栂池方面か。


やっと白馬大池が見えてきた。この後雨脚が強烈に強まりました。


ミヤマダイコンソウは結構咲いていて、微かな癒しを提供。


ハクサンチドリは数は少ないですけどね。綺麗ですからね。


白馬大池の周囲にはまだ残雪が。


ハクサンコザクラで有名なのは聞いていましたが、登山道脇のものを見るのが精いっぱい。


大池の山小屋でトイレ休憩&可能なら軽食も取りたいと思っていたのだけど、外のトイレの近くにザックを置くスペースなどなくて、ザックカバーはしているものの小川のようになっている地面にザックを置く気にもなれなかったので我慢。あと2時間くらいで蓮華温泉に下れるはずだし。もちろん軽食もなし。ガラス戸越しにちょっと中を見たけどウルトラ満員で、皆ずぶ濡れだからそこに交じりたくなかった。
やっぱりお天気は大事です。ガス、雨と両方にやられるとどうしようもないですね。ガスだけでも景色がなくなるので厳しいですけど、まだ花は見られます。そこに強めの雨が加わると、気分的にもただただ進みたい、目的地に着きたいというだけで、全然楽しくないのです。

蓮華温泉への道は樹林帯で、ぬかるんでいて滑りやすかったのでゆっくり進みました。というか、実際には20名くらいの団体の直後に張り付いてしまい、向こうも気を使ってくれたので少しずつ抜いていくことはできたのですが、狭い道ですれ違いも困難な上にぬかるんでいるということで無理はしませんでした。
お花は、ゴゼンタチバナなど樹林帯らしいものが結構咲いていました。






途中、雪倉岳が大きく見えるポイントがあったらしいのですが、どこだったんだろう。一応、展望の開けるところでは写真を撮ってみました。




途中、いくつか嫌らしい感じのハシゴが出てきたのと、左手が崖になっているにも関わらず残雪がバッチリというトラバース道を行くところが難所でしたが、1時間くらいで団体さんの全員を無事にかわすことができ、そこからは駆けるようにスピード下山、を始めた瞬間に高山植物が多く現れました。天狗の庭というポイントのようです。


ミヤマムラサキは先週の北岳以来、目にするのは2度目です。タカネバラは昨年の至仏山以来でこれも2度目。いずれも比較的珍しい花のはず。








他にもシラネアオイ(7月中旬なのに)とかツボスミレとか出てきたのですが、カメラのピントを合わせるのが上手くいかずにろくな写真がありません。実際問題、雨のせいでカメラもレンズ部分含めてかなり濡れてしまっていて、壊れないように拭くのが大変だったり。
そんな中、前週に北岳に行っていたためか体が山に慣れている感じだったので、体調は悪くなくて下山のスピードはかなり速かったです。ところが、調子に乗ると危ないもので、木の枝に頭を軽くぶつけたと思ったらそれが帽子に引っかかってしまい、引き倒されるようにして大きく転倒。幸いケガもなく特に問題もなかったのですが、単独行なので常に注意しないと。

いよいよ標高が下がって、開けたところから見える風景もだいぶ里山っぽくなってきました。まあ、それでもかなり山奥感あるけど。


オオバミゾホウズキとマイヅルソウがたくさん咲いていました。




タニウツギが出てくると下山終了が近いイメージ。


と、ここでコース上にピンクのテープが道を遮るように張ってありました。実は、その先の登山道が崩落しているために迂回路へと誘導するものだったらしいのですが、説明文などが見当たらなかった(見落とした?)のでピンクテープの意味が分からず、それを無視して進んでしまいました。結果、このような崩落路に至る。


蓮華温泉から白馬大池方面に登山してきてすれ違った人たちには、かなりの高齢者や小さい子供のいる家族連れなどもいたため、皆こんな道を無事に登ってきたのか疑問に思いましたが、通過してきたピンクテープのことはすっかり忘れており、雑草を必死につかみながらなんとかこの崩落路を通過。その直後に迂回路と交わる地点があり、迂回路から降りてこられた他の登山者に指摘されて自分のミスを認識しました。万一崩落路から滑落していたら、誰にも気付かれることなくそのまま死んでいたかも。遭難というのはこういうちょっとしたミスで起こるのでしょうね。勉強になりましたが、気をつけないと。

蓮華温泉への最後の道には、ギンリョウソウやアザミ、カラマツソウも登場しました。






温泉特有の硫黄の臭いはしなかったものの、この辺りの沢は温泉を含むものもあるはず。


そして、ついに蓮華温泉へ下山完了です。一軒だけしか建っていない山奥の秘湯。夏季はバスが通っていますが、冬季は自力で歩いて来るしかなく、バックカントリースキーヤーにとってはある意味秘境の楽園のようなところだとか。


キャンプ場は15分弱歩いた先にあります。テント場というよりキャンプ場なので、完全に整地されていてトイレや水場、調理場などもあるパターン。この時は雨が一時的に上がっていて、テントを張るのに雨でたいへんという不幸は回避されました。


これは雨の完全にあがった後の夕方のの写真ですが、海の日3連休なのにガラガラでした。まあ、雨だったし。


さて、テントを設営したら早速露天風呂に向かいます。まあ、雨がまた降り出していて、時々強くなったり弱くなったりしていたので、あまりコンディションはよくないですけど。でもここまで来たら露天風呂入らないと。これはキャンプ場への道から見た蓮華温泉。山奥の一軒宿である。


ちなみに、蓮華温泉は露天風呂だけ利用する場合には何度入っても500円。内湯は入らなかったのですが、800円です。
露天風呂は4つ。上2つがお勧めなのかな。一番上は薬師の湯。女性がいる時は女性用になるため、男性が入るにはタイミング的に運がないといけません。下山してきた道を遡り、露天風呂方面へ。


最初に出てくる黄金の湯は男性2人が使っていたし、どうせなら標高のたかいところのお湯につかりながら景色も眺めたいので、ここはパス。蓮華温泉の宿から20分くらい歩くと、このような荒涼とした感じで硫黄臭が強くなってきます。


すると、仙気の湯という比較的大きな露天風呂が現れます。ここにも3人の男性がいました。その上の薬師の湯ですが、ラッキーなことに女性はいない様子。女性が来たら譲らないといけないですけど、雨だし誰も来ない可能性が高いと思ってそっちに行きました。完全貸切状態でした。雨だけどラッキーと言えばラッキーです。


天気がよければ雪倉岳とか朝日岳が見えるのでしょう。


これはちょっと左側に視線をずらした図。緑濃い山が、下山してきた白馬大池につながっている山です。


全体的に緑色っぽい。酸性硫黄塩泉ということですが、それがどう関係しているのか不明です。


仙気の湯を見下ろせます。


温度はそれほど高くないですが、ずっと入っているとのぼせるので上半身を外に出したりしながら、1時間以上温泉で遊んでいました。遊びすぎですが、どうせなら満喫しないと。テントで本読んでもしょうがないし。
夜は多少風がありましたが、樹林帯だし問題もなく、翌日はそれなりに晴れた朝を迎えました。日の出前ですがある程度明るくなってきたので、早速朝風呂を浴びに行きます。今回は仙気の湯。


眺望もある程度ありましたが、山座同定は難しい。




また1時間くらい遊んでいたら、関西から毎年いらしているという80代の男性がいらっしゃいました。毎年白馬岳に登り、蓮華温泉を楽しまれるそうです。素晴らしいですね。それほど危険な山ではないと思いますから、健康を維持して楽しまれるにはとてもよい対象だと思います。蓮華温泉の歴史などだけではなく、関西の経済のことにお詳しく、いろいろと興味深いお話を聞くことができました。

名残惜しいですが、ウルップソウと秘湯をターゲットとした白馬岳の旅も終わりです。8:15に糸魚川に向けて出るバスに乗ります。これは、帰る前に宿の向こうに見える山を見た図。あれが雪倉岳でしょうかね。


ライチョウさんには2日目以降は会えませんでした。


夏季限定のバスですが、車窓からは雨飾山がバッチリ見えたり、姫川沿いの絶景が楽しめたりしてなかなか見どころが多かったです。


そして2時間ほどで糸魚川駅に到着。北陸新幹線の駅なので新しい感じ。


駅の標示。妙高はねうまラインは、火打山・妙高山に登るときに使うことになるはず。

日本海が見えました。山から海への旅になりましたね。


白馬岳は、大雪渓、高山植物、ライチョウ、稜線の景色など、多くの技を持つ名山だと思います。そして、蓮華温泉も秘湯感があって楽しい。今回は2日目のお天気が雨だったがちょっと残念でしたが、お花という観点からは白馬岳から朝日岳までの道を歩かないといけませんし、温泉という観点からは白馬鑓温泉というもう一つの秘湯も残っています。小蓮華山からのシーンも見逃したし、清水岳のミヤマハナシノブと清水尾根から祖母谷温泉への道などもあり、興味が尽きない山域です。危険な道を踏破することに達成感を求めていないので、不帰の嶮を行くことはないと思いますが、むしろいつか積雪期に来てみたい気はします。自分だけでは絶対無理なので、山岳会とかに入らないといけないでしょうけど。
この夏は、この連休の後はお天気が不安定で、特に北アルプス方面ではまとまった縦走プランを実行しにくいまま8月に入ってしまいました。夏山シーズン本番ですが、あとはどこに行けるでしょうか。
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